26・・・「試験」
チーン!先週投稿出来ませんでした!ごめんなさい!
26話行きます!
…剣、筆者主観では割と振り回してるかと思ってます!
「セェイ!」
「ハァァ!」
お互いの剣を打ち付け合うことによる火花が散る。
「お前、剣の扱いはどこで学んだ?」
ウロボロスは尋ねてみた。不思議と違和感を感じたのだ。こいつは剣の扱い方こそ滑らかだが剣を使った戦いの経験量は多くないような動きなのは何故なのか。
「見よう見真似!少し前にテレビで『剣士』ってのを見たんだ!」
『剣士』。それは元世界でやっているアニメである。詳細は省くがそのアニメの主人公の剣さばきに蘭太は見惚れていて、たまに真似をしていたのだ。
だが残念なことに龍界にテレビというものはない。よって蘭太の答えにウロボロスとカルナは首を傾げた。
「フン、まあいい。とりあえず剣の戦いは経験がものを言うことを教えてやる!」
少しウロボロスは力を緩めた。
さっきまで双方力を込めて拮抗させていたため蘭太が勢い余って前のめりになる。この隙を利用してがら空きの胴体を斬る。
……という流れにする予定だったのだが、
『といったものの…まだ【刺し貫かれる感覚】を味わってもらっていないな…それにまだ気になることがあるのに死なれるのは困るし…』
と迷ったので後ろに回り込み背中を軽く切ろうと振り抜いたのだが、
キン!
と振り返った蘭太の剣で防がれた。
「ほう、これを防ぐか?」
「防ぐも何も、なんでわざわざ後ろに回り込むって動作したのさ!?」
「迷った」
「はい?」
続きは答えず、ウロボロスは剣に圧を加えてバックステップする。蘭太も同じようにバックステップ。
「ところで、お前はどうやってここに来た?1人で来たのか?」
「そうだけど?」
「となると人型に擬態した龍かあるいは龍人、どちらにせよ龍気があるということになるが使わないのか?こんな風に」
体に力を込めるとウロボロスが紫色のオーラを纏う。
蘭太も同じようにするが…オーラは出ない。
「???」
『使えないのか…?こいつは?』
疑問が深まる。使えない龍気とはなんなのか、そもそも龍気を持っていないのか…。
「ならば、調べるのみ!」
龍気を扱う者は相手に龍気がどれぐらいあるのかを調べることができる。ただ条件は接触すること。対象が待っているものに触れることでもいいのだが接触している間しか調べることが出来ないため計測している間ずっと触れていなければならないというデメリットをもつ。
それでもウロボロスは躊躇うことなくそれを選んだ。
しかし、龍気によって身体ステータスが大幅に強化されたウロボロスはあらゆる方向から蘭太を攻撃するが、何故か全て弾かれる。それどころか偶発的にだろうが少しずつウロボロスに攻撃が当たっている。
『届かない…!だが、必ずチャンスはくる!』
蘭太は剣の戦いに慣れていないはずなのにとても落ち着いて対処している。
だが、剣を弾き、反撃することに集中し過ぎているせいで意外なところに気がつかなかった。
何回か攻撃を弾いたところでウロボロスが大きな隙を作った。
「そこ、もらった!!」
ここぞとばかりに蘭太はやや右斜めから上段切りでウロボロスも斬った。
「ぐぁああぁぁああぁ!!!」
血を出してウロボロスは倒れるが、蘭太の剣の切っ先を掴んでいた。
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「ぐ、ぐぁああぁぁああぁ!!」
火鉈が叫ぶ。蘭太を龍界に見送ったあと特に任務とかもないのでFG旧東京本部内にて絶賛ゲーム中である。
プレイヤーは火鉈、舞、彼方、剛牙の4人。やっているのはバトルロワイヤルゲーム。
ルールは単純。各々が操作するキャラクターが1つの巨大なエリア内で最後の1人になるまで倒し合うというものだ。キャラクターは剣士やガンナー、ボマーなど多岐に渡るが、どれも一度HPをゼロにされたら即刻戦闘不能になりそのマッチが終了するまで操作不能になる。
そして現在火鉈が1番ボロボロの戦績だった。なぜなら。
「火鉈さん、そろそろ学習した方がいいです。3人が遠距離キャラなのに1人だけ剣士とかばかじゃないですか?」
「るっせぇ!俺は斬るというアクションにロマンを抱いてる!それは何者にも変えられねぇ!」
「1度も斬れてませんけどね。ふふ」
広大なエリアで、もっともリーチの狭い剣士で、自身の何倍ものリーチをもつガンナーなどに愚直にも挑んでいるからだ。もちろん見つける前に即殺されている。何回目だろうか?もうわからない。
「野郎…!次こそはぶっ殺してやる…!」
「剛牙さん、言われてますよ」
「俺っすか?!」
「だってこの中で火鉈さん以外の野郎って剛牙さんしか…」
と言いかけたところで、バタンと扉が開けられ、
「みんな、仕事だ」
増沢に呼び出された。
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「やっちゃった…の?」
