プロローグ?に
続いております、まだ本編始まりませんが……可笑しいな?サクッと本編入る予定だったのに?
ではどうぞ!
プロローグ?に
「アシュレイー?今日は出掛けるんじゃなかったのー!」
普通の一軒家に住む母親は二階で眠りこけているだろう息子を起こすため一階のキッチンから大きな声で呼び掛けた。
「全くあの子は……あれだけずぼらなのに首席取っちゃうなんて…良いところだけ似ればよかったのに何で駄目なところも似ちゃったのかね?お父さん?」
何度か声を掛けたが起きない息子に呆れながら隣の部屋の伴侶の遺影に問い掛けると母親はエプロンを外して階段を上がり一番奥の部屋の扉を開け、布団の中でうずくまる塊から掛け布団を剥がしてカーテンを開けた。
「……う…うーん……あと5分…いや…30分くらい……」
布団の中では寝癖でぐちゃぐちゃになった銀髪を枕に擦り付けながらも掛け布団を取り返そうとする青年がもう少し寝かせてと訴えた
「何バカなこと言ってんの!だからあれ程早く寝なさいって言ったでしょ!ほら、起きた起きた」
母親はアシュレイから剥ぎ取った掛け布団を畳んで押入れにしまうと、早くご飯食べちゃいなさい
と、言って部屋を出て行く
仕方なくパジャマを脱いで大学の制服に着替えようとアシュレイはクローゼットに手を掛ける……
ーザ…ザザザー…ザ……ー
「………な……行っ…アシュ…殿…」
「……ですわ……こんな………らめる訳に……」
「………そう…………必……治……ら……」
ーザ…ザザザー…ザ……ザーー
「…ハッ!何だ?今のは…映画か夢か?何かで見たっけ?」
アシュレイがクローゼットに手をかけた瞬間に
目に浮かんだノイズだらけの映像の中では剣士や戦士、魔法使いに現代的な銃を使う者や忍者らしき人物が写っていた……こんな映画見たことあったかなぁ?…と考えているとキッチンに戻った母親から「早くしなさいよー、先行くから戸締りヨロシクねー!」と、声を掛けられて、アシュレイは自分の手が止まっていることに気づいてクローゼットからジャケットを取り出して着ると、部屋を出た。
リビングに用意された朝食は料理が苦手な母親の唯一の得意料理でもあるカレーとサラダが用意されていてイスに座ったアシュレイは徐にリモコンを操作してテレビの電源を入れニュースをかけた
「…………温は……しやすいでし……ジャケットは持っていた方が…………でしょう。
…では次のニュースです、テロ集団ヤバルマドからの犯行予告が軍施設に届いた為、都市内の警備が強化されています住民の皆さんは不審者や不審物を見つけたら直ぐに教皇軍までご連絡を…」
サラダを食べながらニュースを見て物騒だなぁと、思いながらも自分には関係のない事だと考えて頭の片隅に追いやり、食べ終わった食器を手早く片付けると戸締りをして家を出た
「………………ふむ、あの御仁が◯◯◯◯◯殿でござるか?どう見ても男性でござるが?お師匠様が言うからには嘘ではござらんと思うが…」
アシュレイが自宅の戸締まりを終えて家を出る、駅まで歩いて行くアシュレイを見送るように屋根の上に佇む赤い装束を着た少女がそう呟いていた
アシュレイがその少女を見ていたらこう思っただろう……何でさっきの幻影に出てきた姿の人が居るんだろうと……
「あれ?教授に貰った地図だとここのはずなんだけど……此処ってもしかしなくても教皇軍の施設じゃ……」
自宅を出たアシュレイは大学の教授から貰った地図を頼りに駅を降り、道中に軍人が多いなぁと思いながら歩いて行く
地図の場所に到着したアシュレイは今までの道中以上に軍人が多い施設の前に立ちつくしていた
「おい君、聴いているのか?此処には何の要件で来たんだ?」
地図を見ながら佇むアシュレイを不審に思ったのか白い軍服の教皇軍の兵士が近づいて要件を聞く
「…え?はっ、はい!えーと…大学の教授に呼ばれてこの地図の場所まで来てくれ、と言われたのですが…どうやら教授が地図を間違えたようでして…………」
アシュレイは軍人にそう答えると軍人は、一応施設に確認を取るから少し待っててくれるかい?と言って少し待つように言ってきた。
