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35 カン流棒術剣技

 カン流棒術の剣技に、始めは全く着いて行けなかった。


 棒術なのに、剣技がある不思議な流派。

 そもそも剣術じゃないのに、剣技があるってどういうことだろう。

 それなら最初から剣術と棒術に分ければいいだろうと思う。


 カン流棒術の特徴は、動きが素早い。

 今まで学んだ足法ってなに? というくらい動きが違う。

 剣術を練習していた人なら、困惑すること必須の流派だ。


 更に、一刀でも二刀でも構わないということだ。

 ただ二刀持たれるのは面倒だ。

 一刀でも普通に防御が固くて面倒なのに、二刀になると防御が一段と固くなり、攻撃の手数も多くなる。


 唯一の救いは、間合いが近いこと。

 間合いを詰めたら攻撃だと判断できる上、間合いさえしっかり取っていれば攻撃までに他の流派よりも数瞬だけ時間が稼げる。


 この流派は攻防一体となっており、防御した動きから攻撃に転じる。

 攻撃の挙動が大きいので反応はできるものの、少し油断をすると手数の大さと攻撃の速度に負けてしまう。


 構えが独特で、少なくとも一刀は主に頭上で防御に充てることから、一目でこの流派の識別ができる。


 もしこの流派と試合で当たることになったら、主導権を握られる前に先制攻撃することを学んだ。

 もしくはしっかりと間合いを取り、相手の間合いにならないようにする。



 ポルドー流疾風剣といい、豪天流剣術といい、カン流棒術といい、初見で対応ができるとは思えない。


 オレイロス村が如何に田舎だったか改めて思い知らされた。

 ダンディーに言わせると、これらの流派は、全国的にメジャーな流派だそうだ。

 だが、どの流派もこの村には届いていない。

 唯一ポルドー流疾風剣だけがヤーニャ地区に来ている程度か。


 メジャーな流派とは言え、複数の流派を教えられるダンディーはすごいと感心した。

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