第三十八話:魚って思ったより多いらしい
どうも井中です。いつも読んでくださりありがとうございます!。長くなっていますので時間があるときに読んでくださると幸いです!。外が熱く夏バテしないように気を付けてください。
追記:タイトルを書き足しました。
作戦を開始してから数刻が経ち、もう外は暗くならくなり始めてきていた。初めて参加した殲滅の作戦はあたしの思っていた以上に過酷なものであった。
「もう!。何なのよこの量は!。撃っても撃ってもきりがないじゃないの。と言うか当たんないよ~!」
とある建物の屋上にいるあたしの地面にはもうすでに十を越えるマガジンと薬莢が転がっていた。目覚めてから数か月の間、周りの隊員の人たちに支えてもらいながらスナイパーライフルのリハビリの練習をしていたがあんまりうまく当たらなかった。東雲副隊長にも見てもらったが腕前が以前から目を張るほど落ちていたからか口を濁すようなことを言っていた。
「東京から来たあんちゃん。全く当たってないぞ~。もっと心を落ち着けろ~。転がってるマガジンが泣くぞ~」
横から声をかけてくるのはワインを片手にゴツイライフルを構えている中年の男性。ぼさぼさの髪に無精髭が生え、隊服が少しはだけている頼りのなさそうなその風貌に初めて会ったときはその辺にいるホームレスと思ってしまった。
「そらよ!。あんちゃん。見たか?。このわしの腕前を~」
「あんまり寄り掛からないでください。集中できませんよ」
しゃっくりをしながらあたしに枝垂れかかってくるがあたしは気にも留めず、狙った対象に引き金を引き、放たれた弾丸は轟音を奏でながら下に蔓延っている歩く魚を穿っていった。当たったことを確認すると横から癇に障るように声が聞こえてくる。
「おお~。よく当たったな。これで四体目か~。もっと当てていけ~」
「はあ~。もう少しうっとうしいですよ。あなたももっと打っていってくださいよ~。あたし一人じゃ捌ききれないですよ~」
「情けないな~。小物の魚はその辺の地上にいる仲間が倒してくれるよ。わしたちスナイパーのここでの仕事はもっと大物を叩くことだぞ~。まぁそのまま倒し続けてくれてもいいぞ~。弾薬はまだたくさんあるからな~」
「・・・。わかりました、がちょっと離れてくれますか?。さすがにうざいです」
「ガーン!。およよ~。こんなわしを見捨てないでくれよ~」
あたしが突き放すように言うとさすがに傷ついたのか傷心したような顔で離れてくよくよ泣いてしまい、手に持っていたワインを飲みだしてより一層酔っぱらってきた。
先ほどまで降っていた雪は雲と共に去って行ったがもう陽は落ちていて上がってくるはずの月は今日は姿が見えてこなかった。夜に紛れる新生物はスコープを覗いても見えずらかった。あたしの使っていたスコープには暗視がないらしい。
「・・・。~~!」
「・・・。ほらよ。これを使いな。こっちだとちゃんと視えるぞ」
「あ、ありがとう、ございます」
名前不詳中年男はあたしの使っているスコープが暗視のついてないやつだと気づいたのかさりげなくスコープを渡してきた。受け取ったスコープを付け、覗くとはっきりと姿が確認できた。
「あ、これならいける!。ありがとうおじさん!」
「・・・」
「おじさん?」
「zzz」
あたしはやけに静かな中年男のことが気になり振り返ると、もうすでに寝てしまっていた。自由すぎるとあきれ半分、感謝その半分を思いながらあたしは再び銃を構えた。
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同刻
呉基地のとある埠頭
「あ、あの千楽寺さん?。今何をしているんですか?。こんな敵が這い上がってくるような港に胡坐をかいて?。やられちゃいますよ?」
「集中しろ土宮。千楽寺様には何かとんでもない秘策があるに違いない。今はわたくしたちが周りの魚を蹴散らしてさっきの恩返しをするぞ」
「そ、そうですね。とりあえずこの魚たちをさばくことが先ですね」
・・・俺は現在、この魚の発生している根源となるところを探していた。周りにいるこの人たちはこの呉基地で命を懸けて戦っている隊員の人たちらしく、少し怯えている女の子が土宮小波、俺を様付けで呼ぶ女の子が畝順子と言う。捕捉として刀を持っていた。
そして今なぜ俺がこんな状況にいるのかを簡単に説明をすると墨坪が降下中に風に煽られ遠くに飛ばされたはぐれた後に地上降り立ち、直ちに墨坪の安全を確認するように香熾に指示した後、助けを呼ぶ声がしたので急いで向かうと追い詰められた二人を見つけたので助けたついでに基地に案内してもらってい今に至る。