此処で立ち去ると不審者として捕まるかもしれないと思ったアシュレイはその申し出にお願いします、とだけ伝えると無線機で通信を送った
「教授もそそっかしいところがあるし、間違えるにしても何で今日に限って軍の施設なんだか…」
「………アシュレイ君でよかったかな?施設側から君を丁重にお迎えするように言われたから私が案内するよ、着いてきてもらえるかい?」
いつも黒い服を着て不機嫌そうな顔をしている女性教授の姿を思い浮かべていると先程声を掛けてきた軍人が施設に案内すると、言ってきた
教授の命令を守れた事による安堵と軍事施設で何をされるんだ?という恐怖が脳裏に浮かぶが帰ったらかえって面倒になると思い素直に軍人と施設に入った
「…………様………メインターゲットは……に…した。」
「…ご……様、後…邪魔者……殺…て……」
アシュレイが軍人と施設の中に入ったのを確認したのちに1人の軍人が何処かへ通信を行うと相手からは物騒な返信が返ってきた。
「了解し…た……、……様……おいっ!テロリスト共がいつ来るか分からんぞ!気を抜くなよ!」
「「「「「「「ハッ!!」」」」」」」
警備を担当していた隊長は通信を切ると部下にそう発破をかけた。
「じゃあ悪いけど施設の担当者を呼んでくるからこの部屋で待っててもらえるかい?」
そう言って通された部屋は調度品からソファー、茶菓子に至るまで高級そうなVIPルームのような場所でアシュレイは気が引けながらも
冷めては美味しくないかもしれないと思って、高級そうなカップに入った紅茶を手に取るとカップから良い香りが漂う、あまりよくは知らないが良いモノなのだろう飲んでから皿に盛られた芸術品の様な焼き菓子も頂く
「美味しい!何だこれ?フィナンシェみたいだけど口溶けが全然違う!」
アシュレイが焼き菓子の美味しさに感激しているとふと部屋に飾られた時計が目に入る
「アレ?もうこんな時間…案内の人はどうし……っ!!て??!えっ?!?今のは…爆発音?」
焼き菓子を食べ終わってしまい時間が経っていた事に気がついたアシュレイは案内人が来ない事を不思議に思い立ち上がろうとすると爆発音と振動が伝わってきた
「………ア……アシュ…レイ君……逃げて……テ…テロリスト…が……」
「だ、大丈夫ですか?……っ!し…死んでる…。」
爆発音と振動が伝わってきたすぐ後案内してくれた軍人が部屋に入って来たが、
血塗れでボロボロになっておりアシュレイに逃げる様に促すと息を引き取った
「なんだって言うんだ!まさか本当にテロリストが………」
「待て!止まれ!君は誰だ!」
部屋から出たアシュレイは爆煙と炎と瓦礫が散乱する施設をうろ覚えの記憶を頼りに出口へ向かう
すると鋭い声に呼び止められる、どこかで聴いた様な声に振り返ると其処には黒い軍服に身を包んだ灰色の髪の女性が立ち銃を向けていた
「動くな!動けば撃つぞ!…………君は何者だ?今日は軍事演習の為、教皇軍と我が警備軍しか居ないはずだ!」
有無を言わさずに女性は銃口をアシュレイに向けたままじりじりと近づく、こめかみに銃口が突きつけられると女性が質問をしてくる
「ん?君は先程報告にあった最重要保護対象の民間人……アシュレイ…でよかったか?」
「はいぃっ!アシュレイです!そのアシュレイですぅ!!」
アシュレイが焦りながら肯定すると女性は何かを取り出してアシュレイの事をスキャンする
ピー、と言う音が鳴ると女性が銃を降ろしてくれた
その後事情を話すと女性は警備軍の副隊長でホウケンさんと言う名前だと分かった、とりあえず外まで護衛してくれると言うホウケンさんに着いて歩き出した。
「…それにしてもホウケンさんって誰かに似ている気がするんですが…どこかで会ったことありませんか?」
「何だアシュレイ君ナンパか?あまり年上の女性をからかうものじゃないぞ?」
ホウケンの容姿がどこか引っかかるアシュレイが素直に聞くとホウケンは警戒しながらもおどけた様にそう返してくれる……こんなやりとりも何処かでした様な気が…何処だろう?
