仲間達
視界は真っ暗。
触れている感覚は、結構柔らかい。
頭に限定すれば、かなり早いスピードの撫で撫でがエンドレス。
そして、聞こえている音は。
『はあああぁぁぁぁぁぁヤバいヤバすまっじ可愛いんですけど何この子、今年一番どころか、あたしの人生一番なんですケド、略してジンイチなんですけど、どういう事なの神はあたしに至上の宝石を贈り給うたのかしら、生きてて良かった有難う世界!!!』
……とか、なんとか鼻息荒い女性の声。
うん、吃驚したけど、とりあえず突如抱きしめられた挙句に、物凄い勢いで愛でられているようです。
仕方ないよね、僕可愛いから……
にしたって、過剰な気がするけども。
「王子ーーー!!」
「貴様、私達の王子に何をする!!」
「王子を離せ!!」
『ま、待て、大丈夫だ変な事はしないから、…た、たぶん』
『ヘン! シテル! イマ! シテル!!』
『ぐうの音も出ないな!! シオン、お前ちょっと空気読めよ!!』
『すいませんすいません、ちょっと小さい子供に目が無いだけで、基本的には人畜無害なんです! すいません、本当にすいません!!』
後方で、怒り出すハーピィ達と、懸命に抑えようとしているティリノ先生を始めとした男性陣のやりとり。
すっごい必死に謝ってる、たぶん鎧のお兄さんの謝罪が本当によどみないんだけど、これもしかして日常茶飯事なんだろうか……
『オネーサン、ソト、ミエナイ』
ぱさぱさ、必死さを感じないくらいの動きで翼を動かす。
ここで僕が悲鳴をあげたり、助けを求めたりしたら、ハーピィ達が本気でキレてしまうのは明白。そうなったら、本当に色々マズイ。
なので、まあ許せる範囲の戯れだよと言う事で、冷静にどうにかしよう。
雛だけど、リーダーですからそこは大らかな心で。あと別に怒ってないし。
『やだ、声まで可愛い!! あ、もっかいお顔見せて? ……やあんやっぱり超可愛いー! ほっぺぷにぷに! 髪はふわふわつやつや!! お目めぱっちり、羽もふかふか! あ、ていうか羽があって可愛いとか、この子天使ね!?』
『本物の天使族が聞いたら怒るから、滅多な事言わないでくれ』
?! 天使族がいるの?!
それはぜひとも見てみたい、羽があって飛べる人型仲間じゃないか!
……あ、いや僕ら魔物だし、嫌われちゃうかしら。
って、そうじゃなくて。
『センセ、ボク、コマル』
『すまない……。その、そいつは、小さい女の子が好きらしくて。普段は良いヤツなんだが、琴線に触れるとちょっと……』
『ぴぃ。オネーサン。ボク、オス。メス、チガウ』
『なんですって……?!』
そりゃあ、ハーピィだから女の子だと思うだろうけど。
シオンと呼ばれていたお姉さんは驚愕の声を上げると、改めて僕の顔を見た。
じぃぃ、と極真剣な顔で数秒見つめ合って。
『……おっけー、目覚めた!! あたし、ショタも行ける!!!!』
『新たな扉を開いてんじゃねえよ?!!』
『そもそも、こんなに可愛い子が、女の子の筈ないものね?!』
『女として、それでいいのか?』
ああ、まさかの第二の性癖への扉を開けてしまった。
うん、その、なんかごめんなさい。可愛いって、こんなに罪なんだね。なんて。
『とりあえず、いい加減にしなさい!』
『きゃう!』
ごん、と良い音がした。
どうやら、鎧のお兄さんが、お姉さんの頭を何か……それなりの硬度を持つ何かで叩いたようで。
その痛みで僕から手を離し頭を抱えたので、僕はてくてく歩いてハーピィ達の方へ戻って行く。
「王子! ご無事ですか?!」
「お怪我はございませんか、王子!!」
「だいじょーぶ、だっこされてただけだよ。だから、おこらないでね」
