二話
「えっ!?何ここ何処?」
ユイちゃんが黒く嗤ったら森の中にいた。
目の前が真っ白になったとかそういうのじゃなくて一瞬で視界が切り替わったのだ、ちゃんと説明して欲しかったよ。
「う〜ん、とりあえずチートの確認からかな、テンプレ通りなら『自己評価』」
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ステータス
name 【柊 司】
Level 1
スキル
ノーマル 無し
固有
『収集魔法』『魔力武器』『死霊魔法』『自己評価』
英雄
『影の主役』
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「テンプレ通りなのは『アイテムボックス』だけだね」
とりあえず【柊 司】と言うのは僕のことだ、それにしてもステータスが見れたのはこの『自己評価』とかゆうスキルのおかげかな?
『収集魔法』とか『死霊魔法』の方は何となくわかるのだが『魔力武器』と『影の主役』に関しては訳ワカメだ。
「う〜んスキルの詳細とか見れないのかな〜」
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『収集魔法』
亜空間を創り出してものを無限に入れることができる。ただし拘束力は無いので生物だと簡単に抜け出される。
『魔力武器』
魔力を物質に込めることで変型や強化が行える。ただし変型できるのは制作中のみ。
『死霊魔法』
殺した生物の魂を抜き取ることができる。取り出した魂は物質に付与することで使役できる他、結晶化させることでストックすることも可能。
『影の主役』
隠蔽や隠密行動などが出来る。英雄は主人公の力をスキル化させることで能力はそのままに制限を無くした。ユイの世界スキル『言葉遊びは自由自在』によりこの世界にあうように改良されている。
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うん、『自己評価』は結構便利なようだ、ユイちゃんからもらったチートは元々僕が持っていたものを改良したものらしい、世界スキルとかの方がよっぽどチートっぽいけど……もう考えないようにしよう、さすが天使様だ。
現実逃避はもうやめてこの森について説明しよう、薄暗い感じで木々の隙間から日差しがさす、そして大型犬位の青い狼が僕のことを狙っているのだ、多分一匹だから一匹狼だね。
「グァウ」
狼は大きく吠えながら飛びかかって来た、速さは犬と同じ位だったのでタイミングを合わせて親指と中指で眼球を潰し膝蹴りを加えてみたら思ったより威力が強くそのまま木に当たって死んでしまった、すると死体から青白い人魂の様なものが出て来て僕の手の中で青い石になっている、きっと『死霊魔法』の結晶化と言うやつだろう、僕は『収集魔法』に石と狼の死体を入れるとスキルの使い方について考えてみた。
ユイちゃんの雑学によるとスキルとは才能の様なものでノーマル<レア<固有≦英雄と言う感じで強くなるらしい、ノーマルは普通にそのスキルに関する物覚えが良くなったりするだけで、具体的に『剣術』のスキルを持っていると持ってない人に比べて1.2倍くらいの差が出来る……まあ、努力でどうにでもなるぐらいだろう、しかしレアからはファンタジーの領域だ、かすり傷なら一瞬で治る『治癒力強化』や筋肉が無くても怪力が出せる『身体能力強化』がこれにあたるがこれもこの世界なら魔法で替えが効くのだ、次の固有は条件を満たせば誰でも習得が出来る、つまり別人との被りが発生する、全然固有じゃ無いじゃん……まあ習得条件が簡単な物でも『龍殺し』とかそう言うのになっちゃうのだけどね、つーか固有に関してはユイちゃんが入れた雑学が足りないからもう説明出来ない解んないと言う事で英雄の説明だよっ♪英雄の力、以上……ユイちゃんは僕の脳を処理落ちさせる為に適当な雑学を入れた訳で僕に知識を与えたかった訳じゃ無かったんだ……ツンデレだと思えばご褒美だよね。
「さて、これからどうしよ?」