18話
「君が神だと? 傲慢な人間を見るのは珍しくないが……」
苦笑を漏らして俺を見る副頭取。と、
「もうたくさんだ! 君、私は関係ないんだ。私は彼に適切に処理するように指示しただけで……けして殺せなんて」
「専務!! ワシを切って終わらせるつもりか? 今までワシがどれほどお前達の為に手を汚して来たと……」
「うっ……うるさい! お前は私の実家の後ろ盾が欲しくて尻尾を振ってきただけだろうが! 自分の出世のためにすり寄ってきたくせに“私の為に”だと片腹痛いわ!」
「なんだと!!」
……おいおい……とうとう仲間割れを初めやがった。ある意味こちらの思惑通りなので止める気も無いが……
「はぁ……毎度毎度ウンザリするぜ」
オレは傍らに控えたマスターに目配せした。マスターは小さくうなずいて醜く言い争う二人に近づき、まず専務の椅子を一マス進めた。
「なっ……やめろ! 私は兄の指示を下に伝えただけ……」
「誰がお前の下だ! 私は副頭取の派閥なだけでお前の手下じゃない! 大体お前は、入行当時から家の権力を笠に着て好き放題しやがって……お前が“家柄だけのボンクラ”だってのは同期全員の共通認識だからな!」
「なっ……だまれ!」




