Ψタロットアルカナ? 共通シナリオ
――とある科学者の男がテレビを見ていた。
“戦国武将が生きていたら海外統一もありえたかもしれませんね”
歴史学者が冗談混じりにいっている。
戦国時代にタイムスリップするより未来に彼等を連れて来たほうが早い。
過去に戻るのは難しいが未来に行くのは簡単という理論があるからだ。
実現してやろうじゃないか、科学者はにやりと笑う。
それから80年、ある少女が17の誕生日を迎えた。
「プレゼントよまだひいお祖父さんが生きていた頃にあげるつもりだったんですって」
母親は少女の近くに巨大な箱を運んでくる。
「こんなに大きい箱初めてみたよ。まあ学校から帰ったらあけてみるね」
■■
私は平凡といいたい所だけど、平均より少し上くらいのでも上から見れば低く、中下から見れば上の微妙なランクの学園に通っている。
べつに私が馬鹿だから上に行けなかったんじゃなくて、ある理由があってその学園を選んだ。
学園が平凡でないことを除いて平凡ないつもと変わらない日常に飽きて、いつもとは違う道を通ってみた。
回りくどい言い方になるのもあれなので簡潔に話すと通学路を買えたら平凡な毎日が一変、なんやかんやでハッピーエンドな展開が待っているんじゃないか?と試してみた。
どこかの御曹司が雇ってくれて、そこからファーストレディ?とかそんな感じに玉の輿が―――――
「ギブミーマネー!?」
「あいたっ」
なんて我ながら酷い妄想をしていたら誰かとぶつかってしまった。
衝撃でとんでもないことを口走っていたけど聴かれてないといいな。
「あんたって可愛いのにモテないよね」
「きっと私には美形でイケメンでハンサムでカッコいいナイスガイの守護霊様が憑いてるんだよ」
「意味同じじゃん」
「あはは……モテないから守護霊と結婚したい」
「は?」
「わたしにはいけめんのしゅごれいがついていてわたしにこいしてくれてるわたしをまもってくれてるの」
「All right?ヘッド大丈夫ですかー?」
「大丈夫じゃないわあああ!!」
「へぶん!!(女子高生がアッパー……だと……)」
「でさあ、守護霊ってどうやって視るの?」
「恐山にいって…修行を…」
「それイタコじゃん!!」
「神社に行けばなんとかなるよ」
「なんかちがくない?
…やっぱし霊能者がいいよね!」
恋愛祈願の神社に行ってみると私の他には誰もいなかった。
「イケメンの守護霊様か彼氏をください!!」
あ、守護霊様は元々いるんだった。
「はい、イケメンの守護霊サマでーす」
「ナルシだったあああ」
今まで見えなかったのになんで!?
「あ、僕ついさっき新しくキミの守護霊になったんだよ」
「へーつまり今までモテなかったのと貴方は関係ないんだ…」
「うん、まあ更に悪い虫が寄り付かなくなったね」
「でも既に他の守護霊の気配の名残があるんだけど」
「えっやっぱりいたの!?だからモテなかったんだ~」
「えっ…なんで嬉しそうなの?」
胡散臭い店で買ったランプを軽く2・3回こすった。
するともくもく煙、ついでにイケメンが出てきた。
「すいません無理です」
「願いを叶えてくれるんじゃないの?」
やくにたたねー。と思いながらわけを聞いてみる。
「願いを叶える魔神じゃなくてランプの世界に住んでるだけのやくたたずな魔人です「なんだそれ帰れ!」
ランプから出てきたからファンタジー期待してたのに。
「ですがお嬢さん魔神はだいたい老人ですよ?」
「私枯れ専だし尚更帰れ。別の魔神連れてこいや!」
「そんな折衝なこと!役に立たない魔人1イケメンなんです。これでも!」
「そうでしょうね、どうせイケメンだけが取り柄なんでしょうね」
「酷い…!でもそこがいい…」
なぜか魔人が私を気に入って、移住すると言い出した。
居候の変わりに家事やらせてこきつかおう。
「あ、そういやプレゼント」
