17話
「どうだ? 今のはそこのハゲちらかしたオッサンの証拠だが……他の奴らも自分の証拠が見たいか?」
当然、全員の証拠を確保している。今回は依頼主がかなりの情報を掴んでいたから、こっちは裏取りだけですんだ。
面倒な作業が省けて万々歳だ。
座っている奴らの反応は様々だが……程度に差はあれど皆一様に動揺しているのは確かだな。
異世界で刈り取って来た様々なスキルの恩恵で俺の耳は特別製だ。奴らの心音なんて聴診器を当てるよりはっきり聞こえ……ん?
一人だけ急速に心音が落ち着いて来てる奴がいる……副頭取か。
「……ふむ……なら、何故問答無用で断罪しないのかね? 我々に懺悔などさせても意味があるとは思えないが?」
なかなか肝が太い。平和な国に生まれ平穏に生きてきた人間は、肉体的苦痛や直接的な死の危険には耐性の無い人間がほとんどなんだが……こいつは他の奴らよりは手強そうだ。
「……おいおい。懺悔ってのは普通神様に聞いてもらうもんだろ? それで許されるかは聞いた側の判断次第だろうけどな?」




