ただいま攻略中
あれから1ヶ月、サチの勢いは止まらなかった。
ベンチでの一見以来、積極的にノリヒトに話しかけ、ランチを誘い、一緒に帰る、半ば強引に二人の呼び名を、名前呼びに変えさせた。
それは周囲が見ても、あからさまに、サチがノリヒトを、狙ってるとわかるぐらいに、
トモコ
「あんたすごい女ね、、、やると決めたらトコトンなんだね、、、。」
あまりのサチの変わりように戸惑うトモコ。
サチ
「何が、、、? だって好きなんだもん!!落ち落ちしてたら取られちゃうでしょ?」
何言ってるの?って顔で、ケーキを食べながら話すサチ。
トモコ
「いや〜私の予想は、、、こう〜なんだろう、、、ウダウダするサチを、私がなだめ、励まし、奮起して二人は、、、的なストーリー描いていたのよ!!」
サチ
「ちょっと、、、人の恋路で遊ばないでよ、、、」
トモコ
「あはは、、、ごめん、ごめんでも良いんじゃない?ある意味あんたぽっくて」
サチ
「でもね、彼って雲を掴む感じなんだよね実態が掴めない?急接近出来ても、サッと逃げられるみたいな、、、。」
ノリヒトもサチほど美人に、あれこれされて、悪い気分ではない。
むしろ以前よりも、サチを意識いている。
けれど、彼は今ひとつその先を踏み台理由が無い。
サチもここ最近、ノリヒトと接する度に、なんとなく理解していた。
トモコ
「いっそう一旦サチが引いて、私には他の男にも、人気あるのよ〜的な行動を取るのはどうなの?」
トモコは、恋の駆け引きを提案する。
サチ
「それは絶対ダメ、むしろ関係が悪くなる。
理由はわからないけど、、、!
そうか、そうかもしれない、ありがとうトモコ、、、私行くね!」
サチはそう言って席を立ち、電話しながらお店を後にした。
トモコ
「えっ!何が〜?」
全く状況が理解出来ないトモコは、その場で呆然としていた。