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57・・・「和解」

またもや前半部分とあらすじの弄りをしました、すいません!

でも放っておくとぐちゃぐちゃになりそうだった(現になっていた)ので思い切ってさせていただきました!

あまり本編には影響はないとは思いますがあるかもしれません!気分で覗いてみていただければなと思います!


では本編57話、どうぞ!


「君は…災いではないな」


清々しく言われたブクリスはため息と同時に殺すことを諦めた。

この少年ならば大丈夫だろう。


「そう言われると嬉しいかな」


視界が白く塗りつぶされていく。

両者共々対話が終了したと確認したため連結が外されるのだ。


「その決意が揺らがないことを祈る」


「大丈夫さ。もしそうなったらルル達が引き戻してくれるし、あいつらがそうなったら俺が引き戻す。俺達は支え合っているから」


視界が戻った時には荒野だった。

蘭太はブクリスの頭に置いていた手を離す。

ブクリスとリーチャの権限能力も止まった。

実はもう察しているかもしれないが厄災(ドラゴン)級の権限能力は1度発動すれば無限に発動し続けられるわけではない。

発動した時の出来事(主に戦闘)が終われば自動的にに停止するのだ。再び発動させるには再び条件を満たす必要がある。


「君の権限能力は発動期限がないのか?」


「あると思うよ。でもまだ用事は終わってないからさ」


蘭太が腕を振るうと、四方八方にぶちまけられていた武具が浮かび、寄ってくる。


「な、なんだ…?」


「ほい」


今度はブクリスに手をかざす。


「うっぷ…げほっ」


概念状態で飲み込んだ巨大な本がスライムのように口から出てきた。言うまでもなくブクリスが具現能力を使用する際に利用していたあの本である。

その本に先ほどの武具が飛び込んで同化して行く。


「いったい…何が…?」


一通りの作業を終わらせ、ついに限界突破能力が停止した蘭太はけろっと答える。


「何って元に戻しただけだよ?飲み込んだままじゃあんた満足に能力使えないし、まず武具の類全部吹っ飛ばしちゃロクに戦えないじゃん?」


はえー……。未知なことがありふれてるなぁ…。とポカンとしていた時、蘭太が見えないものに押さえつけられる。


「うぐ…っ!」


起きていたリーチャの仕業である。彼女はその目に猛烈な殺意を滾らせていた。


「殺す…!ぶっ殺す!!あたしをこんな目に合わせたアンタなんか死ねば良い!!!」


「リーチャ!やめるんだ!」


「黙れ!どうせ丸めこまれたんでしょ!?この役立たずがッ!!あたしでだけでも殺してやるよ!!」


「開け!消去の書!現れ出づるはリセトルザー!!!」


ハサミのような形を成す2対の剣が召喚され、隔絶のエネルギーを切り裂く。


「なにすんのよ!?」


ブクリスはリーチャに歩み寄り、肩に手を置く。


「落ち着け。彼と話をしたんだ」


「……は?いつ?」


「さっきだ。さっき精神世界で話した。そこで分かった。彼は殺すに値しない者だ」


「どういう…?」


「よくよく思い出せ。おかしいと思わないか?僕達は生きてる。彼は限界突破まで引き出して誰1人として殺めていないんだ。普通の怒りの厄災ならば確実に殺しをしていたはずなのに、だ」


「………あ」


改めてリーチャは蘭太を見る。彼は既に変身も解き、分離もしていた。自分達をもう敵とみなしていないらしい。

いや。

自分達のことを信じているのか?

自分達がもう蘭太を攻撃しないと、本気で思っているのか?


今なら殺れる。そう思ったリーチャの肩をブクリスが強く掴む。


「話を聞いていたか?」


「ええ。でも彼が怒りの厄災という事実はなんら変わらない。平和な為には滅んでもらうしかないのよ?」


「それは違う」


即答でブクリスは否定する。


「平(・)和(・)の(・)た(・)め(・)に(・)彼(・)に(・)生(・)き(・)て(・)も(・)ら(・)う(・)ん(・)だ(・)」


「何よ、前と真逆じゃない!」


「そうだ。変わったんだ、彼と話したことでね。彼は僕達が思っていたような怒りの厄災じゃないんだ。君も分かるだろ?」


何故ここまでブクリスは自分を諭そうとする。

殺そうと一致したあの時の彼と違って。


その時。


「別に今分かんなくてもいいよ」


ブクリスの背後から声がかけられる。蘭太だ。

蘭太は警戒心を感じさせないようにリーチャに近づく。


「ただその殺意と殺気…とにかく殺したいとかいう心と殺そうとする行為を辞めて欲しいだけなんだ。んでもって力を貸して欲しいな。戦力は多い方がいいからさ」


続いて思わぬ行動へ出た。

蘭太はリーチャに頭を下げたのだ。


「お願いします」


と言って。

唖然とした。

まさか荒れ狂うイメージの強い怒りの厄災がこんな行動をするなんて。


「…はぁ、調子狂うわね」


リーチャはペア妖精との共鳴状態を解除し、分離した。



………………………

追加の説明を入れておこう。

ハーフフェアリーは人個体と妖精個体が別個で存在する状態と、同化して装甲を纏う状態があるのはご存知のはずだ。

実はその中間が存在する。それが「共鳴状態」。

装甲は纏わないが同化はしている状態である。

ならば装甲を纏っている状態はと問われれば「共鳴変身状態」である。

容姿で述べれば変身状態の装甲無しverである。

特にこの状態にメリットは少ないが、あるにはある。変身を維持できない状態でも能力の行使が可能なのだ。

とは言っても強制変身解除をされると一気に分離までされるためまた同化し直す手間がかかってしまうのだが。

………………………



「もういいわ。ひとまず信じてあげる。ただしあたしはアンタを平和のために利用するだけだから。もし逸れたらまたぶっ殺すわよ」


「その心配はない…けど2度も殺されたくないなぁ…」


「なっ、違う!殺しにかかるわよってことよ!!」


「どぉこからそう読み取れってんだよオイ」


後ろにいた赤い蘭太(?)が野次を入れる。そいつの頭を蘭太は手刀で叩く。


「こらブラッディアン。俺も思ったけど安易に言わないの」


「うっす勉強になりまっす!」


「え、なにそれ」


「いや引くなよ…」


……ん?ブラッディアン?

