5/93
5.転生
「お、決まったみたいだね、そろそろ転生しちゃう?」
ああ、転生、するぜ!頼んだ!
「じゃあ、とにかく死なないようにねー困るからー」
何か特別な儀式をするわけじゃないんだな
管理者が勢いよく手を合わせる。
・・・・瞬時、目の前が暗くなり、
またも強い頭痛の感覚である。
転生する瞬間、
ほんとに、一瞬だった。
何かが見えた。
そこには、人の形をした何かと、
人にもみえないような、形をした
何かが、いくつか見えた気がした。
・・・・多分。
もう覚えてない、どれだけの時間がたっただろう、
小さくなって、膨らんで、
・・・・・・・・・・・・
ここは・・・・?
気が付くと、泣いていた。
力の限り、大声で。
「ーーー!ーーーーーーー!」
男が叫び、怒鳴る声が聞こえる。
そうだ、自分は生まれたのだ!
転生だ!
しかし、自分は泣くことしかできない赤ん坊だ
叫んでいるのは・・・・父親か?
叫ばないでくれ、何があったんだ。