第三十三話:緊急出動です
どうも井中です。最近湿気がすごくてあまり頭が冴えている気がしません。そして少し、今回は本編ではなく別視点のお話になっています。時間があるときにゆっくりと読んでもらえると幸いです。来週は本編に戻ります。
ー警視庁本部ー
僕たちはこの日警視庁の重鎮の方たちに呼ばれていた。車で長く座っていたせいか体のあちこちが硬くなっていた。車のドアから出て目の前の大きな建物に少し唖然としながら隣にいる白浜警部に話しかける。
「白浜警部。僕たちは今日どうしてこのような場に呼ばれているのですか」
「ああ、そのことについてだが私も正確にはよくわかっておらん。どうしてここに呼ばれているのかは定かではないが、決して悪いことではないと私は思っておる」
「そうですよね。僕たち何にも悪いことなんかしてないですからね。むしろここで降格なんか告げられたら僕、もう警察やめますから」
「がははっ!。そんなわけがあるかいな。保良柳くんはここ最近素行もよいし、何よりあれ以来積極的に働いてくれているではないか。そんな君が降格?。そんなこと言うやつには私から進言しておこう」
大きく口を開け笑っている白浜警部は僕のことをたいそう気に入ってくれているようであった。まぁ僕ですし、たいていのことはなんだって今くいってしまうからね。
入り口前では警備員の人が僕たちに敬礼をしているのを横目に敬礼しながら建物の中に入っていった。白浜警部は中にいる人に呼ばれたことを伝えていた。
「すみません。私、本日こちらに招集された白浜透治と言うものなのですが、」
「あ、白浜警部ですね。少々お待ちください。・・・・・・。どうぞこちらについてきてください」
「ああ、わかった。保良柳くん、行きますよ」
「了解です!」
僕は帽子を正しくかぶりなおして、服装がしっかりしていることを確認し、白浜警部の後について行った。
ーーーーー
案内された部屋のドアには一枚の紙が貼ってあった。
「対ZLK対策本部?」
「はい。これからあなた方はここの管理をお任せするということになりました。」
「なるほど。しかしどうして今更私たちがここに?」
「それは中に入ってから出お願いします」
案内の人中に入るように催促をしてきたのでおとなしく僕たちは部屋の中に入っていく。
「・・・誰もいませんね。会議室みたいになっていますが、机には資料らしきものがたくさん積まれてますね」
「そうみたいですね。私たちが思いのほか早く来すぎたということもありますし、ひとまずその机の試料がどんなものか確認しましょうか」
「そうですね」
部屋の電気をつけて縦長い机の上に乗っている資料に目を通した。資料にはれっきとした研究や今現状分かっているようなもののレポート、剰え新聞紙もそこにはあった。そのうち僕は一つ目に着き、それを取ってパラパラと捲った。
「はぇ~。ZLKの主犯格は若い二十代前半かって。何だこの新聞。どこからそんなことが言えるのだろうか。僕がこの記事を書くとしたらもっと年はいってると思うだけどね」
「保良柳くんもそう思うのかい」
「はい。憶測でものを言っているだけであまり期待はしていないですけどね」
手に取っていたレポートを手放して、別のものを漁り始める。なんだかんだであまりいいものはなく、合っても関わってきた事件やその詳細くらいで組織がどのくらいの規模であり、リーダーや幹部の人たちはどこにいるかと言うことすらよくわからなかった。
「あ、これ。以前僕たちが実際に調査した場所じゃないですか。・・・このレポート作成したのはって白浜警部じゃないですか」
「ああ、あの時のやつか。あれは大変だったな。何せめぼしい収穫はあまりなかったからな。私もそれをかくのに手間取ってしまった」
少し力なく笑っている白浜警部だが何となくやるせない感じが伝わってくる。そうしてしばらく資料を見ていたり、ぼーっとしていると部屋の扉が開く音がした。するとその音とともに白浜警部は急に起立をし敬礼をしたので僕も同じく起立をして敬礼をする。
「ご苦労様です」
「ああ、ご苦労だ。すまない時間がかかってしまってな。すでにそこに用意した資料は呼んでくれたかな」
「はい!。拝読させていただきました」
「よかろう。休んでいいぞ」
白浜警部がハキハキとしゃべってくれていたので何もすることはなかった。入ってきたのは白浜警部と同じくらいの年齢の方とそれに続いて続々といろいろな方が入ってき、それぞれ椅子の前で立ち止まった。
一番先頭を歩いていた人は長い机の中央に腰かけ、それに続いてみんな座っていった。
「直接会うのは初めはして方が多いかな。私は警視総監、大和久田原二郎だ。本日付で対ZLK対策本部の特務長官を務めることになった。皆よろしく頼む。で早速で悪いが今から皆に資料を配布するからそれを見てもらいたい。前方のモニターの方でも映しているが、それは我々が来れまでに起こったZLKに関する事件の一覧、概要とその事件が発生した場所を現した地図である。」
