表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/19

しこり。

結局、その後は何を話したのかほとんど覚えていない。

私たちの関係に名前をつけたくて(この場合の名前は【恋人】一択なんだけど)、どう切り出そうかとタイミングを伺っていた。

そのせいで、サトツさんとの会話を聞き流すという失礼な事をしてしまった。


駅まで送ってもらって別れた後、新幹線の中で何度もメールを打っては消しを繰り返した。

結局なんて書けばいいのか答えが見つからず、マニュアル通りのお礼メールをするに留まった。



サトツさんからのメールで一つ思い出した事がある。

帰り際に私が言った言葉。

『ボイストレーニング、やってみようかな?』


元々そんなにやりたかったわけではないけれど、ボーカルなのに楽器担当のサトツさんより下手では格好がつかない。

それに、昨日、散々ダメ出しをされたのが地味に堪えていた。


深く考えずに放ったセリフに、サトツさんは思いの外食いついてきた。


『それなら、知り合いが講師をしているから紹介するよ!』


あれよあれよという間に、顔合わせの日時が決まっていた。

 

…いいの。

どうせ休日の予定なんて寸前まで決まらないし、一日中ゲーム三昧する事だってある。

1人で人◯ゲームやり込んでるって友達にバレた時は、ちょっと引かれたんだった。


そんなわけで、早速次の休日にはサトツさんのお知り合いの方に会う事になった。


その週は忙しかったとかでほとんど連絡がなかったが、前日になると待ち合わせ場所の連絡がきた。


意外な事に、私の住む県内にいるらしい。

待ち合わせ場所には電車で行く事にした。

車だと1時間もかかるし、電車なら途中からサトツさんと合流できる。


当日、新幹線の乗換駅で合流したサトツさんは珍しく眼鏡をかけていた。

黒いフチのついた、やや大きめなメガネだった。


イケメンは何してもカッコ良くしかならないな…。


あれ以降初めての再開だったのと、連絡も疎遠になりがちだった事もあって言葉に詰まった。

心なしか、サトツさんもよそよそしい気がする。


目的地まで30分ほどの電車の旅は少しの気まずさを残した。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