何気なく出てきた固有名詞にブクリスとリーチャは首を捻る。


確かに存在は知っていた。のだが…。


「なんで蘭太君と同じ姿なんだ?」


「…………」


ブラッディアンの動きが止まる。


「……話さにゃならんか?」


「当たり前じゃん。絶対誤解されるよ。早く教えてあげなさい!いつまでも蘭太の中にいるんじゃ不便だから自分の肉体作りなさいって言われたけど設計図作りがとても手間がかかって、かつそうすると材料調達からしないといけないから蘭太のDNAをやむなく使わせていただいて作った体がソレだって!」


ベラベラベラベラと割って入ったル(・)ル(・)が(・)言った。

しばらくシーンとなる。


「…え?どうしたの?早く説明してよブラッディアン…?」


「えっ…と、ルル?」


「なに?蘭太」


「そのことなんだけど…ルルが全部言っちゃった」


「………へ?」


慌てて状況の説明をする蘭太にルルはアホ面を見せる。おかしくって笑いそうだが必死に堪える蘭太達。


「ルルが、ブラッディアンの体についての説明を、全部、したの」


「ども、あざーっす」


ブラッディアンがにやけながら言う。直後蘭太からまた手刀の一撃を受ける。


「な…な………」


地味だがやっちまった感を感じ、ルルの顔が赤らむ。


「あーーーーーーーーー!!!!!!!!」


その後、若干落ち込んだルルは蘭太の胸に抱かれ頭を撫でられていた。


「ぐす、なんて失態…」


「まあまあ、たまにはやっちゃうさ」


「可愛い子ね、ルルちゃん」


「そうなんですよー!」


「やめてー!」


「ぐエっ!わかった!わかったから叩かないで!お願い!」


リーチャに答えた蘭太の胸をルルは恥ずかしさを紛らわすべく握り拳で叩く。

頑張ってルルを宥める蘭太は外野にとってはどこか面白いところがあった。



ーーーーーーーーーーーー



「これで…283体っ!!」


空を飛びながら刃の如く硬質化したブリザードで抜け殻の龍を処理した真麗は数える。

企画を立てたのだ。共に戦うグラビティと。


【抜け殻の処理量で勝負しよう。負けた方は戦争終わった後なんか勝者にするってことで。内容は勝者の自由な】


飽きの厄災らしからぬにやけ方で提案してきて、タチの悪いことに拒否すれば共闘も拒むというクソ仕様だったので仕方なく飲んだのだが、既に絶望的状況である。


「フッ、少ないな。俺は591体目だ」


圧力ベクトルの概念能力で抜け殻の龍を押しつぶしたグラビティはドヤ顔でそう言ってくる。


「なんでそんなに…?」


「実力の差…かな☆」


わざわざ決めポーズをして答えるグラビティ。


「うっせぇ!!」


「おやおや、美しいお顔が崩れるぜ?」


「くぅぅぅぅぅ!!!」


無性に腹が立ってブリザードを起こすと、たまたまグラビティに近づいていた抜け殻の龍にあたり、倒す。2体同時。


「…あ、285体」


「やるじゃねえか。せいぜい苛立ちすぎて死なないようにな。この企画は生還が前提だからな。例えば…」


ゾワッと巨大な気配を感じ地上を見る。

初めは特に異常はなかったが、どこか別次元から吐き出されたように巨大なモノが突然現れる。


「あんなヤローが相手になっても、俺達は生き延びにゃならんのだよ」


ソレは巨大な龍だった。

だがとても異質だった。

まず前からも後ろからも首が生えている。前後がどっちなのかを判断するには脚と翼の向きを見るしかない。


頭の数は前後の2つだけではなく、4本ある脚の付け根から一本ずつ、一対の翼に一本ずつ、翼の後ろに生える腕から一個ずつ、合計して10個もの数がある。


そして最大の特徴は体の各所が腐って中身まで見えている。

その様はまるでドラゴンゾンビ。



その龍を作り出したどこかの者はこう名付けた。

【多頭腐魔龍(タガシラフマリュウ)・アディヨンポリズ】


その10に及ぶ頭が空の真麗達を視界に収め、咆哮を轟かせる。

まるでご飯を見つけた、腹を空かせた猛獣のような。



どうも、どらっごです!


毎度毎度すいません…!

筋道を立てた訳ではなくただひたすらに自分の妄想で書き連ねていた物語故、ようやくどう進めようか固まってきた今前半部分の謎部を削るなどの手を加える事になりそう(というかなっている)です!


そして妄想を書き連ねているだけなので起承転結・設定の上手い書き方が正直分かりません!ごめんなさい!出来る限りで対策はさせていただきましたが至らず不十分なところがあるかもしれません!


以上です!では!

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