正直なところ、今回能力が65%ほど解放してもらっているから新生物を遺伝子を介して一斉に殲滅することが可能ではあるが、魚の種類が多すぎてやめることにし、代わりにこの異常な現象の元凶を叩くことにシフトをチェンジした。
「よし。見つけた。あの巨大な魚が原因だろうな。・・・てかこいつこないだ春久が戦ったやつに似ているか?とりあえずあれにおびえて陸に上がってきているんだろうな」
俺は能力で広範囲における生物の動きをすべて捉え、あの魚たちがどこからやってきているのかを見つけると2か所から魚が群れを成してこちらに来ていた。片方は九州と四国の間からもう片方は淡路島のほうから来ていた。そして正体がわからない大きな魚は高知県から南南東の方から反応があった。
「あの何かわかったのですか?。こっちはもう魚全部倒しましたよ?千楽寺さん?」
「ああ、原因が分かった。とりあえず今はどうすることもできん。さすがに海の中に今から入りに行くのは至難だ」
「ではわたくしたちはこのままずっと魚を倒し続けなければならないのですか」
「まぁ少なくとも今夜中はそうなるかもしれない。この基地は確か四国と中国地方の両方を根城にしているんだったな」
「そうだな」
俺は返事をする畝たちの方に向き直り、顔を見た。こちらに来てから少し忙しくまともに顔を見たのが今が初めてであったがこの二人はどこか既視感があった。何回目かの最後の瞬間に一緒に戦ったような記憶があるようなないような気がしたがとりあえず気にしないでおくことにした。
「魚。・・マルシーズだったか?。こいつはどのくらいまで今進行してきているんだ?」
「司令官によると四国はもう陥落寸前らしいですよ。四国の人たちはどうにか橋を使ってこちらの避難区域まで避難してきたので一応負傷者はいますが死者はいないそうです」
「了解した。?。あれ、指揮官いるの?」
俺は話を聞きながら普通に疑問に思った。ここは呉基地の埠頭であり、建物の横を通ってここに来たが建物の中には誰もいないことを知っていたのでそんな疑問が頭の中に出ていた。するとさも当然の口調で土宮がいう。
「あ、当り前じゃないですか!。でなきゃ、今頃ここは陥落してますよ!」
「じゃあ今どこにいるんだ?。建物の中にはいなかったぞ?」
「わたくしたちの指揮官は影が薄い人で誰よりも人の命を優先しているお方。とても耳が言い方なのでこのような事態が起こることをわたくしたちよりも早く察知し、避難命令を出し、千楽寺様たちをここに呼んだのです。影は薄いですけど!」
「ほえ~。すごいな」
こっちの方は来たことがほとんどないためどんな人なのかも知らなかったが影が薄い人であるということがよくわかった。
「とりあえず魚が上がってこれないように魚が嫌がるような効果のある音波を流しておくから君たちはほかのところに行って街に残っているマルシーズを殲滅してきてくれ。」
「承知しました」
畝たちは俺に対して感謝を述べるように深々と敬礼をし、その場から去って行った。俺は自分の言ったことを守るために、無から小型のボートを二隻だし、魚が寄ってくる地点に向かった。
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千楽寺が船で向かった時間から数刻。
とある避難所。
「東雲さん。寸でのところでたすけていただきありがとの~」
「いえいえ。私は当然のことをしたまでですよ。お気になさらないでください」
「おねぇちゃん!。ありがと!」
親子二人は私にお礼を言い、避難所の中に入っていく。千楽寺君と離れてから数時間が経った今、私は多くの隊員の手助けをして回っていた。最近の私はどちらかと言うと前衛に出るようなことが得意ではないことが分かってきた。入隊してから二年。千楽寺君を追いかけるように入ったところは私にはあまり過酷な場所でした。
「東雲さん。この場所の隊員が苦戦しているそうなので手助けに行ってもらいたいです。行けそうですか?」
「はい。大丈夫ですよ。どのような新生物がいるのですか?」
「目からビームが出る個体らしいです。頼みました。」
過酷がゆえに入隊当初は私は足手まといで、何度も心が折れそうになってきていました。ほかの隊員より力が強くなく、重い銃を扱うことが出来ず、鷹島君のように刀を扱うこともできません。香純のように能力で負傷した人たちをいやすこともできません。けど・・・