ルルが呟いた。先程ウロボロスが蘭太に斬られて倒れたところだ。
ルルと雷花が安堵しかけるが…、
「そんなわけないじゃない。やつがあんなザマじゃボクの側近が務まるわけないよ。それにやつはわざと受けたんだ。」
一気に2人の顔色が不安げになる。
対するカルナは見た目こそすれ無感情に見ているようだが、実は内心ではきっと誰よりも冷や汗をだらだら流していた。
『実は…死んでほしくないなぁ…』
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「計測…完了」
「え?」
ウロボロスの2つに分かれた体が宙に浮き合体する。そして傷口は元々なかったかのように綺麗さっぱり無くなった。
「…え」
「ふう、なかなかいい斬り方だった。それで、調べた結果だが」
そこでウロボロスは剣を取り振り抜く。蘭太剣で受けるとともにバックステップで距離を取る。
「お前の龍気は極めて微量だった。何かで増幅しなければ発現しないほどな」
ウロボロスは剣に龍気を送り込み、それで蘭太へ斬りかかる。
拮抗状態になった時、蘭太は尋ねる。
「再生はずるいと思うんだけど!?」
「忘れたか?俺はウロボロス、輪廻の龍だ。全ての時間の俺は繋がっている。たとえどこかの時間でさっきのような傷を受けても他の時間には必ず健全な俺がいる。その俺の身体状態をコピーすれば傷はなかったことになる。それが再生に見えるだけだ」
「デタ…ラメ!」
一度互いの剣を離し、再び拮抗。
「カルナは初め言ってたろう?『こいつを殺せるとは思うな』ってな。その上でお前は戦うことを選んだ。お前が勝つ条件はその武器で敵に与える感覚を自身で受けた上で生き延びることのみ!」
ウロボロスの攻撃が再開する。さっきよりも速度が速い。全くの無強化状態の上疲労が蓄積し続ける蘭太には追いつくことに限界を迎えていた。
「っ…!」
「どうした?遅くなっているぞ!」
ガンキンガン!と強力な剣撃が怒涛の勢いで四方八方から迫る。そして、がしっと蘭太の剣がウロボロスの左手に掴まれた。
「なっ!」
「人間にしては充分すぎるほど耐久したな。だがこれで終いだ!」
龍気を纏ったウロボロスの剣が蘭太の腹を深々と貫いた。
「が…ぁっ」
ごぽっと血を吐き、動きが止まる。そこに追い打ちをかけるように剣を抜いた後体が切断されないように逆袈裟に切り飛ばされ、蘭太の体は宙を舞った後ベチャッと仰向けに倒れた。
剣を抜く直前、ウロボロスの龍気が蘭太の体に流れ込むように消えたが、それを見たのはウロボロス以外いない。
「蘭太ぁぁあああぁああ!!!!」
ルルが叫んで向かおうとするが、
「ダメだよ。介入はボクが許さない」
「ふざけないで!蘭太が生きてるか見るのもダメなの!?」
「ダメ。生きてるって信じるしかないね」
「この…!」
カルナがルルに向き合う。何かを堪えている様子だ。
「君たちの繋がりはこんなものなのかい?!君のやろうとしていることは彼にとっては過保護以外の何でもない!そんな様子じゃボクにはとても君たちが背中を預けあって生きていく未来が見えない!」
「でも!私達はお互いを必要とし合ってる!過保護だろうが何だろうが、欠けたらいけないのよ!」
「だったら過保護し続けていざという時に彼が弱くなっていてもいいの!?それでも背中を預けられるの!?本当に頼り合うにはお互いが強くあらなきゃいけないんだ!」
ルルが俯く。
「ボクだってぶん殴りたいさ、ウロボロスを。だけどやつにはやつなりの考えがあるんだ。観る側のボクらには事の流れを見るしかできないんだよ…」
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体がものすごく熱い。特にお腹らへんが。そりゃそうか。貫通された上大きく斬られて血がどくどく出てるんだもの。
ああ、死なないって言ったのに。
帰るって言ったのに。
約束って…何なんだろうな…。
バクン!!と突如全身に震えが走る。
「がぁっ!」
脳内に何かが迸り、視界が一変する。
一変した視界には、家屋の屋根に、自分の隣に自分と似ているが異なる顔を持った人が少し距離を置いて座っていた。
『なあネイル。お前は絶対兄ちゃんより長生きしてくれよ?』
無意識にも、重いよ、と思った。
『だってお前には【希望】が籠っているんだからな』
どぉうも!どらっごです!
これ先週の分という事で!今週の分はまた今週の内に!いけるかな?と!
さて、書いてて思ったんですが、話数が想定より短く…なるかもしれないしならないかもしれない!それは神のみそ汁(神のみぞ知る)ということで!とりあえずそれなりの長さになるようには頑張るぞい!
あと!そういえば25話で死亡フラグ立ってましたね!(筆者は後に気づいた。というか26話を書いているときに「あっ」てなった)
蘭太君、どうなるのか!?
ではでは、また。




