05 脳をデフラグして素材交換すれば若返りそうな件
脳のデフラグと素材交換という“若返りの夢”が、
逆に“意識の正体”という深い恐怖を呼び起こす。
A君「脳の素材が老化するなら……
やっぱり、デフラグして効率上げるしかないよな」
B君『いやパソコンじゃないんだから』
O君《でも理論としては興味深い。
“不要な回路”を整理して、
必要な部分だけ強化する》
A君「でさ、もし iPS 細胞とかで
“新品の素材”を作って置き換えたら……
若返るんじゃないか?」
B君『脳のパーツ交換ってこと?』
O君《技術的には遠いけど、
方向性としてはあり得る》
気づけば AB君が、
いつの間にか黒板の前に立っていた。
AB君【……脳のパーツ交換って、
怖くない?】
A君「うわっ、AB君。
いつからそこに?」
AB君【最初から。
だって面白そうな話してるんだもん】
B君『お前、気配ゼロかよ』
AB君は黒板に向かい、
白チョークで “脳のデフラグ” と書き、
黄チョークで “不要回路?” を囲み、
ピンクで “素材交換→若返り?” と矢印を描き、
赤チョークで “意識の位置=不明” と強調する。
コンコン、と黒板を指で叩く。
AB君【はいっ!注も〜く!】
AB君【でもさ、“不要な部分”って
どうやって判断するの?】
A君「え?」
AB君【もし“いらない”と思った回路に、
実は“意識の一部”があったら
どうするの?】
三人は一瞬、黙り込んだ。
O君《……確かに。
意識がどこにあるか分からない以上、
どの回路が“不要”かは判断できない》
B君『怖いこと言うなよ……』
A君はゆっくりとつぶやく。
A君「……じゃあ、意識って
脳のどこにあるんだ?」
AB君【もしかしたら、
脳じゃない場所にあるのかもね】
A君「脳じゃない……?」
O君《その可能性はある。
主観の連続性が脳の構造だけで
説明できないなら、
意識は“別の層”に存在している
かもしれない》
A君は背筋がぞくりとした。
A君「……じゃあ、脳を交換しても
“俺”は続くのか?」
AB君【それは……
まだ誰にも分からないよ】
出演:A君・B君・O君・AB君
脳の素材交換は希望のようでいて、
“意識の一部を削ってしまうかもしれない”という
静かな恐怖を孕んでいる。
AB君の赤チョークは、今回もどこか
“外側の視点”を帯びていた。
次回、A君は「意識の場所」という最大の謎に、
さらに踏み込むことになる。
今回のキーワード:
「デフラグ」「素材交換」「iPS細胞」「意識の位置」「黒板」