ちょっと吃驚しただけで、みんなが怒る事は起こってないよ。
という訳で、けろりとした顔でハーピィ達の怒りを収めにかかる。
これから平和的に同盟交渉するっていうのに、イガイガしてるのは良くない。
『ほら、子供が場を収めてくれてるじゃないか……ちょっと反省しろよ』
『僕らが何をしに来ているのか、忘れた訳じゃないよね、シオン?』
『これでハーピィ達を敵に回してたら、交渉どころか俺達の命さえなかった可能性があるんだぞ。解ってるか?』
『ご、ごめんちゃい……』
そして、お姉さんは三人がかりでお説教されて、やっと正気に戻ったようで。
尚、彼女を叩いたのは鎧のお兄さんの盾だったようです。痛そう。
叱られてしょんぼりした所で、ごほんとティリノ先生が咳払いをした。仕切り直すという事かな。
『あー、先ずは失礼した。まだ状況も事情も分かってないとはいえ、こちらの変た……、…礼儀知らずがした事を、謝罪させて貰う』
『ダイジョブ。ボクラ、センセ、コワイコト、シタ。イッショ』
『そ、そこを相子にされるのか……。…まあいい、そういう事で、お互いに水に流してくれ』
『ウン!』
『ほらみろ、お前のせいでこっち側からの交渉一発目の侘びというか落とし前が無くなったぞ』
『ううー、ごめんってばあ。だって、あんなぷりちーな子がいたら、突進もしたくなるわよぅ……』
『反省、して、下さい、ね?』
『はいっ!』
どうやら、鎧のお兄さんはおこなようです。
さっきの流れるような謝罪から察するに、いつもそういう辺りを押し付けられてるんだろうなあ……
そして、意外と怒ったら怖いんだろうな。優しそうな人なんだけど。
『そういえば、さっきオスだって言ってたよな? 本当なのか?』
『あ、そういえばそうだよね! オスのハーピィって、昔話には出てくるけど、ホントに居たの?! あと笑顔改めて見ても超可愛い、ペロペロしたい!!』
『シオン……』
『ご、ごめんつい本音が!!』
『……言っておくが、赤い方はともかく、その子……シスはかなりの正確さで人間語を理解しているからな? 滅多な事を口走るな?』
『ふああ! ごめんなさーい! 気をつけるー!!』
もう遅いと思うんだ。
そこに悪意はないから、別に気にしないけども。そしてお姉さんの喉元過ぎるスピード、ほんとすごい。
『もういい、話が進まん…。……シス、この場所に翻訳の魔法陣を一時的に敷かせて貰いたい』
「ぴぃ?」
『少しの時間だが、種族に関係なく会話が出来るようになる空間を作る魔法だ。きちんと互いの要求を理解しあう為にも、必要だろう」
『……。ウン、イイヨ』
へえー、そんなのあるんだー。
必要だと思ったのもそうだけど、それ以上に興味がある。
後ろで様子を見守っているハーピィ達にも、そういうものをここに一時的に作るよ、と告げて警戒されないようにする。
是非は問わない。何故なら、僕がリーダーだからです。
先生がやるのかな? と思ったけど、よいしょっと杖を背中から手に持ち替えたのは、シオンさんだった。
この広場の中、先生たちと僕らが全員入れるくらいの輪っかを、杖の先で地面を削り、線を書いていく。
明らかに警戒を露わにしているハーピィ達には、ちょっと線から出ててもいいよと声をかけた。一網打尽に攻撃されるのではという考えがあるみたい。
フレーヌ達も抱っこされて外に出され、アーラとシャンテは僕の左右すぐ傍に控えた。
そんなに警戒しなくても、あのお姉さんは僕には攻撃しない気がする……
『いくよー。ここに境界は破られ、我らの心を阻む物無し。言の葉伝え、手を取り合う助けとなれ。名付けて……仲良しの陣!!』
すごい、最後で台無しだ!!