「もう少しで出口だ、この先の壁を超えれ…ば………」
もう少しで出口に着くと言いながら半壊して穴が空いた壁を先に通ったホウケンが絶句していると後ろを歩いていたアシュレイが立ち止まったホウケンを見て出口に着いたのかと思い壁の向こうを覗き込むと其処には…
ーキンッ!キキキンッ!………ー
赤い装束を着た少女が入口で会った教皇軍の軍人と戦っている光景が飛び込んできた
「っ!アレはテロ集団ヤバルマド幹部の焔、やはり現れたか…ククク…私の前に現れた事、後悔するがいい!!」
アシュレイがどうしようか考えているとホウケンは舌打ちを一つした直後に怪しい笑い方をして脇に刺した刀を抜いて飛び出していった
……アシュレイを完全に忘れて
「いやはや…此奴以外にやるでござるな、ムム…拙者も"本来の姿で"相対するべきでござるか?」
赤い装束の少女の刀と教皇軍人の西洋剣の勝負は少女の方が優勢に見えるが決め手にかけるのか軍人も致命的な負傷はしていなかった
「私も混ぜてもらおうか!焔ぁ!!!!」
「ムムム!ホウケン殿でござるか!さすがに分が悪いでござる……しからば、ごめん!」
ホウケンが焔と呼んだ少女に向けて斬りかかると距離をとった少女は地面に何かを叩きつけ其処から出た煙で隠れる
ホウケンが御構い無しとばかりに煙を斬りはらうが最早其処に少女の姿は無かった
「チッ!また逃したか…相変わらず逃げ足の速い奴め……失礼しました、ご無事でしたか司祭殿?」
「うむ、すまないな警備軍の手を煩わしてしまって…!!其処におられるのはアシュレイ様ではないですか!ご無事で何よりで御座います!」
「い、いいえ…どうも?…………?……がはっ……」
ホウケンが刀をしまいながら白い軍服を教皇軍人に司祭殿と呼ぶと司祭はホウケンに労いの言葉を掛けようとしたが視界に入った人物がアシュレイだと気がつき駆け寄ると膝をつきながら最上級の礼をとった
何故教皇軍の司祭クラスの人にこんな態度を取られるのか分からないアシュレイが困惑していると、背後から誰かの気配がした
振り返ろうとした瞬間、背中に硬いものが当たる感触とバチっという音が聞こえたかと思うとアシュレイの身体は地面に崩れ落ちた。
「……!何を…!?貴方は………様じゃ……ですか何故………レイを…ぐはっ!………カハッ……」
気を失う直前に見聞きしたのはホウケンが戸惑う声と教皇軍司祭に背後から刺された姿だった
「ふふふ…ははは…ハァーッハッハッハァーー!!!やったぞ!これで!!これで◯◯◯◯◯様の魂は永遠に私のものだ!!!!ハァーッハッハッハァーー!!!…………後はこの不浄な身体から魂を抜き出し私の作り出した完璧な神の器に移し替えるだけだ!!おいっサイファー行くぞ早くその小僧の穢れた肉体から◯◯◯◯◯様の魂を解放して差し上げるのだ!」
白い豪華な服を纏った男性が狂ったように笑いながら教皇軍司祭サイファーに気絶したアシュレイを抱えさせ足早に去って行った
後に残ったのは瓦礫と大量の出血をしたホウケンと何体もの軍人の死体だけだった……
……………………………………歴……致命……なエラー…発……ました
この……だと今……歴…に甚大……影…が懸……れます
……権……アシュ……よ……ラ……避の為……済措…要……受諾……可………ました
……救済………して権……黒…を現……誘導…及びアシュ……をアシュ……として……換…以上の……を持っ……処理
時……戻…ま…
伏線の回収とか大丈夫だろうか?いくつか回収忘れそうなんでプロット?作ってみようかな?