配布されてきた資料を見てみると先ほどとは打って変わってとても分かりやすく書かれており、先ほどの資料よりもはるかに詳しく書かれていた。大和久田警視総監は続けてはなす。
「そして先に謝っておこうと思う。今まで皆に共有してきた情報に我々は意図して記載しなかったものがそこに含まれている。その情報は我々の中でもごく一部の人のみが閲覧していたものであるが今回、このような本格的な対策本部の設立と同時にこれらを公開することになった。申し訳ない」
その場で深々と頭を下げている警視総監に一同は動揺を隠せてない様子であり、部屋がざわめきだしていた。無論白浜警部も驚いていた。すると一人が手を上げて言う。
「どうして今までこのような情報を隠していたのですか。この情報は我々にとって大切なものであり、早く公開していたら未然に防げたかもしれない事件があったかもしれないのにどうして黙っていたのですか」
そう誰もが思うような当然ながらの質問に大和久田警視総監は重い口を開いた。
「申し訳ない。私も本当であるならこれをすぐに公開すべきだと思っていたのだが、この情報はこの国に生きる人々の混乱を招いてしまう恐れがあった。一市民である私たちだけでは決断しかねる事案であったのでこうして秘匿にしていたんだ」
言い終わるとあたりはしんと静まり返ってしまった。発言した人も納得したかのように顔を俯かせていた。
「今からその情報についてここで一度確認をしてから本題に入ろうと思う。では配布した資料の次のページを見てほしい。そこに書いてあるように、ZLKと言う組織は今のところわかっている情報では明確な動機と言うものが個々によって違うことがあげられる。これはかつて捕まえてきた者からの尋問によって明白となっている。隣のページには本名とコードネーム、そして事件を起こした動機が載っているので必要であれば覚えておくように。」
「そして見てもらった人にはわかると思うが全員が漏れなく特殊能力者であるということもわかっている。捕まえたメンバーの一人からは『リーダーは能力者以外を使わないんだ』と供述していることからもそのことが分かっている。」
「で、ここまでで何か物申したい人はいるか」
そう周りに聞いているが特に誰もなさそうな感じであった。
「なさそうだから次に進むぞ。ここからが問題であり、次のページを見てもらいたいのだが極秘と書かれていると思うのでさらに次を見てもらいたい。そこに一人のZLKのメンバーから聞き出した幹部の一人についての能力とその詳細が書かれているものである」
見てみるとそこには一番上に17番と書かれており、隣に能力が記載されていた。き刺されていた能力を見てみるとそこには・・・
「情報、改変?」
「なんだねこれは。この下の文章何を言っているのか理解できないのだけれど」
「俺のもだ!。誰だこんないたずらをしたやつは!」
情報改変と番号だけ書かれたプリントで下の説明があったと思われるところには全員違っているようなことが書かれていた。横にいた白浜警部のも見てみると僕のとは違った内容だった。
「これは、面倒なことが起こっていそうだな・・・」
「そうですね。この先の内容も見てみたんですが何が書いてあるのかわかりませんね」
周りは再び混乱が起こっていたがそこは見たやはり警察と言ったところ、少ししたらほとんどの人が冷静を取り戻していた。そして事情を知っているであろう大和久田警視総監が話を始める。
「静かになってくれて助かる。皆も見た通り、内容がよくわからないものに差し替えられてしまっていてな。正しい情報と言うものがうまく伝わらないんだ。そしてその能力が一番厄介なことはどんな能力かと言うことを知ったその瞬間から言伝以外の情報が本人の意思とは関係ないとこで変わってしまうことなんだ」
いったん話が終わると部屋中がまたざわめきだしてきたがスグに話が続いた。
「驚く気持ちもわかる。だがいったん静かにしてもらいたい。・・・皆の考えていることはおおよそ分かってはいるが、このようなことが起こってしまうことを危惧して我々はこの情報を外に出さないようにしていたのだ。わかってもらえただろうか。ひとまずこれが秘匿していた内容の一つ目だ。何か質問などある人はいるか」
「すみません。この情報改変と言うのは紙類関係だけではなく、インターネットや放送を通じたものにも適応されてしまうのですか」
「ああ、小さな実験でそれは実証されている。今の時代にいてほしくない能力であり、迂闊にホームページなどにこの能力について記載ができない」
「わたくしからもよろしいでしょうか。どうしてこの情報改変と言う能力がこういったものであるとわかったのですか」
「単純だ。うちには人に正直なことしか吐けなくする能力者がいてそれを使って捕まえたやつで試行錯誤したからだ」
