第18話 火山
「バレたら何されるんだろ」
「厳重注意で終わると思いますよ?」
「だったらいいけど……」
私達は封鎖されていた場所からかなり移動し、火山の麓まで来た。
騎士の話は本当らしく、道中には大量の魔物がいた。一体ずつだと倒すのは容易いが、数十体が同時に襲ってくるので、ここにくるまでかなり時間がかかった。
それにここにいる一部の魔物は倒しても消えないらしく、服がかなり汚れてしまった。
しかも、何故か焦げ臭い。
私が不満そうな顔で自分の服を見てると、突然、アリアが立ち止まった。
「ここが入り口ですね」
「洞窟じゃん」
「でも、入り口って書いてありますよ?」
アリアの指す方を見ると、たしかに入り口と書かれた看板があった。上にも文字が書かれているが、かすれていて読めない。
「本当にここで良いの?」
「分かりません。でも、この火山に飛んだのは事実ですし、進むしかないでしょう」
アリアは洞窟の中に向かった。
明かりも無しに洞窟に入るって……。
私は急いで後を追った。
洞窟の中はこれでもかと言うほど暗く、平坦な場所だった。こういう場所には魔物がいそうなイメージだが、魔物どころか生き物すらいない。それに――。
「――なんかだんだん熱くなってない?」
「ですね。火口に近づいているのでしょう」
「火口と言うより、マグマだまりに一直線な気もするけど」
「その時はその時です」
笑みを浮かべるアリア。何が楽しいのやら……いや、分からなくも無いな。
しばらく進むと、予想通りマグマだまりに着いた。しかし、一つ予想外だったことがあった。
マグマだまりの上に、大きな塔が建っていた。
「あれって、ダンジョン?」
「でしょうね。でも、こんな場所にダンジョンがあるなんて聞いたことがありません」
巨大な、レンガ造りの塔。見える範囲で、塔の下に土地は無い。一体どうやって建っているのだろう。
それに塔に行く道が無い。上から落として作るなんてできないだろうし、できたとしても、こんなに綺麗には作れないだろう。
「どうします?」
「どうしようも無いでしょ、道が無いんだし」
「では、飛んで上から入ります?」
「まあ、それでもいいかもね。でも、こう言うのって上にボスがいるもんじゃない?」
「もしかしたら逆かもしれませんよ?」
「とりあえず行ってみるか」
私はワープを使い、塔の最上階に移動した。
我ながら便利だな、ワープ。
「これができるのなら、ダンジョンの中に行けば良かったのでは?」
「見える範囲か一度行ったところ、もしくは何か印がないと無理。それより――」
私は塔の中央に居る人影の方を向いた。
どこか見覚えのある、骨だけしかなさそうな変な人型の生き物。
目の前には鍵穴の剣もある。
私達が様子を伺っていると、人型の生き物は深々と頭を下げた。
「オヒサシブリデス」
「久しぶり、よく分からない人」




