番外編 天才少女の一目惚れ (一条明日香視点)
番外編です。一条明日香視点で書かれていますが、作品の進展などには直接関係ありません。
最初に言っておきますが私、一条明日香は天才です。
幼少期は勉強・運動・その他あらゆる面で他者を圧倒し、地元では"神童"と呼ばれておりました。その才能は高校生になっても健在です。
そんな選ばれし人間である私は、入学式でとある男性に一目惚れしました。佐々木綴。これまでに見た男性の中で最も格好よかったといっても過言ではありません。私の好みドストライクです。
色んな人々に話を聞いてまわれば、頭脳明晰、スポーツ万能、性格も完璧で女子の憧れの的だとか。
憧れの的?だからどうした、とは思いますがね。あのような素晴らしい方が有象無象の雌犬に恋心を抱くとは思えませんし、私のような人間こそ彼に相応しいのです。
翌日、私は登校中に運良く彼の姿を見つけることができました。これ幸い、私は早速彼の気を引くべく行動しようとしましたが……。
どうして、こうなったのでしょうか。
佐々木綴、可哀想な彼は一人の女に付きまとわれていました。その忌々しい女とは……、
白雪琴葉。優れた容姿だけは認めてやっても良いですが、それ以外はダメそうですね。大体、勉強面で私は彼女に勝っているし性格面でも恐らく優位に立っているでしょう。
彼女を観察していると、いつもツンツンしているんですよ。それでいて稀に素直になったかと思いきや、子供のような振る舞いをしては佐々木さんを困らせて……。
佐々木さんも、付きまとう彼女に毒されたのかいつも楽しそうに、幸せそうに話しています。
おかしい!こんな状況が許されるはずがありません。私は思うのです。佐々木さんは、あの女から解放されて自由になるべきだと。そうしてゆくゆくは私と……。
ともかく、このまま彼が縛り付けられているのを眺めるだけ、というのは私の良心が痛みます。彼を救うべく、そして私も幸せを掴むために、校内でアクションを起こすことにしたのです。
……それなのに。彼は私を拒絶しました。か弱い女子である私を、強い言葉で。この時ばかりは彼のポイントを稼ぐために浮かべている微笑が歪みそうになりました。
でも、彼は悪くありません。佐々木さんはあの女に毒されているだけ。はっきり言って、悪いのは全てあいつなのです。
私は佐々木さんに粘着する害虫を駆除すべく、ひとつの作戦を計画しました。
ちょっと短いです。