そうしてしばらく質問が多く飛び交っていたがしばらくすると大方質問が無くなってきたのか静かになってきた。
「もう大丈夫そうかな。また気になることが出てきたら私のところに直接訪ねてもらいたい。でして次の話をしようと思う。次に秘匿していた二つ目の内容なのだ、が、」
「!。すみません!会議中にたった今ZLKのメンバーと思われる人物の情報をキャッチしました。以前別件の事件で捕まえた犯人がZLKとのかかわりがかったみたいでそのメンバーの一人がHPFに入り込んでいるとの情報です!」
そう言いかけると勢いよく扉が開き、外からは急いできたのか髪はみだれ、切羽詰まった様子で話し始めてきた。
「なんだって!。その侵入していった奴はどこにいったのだ。」
「そこまではわかりません。ただ一刻も早くお知らせすべき事案だと思ってすぐに飛んできました」
部屋は今の話を聞き、騒然としていた。まぁ僕くらいになるともう慣れているので何ともど、動揺はしていませんけどね。すると大和久田警視総監がこちらにみて話しかけてくる。
「白浜くん。と保良柳くんだったか。君たちは以前HPFと合同で任に着いたことがあったと伺っている。今から向かってもらってもよいだろうか。わざわざ来てもらっていたのにまともな話が出来なくて申し訳ないが言ってもらえるだろうか」
「わ、わかりました。この続きの話はまた時間があるときでよいのでその時に私たちに話せなかったことを伝えてもらえたらと思っています」
「申し訳ない」
「お二人ともこちらに急いで車を手配するので入り口で待ってもらってもいいですか」
そう言われ僕たちはここにきて2時間で去ることとなった。
ーーーーー
「はぁ、なんだか僕たちすごくいい様に扱われてませんか?。結局いなくても誰かが言っていたと思うのですが」
「まぁまぁそうかっかしないで。ほらさっき自販機で買った水でも飲んでおきなさい。」
そう手渡された冷たい水を僕は一息で飲み干したがのどは潤いきらなかった。
「またHPFとともに行動するのは少し僕的には癪ですが今回はあっちに非がありますからね。ZLKのメンバーが入り込むなんて審査が甘いんじゃないでしょうか」
「そういうことをあまり言うな、保良柳。君があまりいい感情を持っていないのは知っているが仕事にあまり私情は持ち込まないでくれ。・・保良着いたぞ」
車から降りるとそこには一番近かった羽田基地と書かれた看板と倒壊している建物の残骸が残っていた。
さすがに僕たちもその光景を見ると口が空いたままになってしまっていた。ともあれ壊れた建物を気にしないで近くに人がいるか探してみたものの誰もいないことに気づく。
「警備の人すらいませんね。とりあえず建物の中に入ってみますか?」
「それが無難だろうね。中に入れば誰かしらいるだろう。鷹島さんとかいるかもしれない」
「ええ~あいつがいるんですか。僕は会いたくないんですが、ってそこに人が歩いてますよ。お~いそこの君」
眼先にいた人を呼ぶとこちらに気づいたのか向かってきて話してきた。どうやら格好から見てもあの女性ではなさそうであった。
「えっとどうかしましたか。ここは関係者以外立ち入り禁止なのですが」
「いきなり入って済まなかった。私たちはこういうものなんだが一番上のものはいるだろうか」
「えっと、はい。いますと思います。よければ今案内しましょうか?」
「お願いしてもいいかな」
「あ、はい。こちらです」
僕はその人にやさしく微笑むように言ったがそっけない返事をされてしまった。そうして案内されたところの前までやってくるとそこには先ほどとは違った雰囲気の扉があり、どうやらここが作戦本部室と思われる。
「失礼します。第一航空戦隊所属の上田です。山風指揮官に用があるという警察の方をお連れしました」
「ん。ああ、少し待ってくれ。今大変なことになっていてな、第3地上部隊のやつらがかなり深手を負ってるらしい。聞こえているか!私だ。今から手が空いている地上部隊を向かわせる何とか持ちこたえていろ。おい、確か第5地上部隊以外は訓練中であったはずだな」
「はい。そうですね。今から彼らを向かわせますか」
「ああ、頼む予想以上に毒が効いているそうだ。数十名の解毒できる医療班も連れて行ってくれ」
「了解です」
「よし。これでひとまず様子見だな。お待たせ。警察の方が来ているんだよな。どうかされましたか?」
「あ、いきなり来て申し訳ない単刀直入に申しますとこのHPFにZLKのメンバーが潜り込んでいるらしく、その調査に来ました」
「なに!。それはほんとうか⁉」
「はい。先ほど判明したので確かです」
「っ。次から次へと。手が空いているやつでいい。今すぐ海上部隊の百々巻と航空部隊の加賀に連絡を入れろ。私は緊急で会議を行う。そっちのことで何かあったらすぐに連絡を入れてくれ。すまない。二人とも私についてきてもらいたい」
「了解です」
そのまま僕たちは気が強い感じの司令官に連れて行かれるのであった。




