【第1話】ギルと言う男
「ま…まずはあいさつってことで…」
レオは、この世界でも家族以外の人とほとんど関わってこなかった。
そんなとき、両親の知り合いだというギルという冒険者が現れた。
初めて外の知らない人と関わる怖さもあったが、この世界への興味が、少しだけレオの心に響いていた。
「こ、こんにちは……」
レオは一言だけ、震える声で挨拶をした。
「なんだ、挨拶できるじゃないか……」
ギルは気だるげに少し微笑みながら言った。
「ジャックとセレナから聞いたぞ、レオ。外を知らないんだってな……
無理に外に行く必要はないと思うが……そうだな、少し昔話を聞いてくれるか?」
ギルはそう言うと、自分の過去の話を始めた。
小さな頃はレオと同じように怖がりで、外の世界に一歩踏み出すのも怖かったこと。
しかし、少しずつ勇気を出して冒険者になり、旅を重ねて両親――ジャックとセレナに出会い、今の自分があること。
その話を聞きながら、レオの胸には、知らなかった世界への小さな興味が芽生え始めていた。
「レオはどうだ...?_外に...興味はないのか?」
ギルの問いに、レオは少しばかり勇気を出した。
「き、興味は……あります……」
言葉は震えていたが、確かにレオの心には、小さな好奇心の火が灯っていた。
興味があると言ったレオに、ギルは優しく呟く。
「そう…なら、外に出てみるか……?
いきなり村の外とは言わない。まずは家の玄関を出て、村を見て回ろう」
レオの心にはまだ、外への恐怖が満ちている。
それでも、少しだけの好奇心がある。
ギルと一緒なら、もしかしたら出られるかもしれない――そんな期待を込めて、レオは勇気を振り絞った。
「出て…見ます」
勇気を出したレオの一言に、ギルは笑顔で答えた。
「よし…その気持ちがあるうちに行くか!」
ギルはそう言って、レオの手を引き、玄関の扉を開けた。
「どうだ…?外は…怖いか?」
レオは、この世界で初めて外に出る。
恐怖と、少しばかりの好奇心が胸の中で混ざり合う。
空は青く澄み、前世では見たこともない大きな鳥が羽ばたいていた。
他の誰かにとっては普通の景色でも、レオにとっては大きな一歩だった。
レオは不安な顔をしながら、少し希望に満ちた表情でギルに言った。
「少し…怖い、でも気になる。ここから出たら何があるのか、どんなことが待っているのか」
ギルは一言、笑顔で言った。
「まだ怖いか…でも、外に出れたな!」
レオはその言葉に小さな声で呟いた。
「出れた…外に…」
初めての執筆なので誤字、脱字は大目に見てください。
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