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泣きつらに蜂

作者: 歌川 詩季
掲載日:2026/07/12

 また、ことわざ、もりもり。

 誹謗(ひぼう)中傷のつぶてに生傷は絶えねえな

 身のこなしだけは軽くを心がけたとしても


 (かわ)しきれなかったぶんは

 おとなしく くらっておけ

 奥歯を食いしばった痩せ我慢の経験が

 ものを言うときがいつか来るものさ


 泣きつらにも(はち)をひきつれて 必要とあらば

 竹(やぶ)でも虎の()む穴でもつついてやろう

 あとは鬼が出るのか 毒蛇(どくじゃ)が出るのか



 罵倒(ばとう)上等を(うた)って強がりを振り()きな

 身の寄せどころを失くしてへたりこんだりもする


 (こら)えきれなかったぶんを

 明日(あした)へと もちこしたら

 前歯を見せて笑うこの笑顔は捏造(ねつぞう)

 ものを言わずして すべて語るのさ


 泣きつらには(はち)がたかるけど ご希望とあれば

 手の内でも裏のその裏でも(さら)してやるよ

 そして鬼と歌うか 毒蛇(どくじゃ)と踊るか

 あまりマニアックなことわざは知りません。


挿絵(By みてみん)

制作:ひだまりのねこ先生

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