4話 異世界のルール
俺が放ったのは、漆黒の稲妻だった。その稲妻は、まるで、巨大な龍の形をして、一直線にスカルを襲う。
雷が落ちた時のような、とても大きな音がした。
その衝撃で、建物の一部が崩壊した。
「あー。死んだかな、あいつ。」
[私が殺さない程度に力を抑えてあります。]
俺を襲ってきた手下達と、親分は、倒れ込んでいるけど、攻撃を受けていなかった、周りにいた手下は、全員逃げた、のか?
その時、「ギルドレジェンダリーです。直ちに両手を上げ、その場に座りなさい。」
女性の声がして、5人程、同じ隊服を着た人達が、部屋に入ってきた。
言われた通り、俺は両手を上げ、その場に座った。
すると、金髪の女性が、俺の前に来た。その人はとてもキレイで、俺は見とれてしまった。
「無事なのは、あなただけね。事情を聞くから、拘束させてもらうわ。」と言って、俺に手錠を掛けた。
え。俺、人生始めて、逮捕されました。
俺は、建物の外に連れていかれた。
空を見上げて、俺は目を疑った。「月が、2つある。」
空には、赤い月と、青い月が、浮かんでいたのだ。
「何寝ぼけたこと言ってんの。早く歩いて。」
俺は、また目を疑った。
「車が浮いている、だと。」
まるで、未来の車のように、浮いていたのだ。
「あなた大丈夫?認知症じゃないでしょうね?」
なんか、すごい心配されてる気がする。
俺は、車に乗り込んだ。
俺が乗った車は、目的地もわからない(たぶん警察署)に向けて、走り出した。
俺は、無実を主張するべく、何があったのか、全て話した。カツ丼食べながら。
「なるほどね、あなたは、異世界から来たと。希に、異世界から転移してくることは、あるけど、あなたのような、異世界転生は、聞いたことないわ。」
「そして、竜人に転生したと。そこはさすがに嘘でしょ。この世界には、4柱しか、竜人はいないのよ。15年前に、行方不明になった、竜人は、俺だよー、とでも言いたいの?」「でも、もしかしたら、あなたが本当に、目の色が一緒だし。」
たしかに俺は、昔から、目の色が他の人とは違って、いじめられたりしてたけど。
「もし、本当なら、ヴィロネッサの皇教様も、喜ばれるわ。」「皇教様も、四大竜人の1柱なのよ。」
「その、ヴィロネッサって?」
「あっそうか、知らなかったよね。正式名称ヴィロネッサ連合皇国という、国の事だよ。」
「それにしても君、魔王倒したの?そうだったなら、さっきのアレ、嘘じゃないんだろうし。」
「いや、そんな、まだ無理ですよ。何で、こんなこと聞いてくるんですか?」
「あのね、君が一人で倒した、スカル団なんだけど、そのスカルって言うヤツが、魔王だって疑いがあったの。だから、ギルドの頂点ランクである、私が来たのよ。」
「あんなヤツが、魔王?最初に出てくるスライムくらい弱かったけど。」
「あなたが強すぎたんでしょ。あんな建物を崩壊させる程の稲妻出して。改めて考えてみたら、あなたが竜人だって事が嘘ではないみたいね。」
「じゃあ、これで世界が救われたのか?」
「ええ。一時的にはね。それでもまだ、魔王はあと7柱いるし。」
「え、魔王って1人じゃないの。」
「いいえ、この世界には、魔王が8柱存在していて、八大魔王、そう呼ばれているわ。」
ステータス
名前:ヒカル・キヨウラ
種族:竜人
称号:なし
魔法:なし
技能:U「黒龍法」
Ex「竜人」
「白ノ使」
耐性:「魔力攻撃耐性」
「物理攻撃耐性」
処理情報
耐性:「水攻撃耐性」は「魔力攻撃耐性」に進化しました。
※エクストラスキル「竜人」は、ダウンロードサイトのようなもので、スキル等、いろいろ獲得出来ます。「白ノ使」が操っているため、必要なスキルがどんどん増えていきます。また「白ノ使」は、スキル等の、合成、分離、進化などが出来ます。