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32・・・「古代兵器・血を求めし者」

深夜の投稿…!行きます。


沈みゆく中伸ばした手を、何かが掴んだ。


「…!?」


そしてそのままザバァッと水から引き上げられた。


「げほっげほっ…」


引き上げられうつ伏せになった状態でむせていると、


「ふぅ、危なかったな。お前に生きる気があって良かったぜ」


上から青年のような声が降ってきた。

見上げるとそこには赤い髪と両方の赤くなった黒目の目を持った青年が蘭太を見下ろしていた。


……どこかで見た気がする。

…確か、昔の、雷花に返してもらった記憶の中で…。


「誰だろうって顔してるな。けど悪ぃ。今は一刻を争う。体を借りるぞ」


そこでピンときた。

こいつは前から「体をよこせ」などと言っていたやつだ。

きっと体を奪う気だ。


「こと…わる…!お前…に…は……」


だが蘭太の口は思ったように動かない。それどころがだんだんと苦しくなっている。もう意識を繋ぐのもやっとな状態だった。


「残念ながらお前の承諾を得てる猶予はもうねぇ。精神体まで力尽きかけている…。そんだけ体がもう限界を迎えているってことだ。…まあ、心配すんな。体は俺様が治しといてやるよ」


「………」


蘭太は何か言おうとしたが、コトンと落ちるように眠ってしまった。

青年は蘭太を近くにあったソファに寝かせた。


「今は休め。起きたらテキトーにそこにある本棚の本でも漁ってな」


本が並べられた棚を見ながら眠る蘭太に言う。その本棚には一冊分の隙間が空いていた。


そのあと青年は上を見上げ、


「…さて。こんな目に遭わせたクズ野郎にはどうやってツケを払ってもらおうかァ?」


怒りを孕んだ表情を浮かべその体を粒子が解けるように消した。


彼らのいた空間は、どこまでも白いところだった。




ーーーーーーーーーーーー



「後…追わなきゃ…」


空虚な表情をしてルルが氷でニードルを生成し、心臓部分に当てて自決を図る。

蘭太はただやられたわけではない。引き剥がされた後、彼なりに自身の浄化作用で復活を図ったのだ。だが速度が間に合わなかった。損傷のレベルがウロボロスの時と段違いだったのだ。

浄化作用は厳密には再生能力ではない。あくまで「傷を受けた」という事象を()()()()ように治すだけである。一瞬で無かったことにはできない。例で言えば川である。許容量を超える汚れは浄化しきれないように、今回は損傷が甚だしかった。