じゃなくて、お姉さんが赤い宝石の嵌った杖を丸く描いた線の中心に触れさせると、パァっと宝石が光を放ち、そこから白い光で編まれた複雑な文様の魔法陣が広がってくる。
魔法陣は先ほど書いた線でぴたりと止まり、眩しかった光は仄かな淡い黄色に落ち着いた。
「これでよし。ちょっと、試しにハーピィの言葉で話してみて?」
「ぴ? これで、おはなしできるの? フツーに、はなせる?」
「……エンジェルっ!!」
「よしシオン、お前の仕事は終わった。後は黙って陣の維持に集中しながら、遠巻きにシスで悶えてろ。静かにな」
「イエス、ボス!!」
いいんだ。それでいいんだ。
そして、悶えられる僕の是非は問われないんだ。いや、実害ないからいいけど。
さておいて、本当にお互いに普通に喋れるようになるんだ。すごーい。世の中には、こんな魔法があるんだねえ。
アーラやシャンテにも、先生たちの言葉は通じているようで、ちょっと驚いた顔をしている。害がないと解ったのか、他のハーピィ達も、おそるおそる改めて陣の中に入ってきた。
「さて……改めて、この森の東に位置する、カタラクタ国の第七王子、ティリノ・アウロラ・カタラクティスだ」
「ひがしって、あっち?」
「ああ。それから、俺の護衛と、交渉補助に同行してもらった、冒険者のパーティの3人だ。俺達4人が、国の代表で今回、この森のハーピィとの交渉に伺った」
「初めまして、リーダーのセロと申します。本当に、先ほどは仲間がお騒がせをして申し訳ありませんでした」
ぺこり、と先ずはあの鎧のお兄さんが一歩出て、頭を下げる。
セロさんも先生と同じか、もっと若いくらいのお兄さんだ。短い青い髪と青い瞳で、優しげな笑顔を浮かべるのがとても印象的。
非があるとはいえ、僕ら魔物相手に頭を下げられるのだから、随分な人格者さんなんだろうね。好印象です。
「さっきは驚かせちゃって、ごめんなさい。魔女のシオンと言います」
セロさんに続いて、挨拶してくれたのは桃色の髪、茶色の瞳のお姉さん。
魔女、という単語に相応しく、とんがり帽子にローブ、大きな杖を持っている。ただし色はだいぶ可愛らしい、白やピンクといった配色で、魔女というよりは魔女っ娘とか魔法少女のイメージ。
改めて謝ってはいるが、てへぺろ☆ と言いたげな表情のあたり、なんというか元来軽い性格なのでしょう。それがある程度は許されそうな、愛嬌のある雰囲気を持っている。
怒ってはいないから、構いません。愛でられるのは嫌じゃないし。
そして、最後に……
「ふっ、聞きたいか、俺の名を!!」
突然何かが始まった。
さっきから、主に大き目の突っ込みを担当していた、茶色の髪に金の瞳のお兄さん。セロさんに比べるとずっと軽めな装備と剣を装着している所から、たぶん軽戦士とか、そういう立ち位置なのかな。
さておいて、一歩下がったセロさんやシオンさんが、ぎょっとした顔をしているのを気付く事も無く、右手で顔半分を……目とか鼻とか口とかを一切覆わない位置に置いたポーズを決める。
「そう、俺こそがあの、ノーザン=玄武のノイエスヤールの地に生誕せし、漆黒のソードナイト……ルストだ!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
その瞬間、空気が凍った事は、決して僕のせいではないと思う。
え、なに? なに?? ノーザン…?? ノイエスヤールってなに??
ここまで理解出来たのに、今のは人間の言葉ではないのか……? と、ハーピィ達がどよめく。
どうしたものか、と先生の方を見たら。
…あっちも数秒固まってたようで、その瞬間に硬直が溶け、…えーと、ルストさんでいいのかしら。の、襟首をがしっと掴みあげた。
「お前……さっき空気を読めと言ってたのはどの口だ? うん??」
「え、いや、だって大事な最初の名乗りだろ?! だからちゃんと正式に……」
「お前の正式はいったいどういう様式なんだ!!」
「すいませんすいません、あの、カタラクタの北にある村出身で、剣士をしてますルストと言います、って言ってました。解りづらくて本当にすいません」
あ、ああ、そうなの、そうなんだ。
ティリノ先生に凄まれるルストさんをバックに、またセロさんが謝り始めたんだけど。あと翻訳ありがとうございます、というかよく解りますね。
ええと、あれですね? 前の世界で言う、厨二病さん、なんですね??
