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こっそり守る苦労人 〜黒き死神の心〜  作者: ルド
血に塗れた冬の悲劇。
7/33

第6話 通学。

タイトル通りです。少し緩い感じです。

 ――幼馴染の九条(くじょう)(なぎ)

 外見だけを言うなら、清楚な印象の中学1年の美少女。幼さは残っているが、整った顔立ちと綺麗な黒髪が調和している。側から見ればトップレベルの美少女であろうが、こいつの本性(・・)を知っている俺は少しも揺れたりしない。黒色のセーラ服が彼女をより引き立てているが、俺には奥に隠れた腹黒さにしか見えなかった。



 ――妹の泉(あおい)

 既に成長期に入っている凪とは異なり、未だに幼さから抜け出せない可愛らしい小学5年生。童顔とまでは言わないが、雰囲気が既に大人びている凪と比較すると余計に子供っぽく見えた。母に似た薄めの茶髪をリボンで結んでいる。制服ではなく私服に指定帽子をして背中にランドセルを背負っていた。



 そんな2人が揃ったことで周囲の学生たちの視線が集まって来る。

 いつものことであるが、葵以上に学校で有名人な凪の存在が大きかった。特に部活や委員会に所属しているわけではないが、異能活動をし易いように学校を掌握した凪の存在は、入学した頃から色々と目立っていた。


「ゆかおねぇちゃんもだけど、なぎおねぇちゃんも最近忙しそうだったのって、『冬祭(・・)』が関係してたんだ」

「企画にちょっとだけ(・・・・・・)参加しただけなんだけどね。由香(ゆか)さんが生徒会だから冬祭の準備もほぼ強制参加でね……」

「ゆかおねぇちゃんって時々強引だもんね」


 由香と言うのは俺たちの顔馴染みの1つ年上の姉。みんなの姉さん的なポジションに立つので、結構苦手意識がある。妹と同様に異能関係者ではないから余計に気を付けないといけない人物であった。







「あ、零くーん! 葵ちゃーん! 凪ちゃーん!」


 ――そう、この人だよ。やれやれ、朝から騒がしいなぁ。生徒たちの長である生徒会長さんが何をはしゃいで…………。


「おっはよーう! あとつーかまえたっ!」

「……」


 思考が停止して呆然とする中、凪や葵が驚いている中、学校の女神こと石井(いしい)由香(ゆか)さんがご降臨なされた。

 母性が溢れる微笑みが周囲の視界に入ると、横目で見ながら歩行していた男性たちの足が一斉に止まる。同時に捕縛された哀れな俺に対して、嫉妬や憎悪の視線が集中したが、それどころではない。


「おはようございます、由香さん。早速ですが、これは何の真似ですか?」

「女の勘が逃すなって言ってるからだよ!」

「なるほど……」


 理解の外でした。女心というやつか、ハグする感じで俺の腕に抱き付いた瞬間、中学生とは思えない柔らかな胸部が潰れて、布越しとは思えないあり得ない感触が…………。




「ご感想は?」

「何がだ?」




 不敵な笑み(ブラック・フェイス)をした凪が横から覗き込んできたので、なんでもない風にやり過ごした。


「「……」」


 抱き付いている由香さんとは反対側からなので、必然的に由香さんや葵の視界からも俺の顔色は見えない。対して表情に変化はないが……いや、変化がないからか、余計に無の圧力が出ていた。


(本音を言いなよぉー。「サイコーッ!!」ってさ?)

(寝言なら永眠してから言いな。なんなら俺が介錯してやるぞ?)


 ぶつかり合う能力者同士の視線。

 実力的には圧倒的に俺の方が上で、威圧具合も負けるとは思わないが、さすがに威圧まで放とうとはしない。相手が凪じゃないなら。 


(放ってやろうか? 漏らしても知らんぞ?)

(ふっ、やれるものならやってみたら? その瞬間、悲鳴を上げて零の所為するから!)

(いや、身を削り過ぎ。そこまでするなよ)


 次第に阿呆らしくなった。溜息を零して呆れていると、さらにもう1人の存在に気が付いた。


「はぁ……朝から姉貴が悪いな零。あとおはよう」

「武……居たなら止めろよ。弟だろ」

「弟だから余計に無理だと分かってほしい。姉の暴走癖は弟が一番知ってんだよ」

「……」


 ついでに弟の武も姿を見せる。普段なら他にもあと1名いるのが、今回はこの5人の通学となった。


遅くなりました。

冷えるので眠気との戦いがよりキツイですねぇ(眠)

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