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もしもし?わたしメリーさん

久々に書いてみたくなったので書いてみました。特になにも考えてませんが宜しくお願いします。

 

『もしもし?わたしメリーさん。今、あなたの家の前にいるの』


 電話口から聞こえてきた少女の声に疑問符が浮かぶ。

 聞き覚えのない声だ。鈴を鳴らすような透き通った声。喋り方に若干の幼さを感じるが、特徴的で聞き取りやすい。もし、知り合いにいれば忘れそうにない声色だ。

 そういえば、家の電話にさっきから間違い電話と思しき通話記録があった。風呂に入っていたので電話に出ることが出来なかったのだが、この少女によるものだろうか。


「君は誰だ?」


『わたしはメリーさん。今、あなたの部屋の前にいるの』


 メリー?知らない名前だ。名前の感じからして外国人だろうが、生憎と知り合いに外国人はいない。もっとも、今流行のキラキラネームとやらなら日本人の可能性はなくはないが、どちらにせよ、そんな個性的な名前の知り合いは記憶に存在しない。

 間違い電話、というよりは悪戯の類だろう。全く、悪質なことだ。一言いっておかなければ気が済まない。


「メリーさんといったか?君ね、今時こんな悪戯電話なんてして、恥ずかしくないのか?」


『もしもし?わたしメリーさん。今、あなたの後ろにいるの』


 何を馬鹿なことを。部屋のドアは閉めている。入ってきたのならドアの開いた音が聞こえるはずだ。だが、耳に入る音はこのメリーと名乗る少女の声と、同じ感覚で音を刻む時計の秒針の音色だけだ。

 実際に後ろを振り返った人間のリアクションを聞いて、引っかかったの?と馬鹿にするつもりなのだろう。今時そんな手に乗る奴がいるとは思えない。いるとすれば、相当な物好きか、余程純粋な奴だけだろう。


「はいはい、そうだね後ろにいるね。じゃあね」


『もしもs』


 くだらない悪戯にイチイチ付き合ってやる道理はない。こういうのは適当にあしらって無視するに限る。携帯の電源を切って部屋の電気をリモコンで消す。科学の進歩とは素晴らしい。今は部屋の電気をリモコンで消せる時代だ。

 明日は早起きしなくてはいけない。そろそろ寝なくては。


「え、あの、え?わたしメリーさん・・・ふえぇ」


 先ほどから襲ってきていた睡魔に身を委ね、薄れつつあった意識がかろうじて少女の耳を拾った気がしたが、別に全然そんなことはなかったのであった。

実際メリーさんってどんな話でしたっけ?(真顔)

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