「シオンおねーさん。ルストさんのコトバ、まだわからないよ?」
「ごめんね、あいつのアレは言葉の問題じゃなくて、頭の問題だから。あたしの魔法陣でも、あれの翻訳ちょっと無理」
「なんだよ!! 格好良いだろ?!」
「ごめんね、ぼくらにはまだ、むずかしい」
「!! そ、そうか……まだ小さいから、解らないか。かくなる上は、この俺が操る祝福されしカオスティック・スペル……その真髄を伝授しっ」
「い い 加 減 に し よ う か ?」
「はいっ……」
どうやら、ティリノ先生に襟首掴まれるより、セロさんに盾を構えて笑顔で凄まれる方が効くみたい。
その……カオスティック・スペルとやらが素ではないようだけど、最初にそれが出てなかったのは、心配してた先生が見つかって、安心したからなんだろうね。
うん、…多分、素は、悪い人では、ないんじゃないかと。
「……えっと、もういい?」
「ああ、すまない、本当にすまない……」
「ううん。じゃあ、こんどはこっちね。ぼくは、このハーピィのむれのおさ、リーダーになったよ。シスっていうの、よろしくね」
ぺこんと頭を下げる。この仕草は、完全に昔人間だった頃の名残だ。
顔を上げてにこっと微笑むと、先生以外の三人がまた驚いた顔をした。
「リーダー……君が?! まだ子供じゃないのかい?!」
「うん、まだヒナだけど、さっきなったの。ね?」
「ええ。私達の愛すべき王子にして、仕えるべき王になる方、群れの長です」
「このお歳にして、呪歌を操り私達を導いて下さる、尊い方なのです」
またアーラに確認取られるのもアレなので、僕から同意を求めると、アーラとシャンテは何故かえっへん! と胸を張り答える。
その二羽の様子を見て、何故かセロさんとルストさんが視線を逸らした。
「ぴぃ? どーしたの?」
「す、すいませんその、…ちょっと視覚が耐えられなくて……」
「なんだ、あのブーニベルゼを凌駕する程な重量感……いくらハーピィだからといっても、この俺を惑わそうとは……!」
……。ああ。
ちょっと察した。彼らは、まだ若い男性達なのだ、という事ね。
要するに、胸を張った際のシャンテの揺れ具合が、色々あんまりだったらしい。
「ごめんねー。人間の男って、基本的に常に発情期みたいなものだから」
「その言い方は誤解を招く、やめろ」
「ティリノは大丈夫なの?」
「もう見慣れた」
「それもどうなの」
ほんと、それもどうなの。
でも、なんとなく先生はシャンテの方を見ないようにしてるような気がする。
うーん、僕の方こそ見慣れてるというか、ハーピィだからなのかオスでも雛だからなのか、シャンテのお胸が揺れてても気にならないんだけどな……
「ハーピィ、すこしここからはなしたほうが、いい?」
「……すまんが、金髪のほうだけでも離れててくれるか。赤い方はまあ、大したものもってないから、こいつらもすぐ慣れるだろ」
「ちょっと。何の話をしているか解らないけど、とりあえず馬鹿にしてるわね?」
「お前の方が、人間から見て一部の身体的特徴の魅力がないというだけだ」
「何ですって?! 私のどこがシャンテに劣るの!! そりゃあ歌は彼女の方が上手いけれど、狩りは私が群れで一番なんですからね?!」
「そういう話じゃない」
ああ、言葉が通じるようになって、2人の喧嘩が加速した……
そして、ハーピィにとっての魅力とは、歌と狩りなのだなと、…それはそうか。
割と直接的に言ったにもかかわらずアーラが察しない辺り、胸への劣等感とかそういうのは、ハーピィには無いらしい。
あと一応フォローしておくと、アーラは別に小さくは無い。シャンテが大きすぎるだけだと思う。
「ごめんね、シャンテ。ちょっとハーピィたち、はんぶんくらいつれて、はなれててくれるかな。かりもしなきゃだし」