ウロボロスの時は鋭利な剣で一度貫通、一度斬撃だったので、割と綺麗な傷だった。紙で切った手の傷がすぐに治るように、これはすぐに治すことができた。

しかし今回は腕で、とても貫通させるためではないもので強引に突き刺された。そしてそのあと無理やり引き剥がされたため、損傷部位がめちゃくちゃになっていたのだ。


そして追いつかないまま蘭太は力尽きて動かなくなってしまったのだ。


「ダメだよルルちゃん!どうしてあなたが死なないといけないの!?」


蘭太の様子をみておかしくなってしまったルルを必死に雷花が止める。

だがルルの表情は空虚なまま変わらなかった。


「なんでか…?蘭太がいなかったら私生きてる意味ないからに決まってるでしょう?」


「まだ生きてるかもしれないでしょ!?もし今ルルちゃんが自決してそのあと蘭太君が生きてるってなったらどうするの!!」


「その時には雷花がいる…」


雷花はカッとなった。そして手を出そうとしたその時。


「その思考は良くねぇなぁ」


蘭太の口から()()()()()()()の声が出た。

直後大怪我になっていた脇腹を仄かに赤色を帯びた光が包み、消えた時には傷がすっかり治っていた。


「…え?」


あまりにあっさりと傷が治ったものなので、その場の一同がポカンとした。

そんな中さっきまでのダメージが嘘だったかのようにむくりと立ち、蘭太(?)は口を開く。気のせいか両目の黒目部分が赤くなっている。


「あ?なんだみんなしてアホヅラ並べやがって?変だぜ?」


そんな蘭太(?)にルルが呆然と尋ねる。


「あなた…誰?蘭太は…どうなったの…?」


「あー。あいつなら大丈夫だ。ってお前覚えねえの?……あ!」


だるそ〜うに答えていた蘭太(?)だったが急にハッとしたような表情になる。


「そうか、蘭太と繋がってるお前も一緒に記憶摘出手術を受けて俺様のこと忘れたんだったな!しゃあねえ、初めましてのやつも多いことだし自己紹介をっ!俺様は……」


胸に拳をトンと当て名乗ろうとした瞬間、引き剥がされて抑えつけられていた動物(クリーチャー)級が再び、今度は大口を開けて襲いかかってきた。


蘭太(?)はそのタイミングに合わせて右手で殴ったが、当たったところが口だったのか、ぶっ飛ばした直後右手がなくなっていた。


「あ?」


「ああ……」


損傷の割に軽い反応の蘭太(?)だったがルルは絶望的な表情になる。


「なんで…蘭太の体をそんな雑に…手が…!」


しかし。


「ん?右手がどうしたよ?」


そう言って蘭太(?)が再び右腕を見せた時、そこには何事もなかったかのように手がくっついていた。


「ま心配すんなって。こいつは死なせねえよ。…でだ」


ルルに対しては安心させるかのように笑いかけたが、動物(クリーチャー)級に向き直った時にはその表情は完全に失せ、代わりに猛烈な殺意の篭る表情になった。


「テメェだな?こいつをこんな状態にさせたクズは?」


「グルルルゥゥゥゥ!コロスゥ!ゼッタイコロスゥゥゥゥ!!!」


問いかけに応えるように、動物(クリーチャー)級は飛びかかる。が。


「るっせぇまともに会話もできねぇのか!?これじゃクズじゃなくてゴミだなッ!!」


足を蹴り上げて下から顎を打ち、怯んだところで背中の鞘に収まっていたデュアルブレイガンを抜刀すると同時に動物(クリーチャー)級の左手を斬りとばした後回し蹴りで壁へぶっ飛ばす。

その後剣を投擲して杭を打ち込むように固定した。

この間にけたたましいほどの絶叫が轟いていたが、蘭太(?)はガン無視していた。


「な…なぜだ!?」


その圧倒的な様子を見ていた鍵山が目を見開いて驚きの声を上げる。


「なぜ!なぜ今の技術で作れる最高レベルの兵器がこんな簡単に…!?」


「最高レベル…?」


その語句に蘭太(?)はびっくりした表情で反応する。


「え…嘘だろ?これが?最高レベルの?兵器?マジで?」


しばらく沈黙した後。


「アハハハハハハハハ!!!!!」


蘭太(?)は大爆笑した。


「冗談キツゥゥーーイ!!こ、こんなのが?『今の技術で作れる最高レベルの兵器』って〜???バカでもこんな嘘つかねーよアハハハハハハハハ!!!!」


「嘘ではない!それは我々が最高レベルの技術を組み合わせて生み出した最強の兵器だ!馬鹿にするな!!」


笑う蘭太(?)に鍵山は怒鳴るが、それで本気だと悟ったのだろう。笑い声と笑う表情は収まった。だが代わりに現れたのは蔑むような表情だった。


「あっ、ふぅーん。この程度で『最高』か。だとしたら現代科学は相当衰退したんだなー」


「なんだと?」


「ほんじゃー聞くけどー、なんで最新最高の技術で作られた兵器クンがー、200年以上も前に作られてそろそろガタも来そうな兵器にボコボコにされてんすかねー?」


「200年…兵器…!お前まさか!?」


そこでスチールが反応した。一瞬で警戒のオーラを纏う。


「あは。さすがに厄災(ドラゴン)級は感づいたー?それなりに知名度は健在なんだなー」


じゃー始めよう、と切り出した。


「約200年前、[滅星獄戦]は終戦した。その功績種はハーフフェアリーだって言われてるな?けど残念。実はもう一つ功績種がいるんだなこれが。つかこっちの方が活躍してると思うんだがな」


そもそもおかしいと思わないか?

