16.外の世界
風が心地いい
髪がそよそよと風に揉まれる。
街中では得られない感覚だ
僕は、自由だ!!!
さて、興奮するのは
このくらいにして、
今僕が出たのが、
エラクバの町、僕の故郷だ。
僕はこのまま街道に沿って進み、
穀物の町フェネムに寄って、
そこから更に
城塞都市カルリンで、
冒険者登録をして、冒険者になる。
かなり遠いので、カルリンまでは
一か月はかかる予定だ。
と、ここいらで、時間や季節や
この世界のことについて触れておこう。
まずこの世界は、エルジギアと呼ばれる
地球ではない星だ。
文明は中世くらいなのに、
魔道具とか魔法とかは、
異世界人である僕の目には
明らかにオーバーテクノロジーに見える。
季節は、この大陸では、
大きな四季の概念は無く、
ほんのり暖かくなったり、
肌寒くなったりを、
繰り返すだけのようだ。
時間は24時間365日
気味の悪い程ピッタリ。
偶然なんて訳がないと思うけど・・・・
曜日は、無火水風光地闇
なんか似てるけど、これは、魔法の原色だ。
ちなみに僕は属性のついている魔法は、
いまのところ使えない。
【変質】や【案内】や【視力強化】は、
MPこそ使うが、これらは無属性の魔法である。