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4:試験はトラブルの始まり

夢魔はあることを闇の中で考えていた。

それは、春日愛に出す試験の内容である。

しかし、上手いい問題などなかなか考えられるわけがない。

腕を組みながら、しばしポーズをしながらとにかく考える。

その時、一人の女が現れる。

「あら、まだ考え事をしていたの?夢魔は大変ね。人間のお嬢さんに試験を出すなんて。」

女はニヤリッと笑い、夢魔を少し馬鹿にした。

「うるさい!俺が考え事をしている時に戯言を言うな!お前こそこんな所で何をしている?」

夢魔は少しイラッとして、女を威嚇するような目つきをした。

「はいはい、私はある物を取りに来ただけよ。」

女は目的の所へ行くと、ある本を持ち上げ自分の懐に抱いた。

「私の用はこれで終わりよ。じゃあね~。せいぜい頑張って考えなさいよ。」

女はサッサとその場から手を振って立ち去ろうとした。

「マチルダ、お前が今持っている本は何だ?」

夢魔は女の名前を呼び、引き留めようとした。

「ああ、これね。女を美しく磨き上げる本よ。サッ、早くお手入れしないとね。じゃあね~。」

マチルダはルンルンとスキップしながら闇の中から抜け出し自分の世界に戻って行った。


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