「大丈夫ですか?。手助けに参りました。けがをしている方は一度引いて隠れていてください」
「ありがとうございます!。あいつら、魚風情なのに目からビームが出るんです!。くれぐれも無茶をしないでくれ」
「わかりました。私が能力でビームを出せないようにします。合図をするので聞こえましたら一斉に攻撃を仕掛けてください」
「了解です!」
これまで参加した作戦から数々で後ろから頑張ろうとしている姿からこうして後ろの方で皆さんが動きやすいようにすることも立派な任務であるとわかりました。あの夏の日。私の能力がもっと拡張されていれば防げたかもしれないと悔やんでから過ごした数か月。
「多重シーリング!。・・・今です!。攻撃を」
「行くぞ!。お前らぁ!突撃ぃ!」
重ねに重ね能力を使い続けて私はようやく能力をうまく使えるようになり単体から複数体の対象に能力を広げることが出来るようになった。すごい能力の人からするとたったそれだけだと思うかもしれませんが私にとっては飛躍的な成長です。
「無事倒すことが出来ました!。このまま仲間のところに行きますがあなたもついてきてくれますか?」
「もちろんです。支えることが私の役割ですから」
同じく私と共に戦ってくれている隊員からそんな声が聞こえ私は自信をもって答える。道中は歩いて行くよりも乗り物のほうがいいということで専用の車に乗っていき、同じように能力を行使し、隊員が動きやすい様に立ち回りながらこの長い夜を私は過ごしました。
数刻が経ち、時計は午前3時を指していたころ、千楽寺君から連絡が来ていました。内容を見てみるとそれは目を見張るものでつい声がもれ周りの人たちから注目されることになった。
「特別殲滅部隊の二人へ
ただいま俺は元凶の調査のため、太平洋に出る。そんなに時間はかからんが何かあれば現地の隊員。もしくはそこの指揮官に言ってくれ
作戦を遂行と君たちの健闘を祈っている。
隊長」
「了解です。千楽寺隊長も東雲副隊長も頑張ってください。あ、ちなみにあたしは平気です!」
メールの文面から凉さんもちゃんと生きていたことで少し安堵の息がこぼれ、無責任なことを言う秋君には少しあきれながらため息をつく。そんな光景をみた隊員が話してきた。
「東雲さんはこの人のことが気になるんですか?。すごく、そのお顔が…」
「は!。い、いえ大丈夫ですよ。ただ、いつも通り無茶をしているので少し心配になっているだけです」
「それならいいんだが、もうすぐ他の部隊と合流するぞ」
そんな話を聞きながら視線を車窓に向けて考え事をした。今の自分も少し好きになれていることを実感しながら頬を少し緩めた。
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午前4時頃
屋上
あたしは眠い気持ちを抑え込みながらスコープ先に見える新生物を見た。辺りはまだ暗く、再び雪が降り始めてきた。視線は下を向いていたものから水平線を見つめ、その新生物を見る。さっき来た千楽寺隊長の連絡からきっと目先にいる奴はこの戦いの元凶であると思えるほど体躯は大きく、距離にして数キロ以上離れているにもかかわらずこちらを認知しているかのような動きでこちらに向かってきていた。
「やばぁ。あれはでかすぎるでしょ!。とりあえずこの中年の男を起こさないと。起きてください!!!。やばいのがこっちに来てますって」
「zzz」
「起きて!。起きて!!」
身体を強く揺さぶり、叩き、起こしたが一向に目が覚める気配がなく、あたしは仕方ないと思いながらその場に置いて行って屋上から降りていった。地上はもう誰もいなく、シーンと静まり返っていた。閑静な街並みを銃と少し借りたスコープと残された弾丸をもてるだけ持って海から遠ざかるように走った。
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ずっと走っていると次第に走り疲れ、あたしは少し道の真ん中で休みことにした。
「ここなら大丈夫かな?」
その場にへたり込んで少し休んでいると近くから車の走る音が聞こえた。しかしそっちの方向に向かおうとするとうまく立てなくなっていた。深夜ずっと起きて集中していたからか体はもうすでに限界が来ており、声も出ない状態であった。
「ぁあぁ…」
視えない車が遠ざかってくのを感じながらあたしは最後の力を振り絞り喘ぎながら気を失った。




