表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

第一章

朝の木漏れ日が心地よく、俺(進堂 郁 17歳)は清々しい気持ちで並木道を歩く。

俺の隣にいる一人の真っ赤な髪の女(藤原 怜 年齢知りたくない)は、朝じゃなくても楽しそうだ。

「ルーruーluーるー♪」

歌とは到底呼べない歌を歌って上機嫌。

並木道が終わる交差点にいつもどおりの男女がいる。人目も憚らず抱擁してた。周りの僅かな人は何時ものことだと、関係なしに歩を進める。(そこまで日常の風景になる二人もすごいと思う)

「「おはよー。恵介。ノア。」」

俺と怜が声をかけると二人は抱擁したままこっちに返事を返す。

「おはよー♪いーくん。れいちゃん。」

「・・・おはよう・・・。」

明るい恵介と明るいとは絶対言えないノアの正反対の二人だが、うざいと言うことすら疲れる熱々っぷりだ。恵介とノアは抱擁をやめて、ノアが恵介に腕を絡めてひっつけて歩き出す。

「いい加減朝の抱擁とそれはどうにかならないのか?」

一応ツッコミを入れとく。

「だって。やめよっか?」

恵介が腕を振りほどこうと軽く腕を動かすが、しっかりノアが固定。

「・・・だめ・・・。」

ノアのはっきりとした言葉と態度に、とりあえず肩をすくませる。

不意に横からのすばやい気配に、一歩逆方向に大きく跳ぶ。

気配の正体は、怜がものすごい勢いで抱きつこうとしていたようだ。

「チッ。避けたか。」

「普通避けるって・・・。」

悔しそうな怜にうんざりした郁。


そんなやり取りをしながら学校を目指す。

ちなみにただいま9時。(SHR開始は8時40分)



キーンコーン―――。

1時間目の終わりを告げるチャイムが鳴り、教師はさっさとどこかへ行った。

俺達はあの後結局1時間目の授業途中で堂々と乱入。みんなで仲良くバケツを持って、廊下に立っていた。

「いやぁ。終わった終わったー♪」

「・・・終わり・・・。」

「んー。終わったのか。寝てたぞ私。」

「いや。寝るのはどうかと思うぞ。」

ザパー。みんな思い思いにバケツの水を水道に流す。

さて。教室に入ろうかと言うところで、魔法結界が張られる。

荒々しい声が横からかけられる。振り向くと黒ずくめの衣装の集団。

「「「我々は黒魔術師研究会の者だ!!今日こそ今までの汚名晴らせてもらおう!!!」」」


この学校は魔術師養成学校であり。その魔力に応じてS、A、B、Cにランク分けされるが、人数制限がありSは一学年5人。Aは20人。と言った具合にだ。ランクを上げる方法は単純に魔力測定での結果ともうひとつ。決闘による勝利である。


「今日は誰が行く?」

「私が二度と魔法使えないようにしてやろうか。」

「・・・どうでもいい・・・。」

「怜でいいよ♪」

会議の結果怜に決定。

怜が数歩前に出る。

「さぁ。なんなら全員まとめてかかってこい!」

「上等だ!!喰らうがいい!!」

一斉に黒ずくめの集団から一つの魔方陣が形成され、そこから大量の、車ぐらいの大きさの火球が怜にめがけて飛ぶ!

「ぬるい!そんな火で私を倒せると思うなよ!」

怜の右手に赤色の光が纏い、火球を受け止め、難なくかき消す。そのまま怜は黒ずくめの集団まで走る。全力の魔法を難なくかき消されたことで、圧倒的な力の差に焦る黒ずくめたち。

「「「わっ!我々の負けだ!だから、だだだだからもうやうぎゃぁあああ!!」」」

ドーン。ぷしゅううぅぅ

強烈な爆音と立ち上る黒い煙とかすかに肉の焦げた匂い。黒ずくめの衣装じゃなく黒焦げの集団になっていた。

「全部。受け止めてくれないと困るぞ。」

俺の素直な感想。火球はこっちにまで飛んでいたのだ。全員なんともないけど。


魔法結界が解け、ギャラリーは歓喜の声を上げる。

「っしゃぁああ!勝ちだぁあ!」

「いやぁああ!しっかりしてよね!」

「もう少し手加減しろよお前等!」

もう。俺たちの決闘の賭け事は恒例みたいなものだった。

俺達4人はSクラス。要するに<測定不能領域>な問題児の集まりなのだから。


キーンコーン―――。

昼休みを告げるチャイム。俺たちは何時もどおり、屋上にランチタイムといこうとしたところで、アナウンスが流れる。ピンポンパンポーン

『にゃー』

「猫だ」

「猫だな」

「にゃーにゃー♪」

「・・・にゃぁ・・・」

『あ。こら。だめだって。もう!あーあー。テステス』

にゃーにゃーというコーラスと共に一人の女性の声が流れる。

『至急。猫愛好部の者は生徒会室に来なさい。』『にゃー』ピンポンパンポーン

「えーっと。行くか・・・。」

「・・・。」「りょーかいっ♪」「うむ」


コンコン。

ノックの音に反応する声と鳴き声。

「はいってくれ。」

ガチャ。

入ると視界には至る所に猫猫猫。猫屋敷かと思うほどに猫の村状態だった。

その猫の長(生徒会長)は一匹の猫を膝に抱えながら椅子に深く腰掛けていた。

「会長。生徒会室こんなに使っていいんですか。」

俺の質問に当たり前のように答える会長。

「ふん。私の部屋を私がどう使おうと自由だろう。」

いや。既に私物化してる時点でおかしいんだけどなぁ・・・まぁいっか。

「それで用件はなんですか。会長?」

「あぁ。これをみてくれたまえ」

会長は机から一枚の写真を取り出す。

「これが。なんですか?」

それは黒を基調として鼻から胸にかけて白の入った猫の写真だった。

「この猫の名前は・・・・ムクだ。」

会長の言葉が重々しく生徒会室に響く。



    ~to be continued...

どうも。深紅の流れ雲ですーヽ(´ー`)ノ

楽しんでいただけたでしょうか!楽しんでいただけたなら幸いです。楽しんでいただけなければ精進する次第であります。(´;ω;`)ウッ…

感想・クレーム・誤字・脱字なんなりとお申し付けくださいまし!

また次回お会いしましょう/~

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