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三話

森を歩く事ニ時間弱、お腹が減ったのでさっき倒した狼を食べようと思う。


「多分毒は無いと思うけど、最悪有っても僕ならお腹壊す程度で行けると思うし」


と言う事で僕は枝を使って火を起こし『収集魔法アイテムボックス』に入れてある狼を取り出し鮮度が落ちて無い事に少し驚き血を抜いて解体した、えっ僕がなんでそんなサバイバル出来るのかって?

何かあった時のため……つまりそう言う環境で育ったんだよ。

取り敢えず狼の肉を焼いて行く、こんがりと焼けたので口の中に放り込む……


「うん、ゴムを食べてるみたいだ」


なにこれ味が無いし肉かたいし美味しく無い、やっぱ肉の解体でその辺の石を『魔力武器クリエイト』でナイフにしたのがいけなかったのかな?因果関係ゼロだけど……


「そう言う時には魔法の呪文、美味しくな〜れ!萌え萌えキュン」


この時僕の中の何かが壊れた、まあ嘘だけど。

そんな事を考えながら肉を口の中に放り込む、不味くとも食える時に食わねば死んでしまうかも知れないからだ。


「んっ?‼︎なっなにこれ‼︎美味いじゃないか!⁉︎」


どう言うことだ?あの食料とも呼べない様な肉が味だけは良くなってる、つまり肉はかたいまま味だけA5ランクの肉みたいだ、A5食べた事無いけど……



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異世界チート

世界ワールドスキル『痛い痛い病ファントムペイン


説明

感覚を操るスキル、スキル名では痛覚しか触れていないが、味覚や視覚、聴覚や触覚、嗅覚などの感覚を操ることが出来る、応用として体感時間を引き延ばしたり、第六感にすら作用させる事が出来る。

ユイが渡した異世界チート、対象の五感を研ぎ澄ませるスキル世界ワールドスキル『祝福と呪いゾーン』が男A、もとい伊集院いじゅういん光輝こうきから奪った好感度を上昇させるスキル英雄ヒーロースキル『白馬に乗った王子様プリンス』を吸収し、更に【柊司ひいらぎつかさ】の感情『|幸せが壊れ無きゃ人は絶望も反省もしないんだ(アンラッキー)』を取り込み進化した。


使用条件

相手を視認する事、ただし自分に使う場合は無条件となり一度かけた幻覚は使用者が解除するまで続く。

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「なにこれ!!異世界チートって『影の主役ダークヒーロー』じゃ無かったの!?世界ワールドスキルとかチートすぎだろ!!男Aは無駄にかっこいい名前だしスキルがギャルゲーだ!!と言うか何故僕の感情がスキルみたいな感じになってるんだよ!?クソっ僕は突っ込み要員じゃ無いのに!!」


どうなってるんだ?取り敢えず落ち着こう、僕は深呼吸をして状況を確認する。

一、ユイちゃんが僕にくれたチートは『影の主役ダークヒーロー』ではなく既に進化を果たした『祝福と呪いゾーン』だった。

二、『祝福と呪いゾーン』は進化し『痛い痛い病ファントムペイン』となった。

三、肉が美味しくなった。

うん僕はまとめるのが苦手みたいだ、順番がばらばらだもの、まあ『痛い痛い病ファントムペイン』のおかげで肉の味が美味しく感じられたと思っていいだろう、僕の味覚を無意識で操作したんだと思う、確かファントムペインとは漢字で幻肢痛げんしつうと書き、手や足を病気や怪我で失くした人がかかる病気で、無いはずの四肢が痛むと言う精神病だった気がする、違うかもしれないけど……


「と言うかこの肉美味いな〜肉はかたいけど僕の歯なら普通の石までなら噛み砕けるし問題無いね、流石に鉄ぐらいかたいと歯型つけるのが限界だけどさ」


異世界チートのことなど忘れ、そんな独り言を呟いていると人の声が聞こえた、感覚としては一キロ位先で馬車に乗ってる、そして多分あの青色狼に襲われてる……しかも今回は群れだ、足音からして十二匹、ただいま交戦中と言ったところか。


「まったく、何でこうも異常事態トラブルが僕のもとにやってくるのかなぁ?」


自分はトラブルメーカーかと思いながら僕は『痛い痛い病ファントムペイン』を使い聴覚と視覚のスペックを引き上げ『影の主役ダークヒーロー』で隠密状態になると全力で走る、ユイちゃんの知識に魔力で身体能力を上げる方法があったのでそれを行使する、魔力を血液の流れに乗せて体の隅々まで巡らせ仮想の筋肉、酸素として使い本物の筋肉も強化する、もちろん骨や血管も強化し心拍数をどんどん上げて行く、これで身体能力は上がるはずだ、今の僕は足場が不安定な森の中でしかも音を立てないよう工夫しながら大体百メートル五秒のペースで移動している、既に僕は人間では無いのかもしれない……

そんなことを考えながら走っていると馬車の人と狼が戦っているのを全て視認出来る距離になったので狼の第六感に作用してヤバい奴が来るぞと伝えてみた、すると狼達は逃げるのではなく怯えて固まってしまい中には気絶している奴もいた……

うん、やり過ぎた。


「なっ!何が起こったんだ!?」


フルプレートの鎧をきた騎士っぽい感じの人が大変いい声で驚いている、兜で顔が見えないがおそらくイケメンだろ、爆発すればいいのに……

すると狼達のリーダーみたいなのが群れの狼に吠え逃げるように促している、狼達は上手く動けないのか転びながらだったので『痛い痛い病』の効果を距離と共に下げてやったら気絶した奴を置いて逃げてしまった。

そこで僕は木の上からイケメン(多分)に声をかける。


「大丈夫?僕が助けてやったからお礼してくれてもいいよ」

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