何が入っているのかわくわくしながら箱のリボンをといた。
入っていたのは人間一人分の円錐形の不可思議な装置。
「なにこの電話ボックスみたいな機械…もしかしてタイムマシン?」
少女は目を輝かせながら装置を眺める。
説明書を見つけてどきどき胸をときめかせて読み初め、用途にがっかりした。
タイムマシンではなく、過去の時代から偉人を引っ張る装置だったのである。
「どうせなら過去の時代にタイムスリップできる装置を作ってほしかったなあ」
亡きひいおじいさんにつげる。
「科学者だって聞いてたけど本当に作ったのね!カガコ、よかったじゃない」
母親は未来の世界にもないであろう非科学的な装置に、これといって驚きもせず面白いと笑っている。
「現代に歴史の偉人なんて連れて来たらそれだけで怪しい機関に連れていかれちゃうよ…怖くて使えない…」
カガコは場所をとる装置をどうするか悩んだ。
「つまんないわね…今でもイケメンでお墓参りに来る人がいる土方様とか呼んだらいいじゃない」
「それお母さんがファンなだけだよね…私だったらペリーがいい」
「えー黒船じゃないの武将好きのひいお祖父ちゃん泣くわよ」
「わかったよ…織田信長とか連れてきていいよね?」
「ダメよ魔王なんだから普通のサラリーマンのパパなんてケチョンケチョンにやっつけられちゃうわよ」
安易に想像がつく。
「じゃあ戦国時代の人なら誰でもいいので、カッコいい人こい!!」
出てきたのはとりあえずイケメン。
――でも誰だろうこの人、兄にみつかったらヤバイ。
「とりあえずはクローゼットに入ってくれませんか?」
「あい分かった」
「る限に館画映はやはマネキ(キネマはやはり映画館に限る)」
「お兄ちゃん大正時代好きだねぇ…」
「しってるか?マネキンって大正時代に作られたものなんだ」
「うそだあ…キネマとマネキンをかけたでしょ」
「うん」
「ちょっとデパートいってくる」
「ちょっとじゃないよな一時間は居座るだろ」
「マネキンの精霊がいそうだから」
「マネキンの精霊?」
「見えるんだよね精霊が、てか守護霊」
「お医者様!!お医者様はいらっしゃいませんか!?」
「もう……」
デパートの裏に骨董屋の店主がいた。
「あ、こんにちは」
「お久しぶりですね」
いや、昨日買ったばかりなのに久しぶり?
「そういえばこのタロットカード、お代は結構ですので貰っていただけませんか?」
「え、タダでいいんですか」
「買い換えようと思っているんですが、こういうアイテムを捨てたら祟られそうなので……」
「じゃあいただきます」
■■
「さて、学校いこーあれ?カードがない…」
私は昨日、少し怪しい店主からタロットカードをもらった。
『タロットカードって魅力的~店主マジマンジ~』
特に占いはしないけど、オシャレで神秘的なカードを眺めて、ついつい、うたた寝、気がつけば翌朝だった。
「窓は閉まってるんだし風で飛ばされるわけない…足が生えて逃げたわけないよねー?」
「おはよー23番目の主」
「どえええ!?」
…部屋に見知らぬ人が22人もいる。
一体なにがどうなってるの――――!?
「はあ」
冷静になり事情を聞くと、彼等は過去にこのタロットカードを買って、やってはいけない罪を犯した。
つまりはカードの中に囚われた魂だけの存在らしい。
どっかの王様とかいるし、もう本体が死んでてもおかしくない。
「肉体ごとカードに封印されてるからわからないよ」
なんかピンク髪の可愛い少年がベタベタしてくる。
「つまり今は幽霊?」
「そうなりますね」
どこか他人事のように話す中性的な人。つつましやかな服装だから女教皇だろうか?
ちょ、守護霊だけでも手に負えないし、ランプの魔神に武将もクローゼットに控えてるのに!
◆まずはどの問題から片付けよう?
〔ランプ〕
〔武将〕
〔守護霊〕
〔お兄ちゃんヘルプ〕
〔店主ヘルプ〕
〔タロットカード〕