「……解りました。アーラ、王子の事、お願いするわね」
「任せて。王子に無礼を働くようなら、私が八つ裂きにしてやるから!」
「ぶっそーなこと言わないのー!」
ふんすふんすと鼻息荒く、やる気満々なのはいいんだけど。あんまり攻撃的な事言わないで、お願いだから。
ちょっと残念そうにシャンテと、あと半数ほどのハーピィは一端広場から去っていく。
残ったのは僕とアーラと、あと大人のハーピィが4羽、それから何故かフレーヌ達二羽も。
「ひかりのせん、きれいー! きれいー!」
「ぴかぴか! きれい! おもしろーい!」
……ああ、魔法陣が珍しくて、興味津々なんだね。
僕らのほうを気にするでもなく、きゃっきゃと足元に展開された光の紋様をあっちこっち走り回りながら、追っている。
迷路遊びかな。
「やばい、あっちの子達も超かわゆす……抱きしめたい……」
「あっちはシスと違って、普通にハーピィの雛だからな。指を食いちぎられても知らないぞ」
「それってつまり、私があの子達の体を構成する一部になるってこと?! 身も心も幼女と一体に……?!」
「解った、お前もう好きにしていろ」
変態度では、ルストさんよりも、シオンさんの方が上な気がするのは、多分気のせいじゃないと思う。
実害ないなら、僕は別にかまわないけど。
「変態は置いといて、まだ正式に全てをここで決める訳じゃない。先ずは、互いの要望や踏み込まれたくない要件。今後の展望について、意思を疎通させた後に、国にそれを持ち帰って話し合ってから、正式に同盟を結ぶことになる」
「うん」
「勿論、国で決まった事もお前たちに確認して貰ってから、ちゃんと決定するから心配しないでくれ。今はとにかく、お互いにしてほしい事を言い合えば良い。記録は、セロがしてくれるから」
「セロさん、がするの?」
「はい。僕は正義と公正を司る、エーレ神の神官でもあります」
「セロが神への誓いを立てて作成した文書は、虚偽や不正が許されない。国の会議にかける資料として、この上ない信用となる訳だ」
「ふーん……。カミサマ、すごいんだね」
「ええ、すごいのです」
にこにこと、セロさんは嬉しそうに神様の凄さを重ねて主張する。
セロさんは、つまりは神官戦士なんだね。前衛防御と回復担当って感じ?
ルストさんがスピード型の剣士で、シオンさんが魔法担当。結構バランスの良いパーティな気がする。たぶん先生はそこに含まれない。
なるほど、ハーピィ達との言葉を通じ合わせるようにするためのシオンさんと、公式文書を作る為のセロさんか。
交渉補助というのも、頷けます。
「……。ルストさんは、なんのホジョ、するの?」
「知れた事。このいずれは伝説に謳われるサバトを守護せんが為、この剣を以て悪しき怨霊達を……!」
「つまり、道中の主な護衛役です」
「こいつは剣しか能がないから、メイン戦闘役なの」
「最後まで言わせてくれるか!」
「むしろ黙っててくれないか?」
その語彙は尊敬するけどね。
……ていうか、有能な人達なのは理解したけど、よくこのメンバーで国の代表しようと思ったね、先生。そして、よく許したねこの国。
や、国的には、成功するつもりがなかった感あるから、何でも良かったのか。
なにはともあれ、いよいよ人間さん達の国と手を結ぶ為の第一歩。お日様の下でピクニックの状態で、大事な会議は始まるのです。
馬鹿と変態と苦労性。
そうでもなければ、先生の友だちにはなれなかったのでしょうか……
吃驚する程話が進まなくて、自分でもびっくりしました。
次回はもうちょっと、進むと思います。
あと、ルスト氏の台詞は、こちら【http://racing-lagoon.info/】のノムリッシュ翻訳を参考にさせて頂いております。
最近は、なんでもあるもんですねえ……