何故脆弱な人間と小さな妖精が交配したに過ぎないハーフフェアリーが多種を圧倒できたのか?

何故最強の「隣の者」である龍族がわざわざ別世界へ移動しているのか。

………その答えは決まっている。

ハーフフェアリーだけでは圧倒することが不可能なのだ。何かの力を利用したに過ぎないのだ。そしてその影響で龍族が移動せざるを得ない状況になっているのだ。

彼らは自分達だけでは不十分だと理解していた。故に作り出したのだ。当時の叡智を結集させて、10体の最強兵器を。そして自立行動ができるように意志をも宿らせた。

そうして誕生した兵器の名は「戦闘用妖精」。

戦闘用妖精は期待に違わぬ性能で、終戦ごろにはほとんどが壊れ死んでしまったがハーフフェアリーを勝者へと導いた。


そんな戦闘用妖精だが、戦争が終われば用済みである。解体されることになった。しかし。

1人だけ抵抗した。備えている能力の種類故か、そいつは終戦後は種族問わずに殺し続ける殺戮兵器になってしまった。龍族であろうが人間であろうが何であろうが、動くものは片っ端から殺していった。

これが理由で龍族は龍界を作り逃げたのだ。

ちなみに、そいつの司る能力は「血」。具体的には「血肉」。最大の特徴は驚異的再生能力。そしてほぼ常に血を求める。これが殺戮を繰り返していた理由だ。


「だがそいつは10年前くらいに安住の地を得た。それはとある人間の中だ。その人間の血はこれまでにないほどの美味だった。そいつは満足した。同時に失いたくないとまで思った。そして今、安住の地を死の危機に晒されてキレている」


そこで蘭太(?)は歩き、動物(クリーチャー)級の所へ行った後突き刺さっていた剣を抜いて頭を掴み、地面に叩きつけうつ伏せにさせてその頭を踏みつけた。

そして体重をかけていく。


「ギ!ギギャァァァァァァァ!!!」


「やっぱ脆いなぁ人間っつーのは。悪いな。テメェはこいつの『人殺ししたくない』って精神のおかげで生きてただけだ。けど俺は違う。『敵は容赦なくぶっ殺す』からよ。じゃあな」


グシャァッ!と頭を踏み潰した。


受けた返り血を指ですくい、舐める。


「おえっ!!まっずゲロゲロ!!ペッペ!」


大げさに吐くようなモーションを取った。

そのあと。


「まあなんだ?つまり要約すると?俺様が200年以上も前に作られ、現在唯一生きている悪魔の兵器の戦闘用妖精、『ブラッディアン』様ってわけだ」


肘を曲げつつ腕を軽く伸ばして蘭太(?)改め古代兵器であり血の能力をもつ戦闘用妖精、ブラッディアンは名乗った。

その時、両目の黒目部分が強く赤く光り、髪の毛の一部が赤く染まった。




どうも、どらっごです。


ホントに文章力欲しいな…(泣)ってなってます。なんかこう、ほんと上手く言い表せなくて(本編とか特に)ごめんなさい。それでも読んでくださると嬉しいです。自分なりには全力で「こう書けば伝わるか…?」的なことを考えながら書いてますので「ほほーこう言いたいのかなー」的に捉えていただければなと、思います。


さて!新キャラ出ましたブラッディアン!とりあえずこいつが干渉する時は再生能力が付与されます。

200年以上も生きているわけですが兵器なので見た目はまず年取ってません!若い青年の容姿のそれです!本編にも書いてありますが、特徴は赤い髪の毛、そして赤く光る両目の黒目部分!蘭太君も一応目を赤く光らせることはできますが間違っていなければ蘭太君は片方しか出来ません!そういうところで違いがあります。



ではでは、また。

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