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プロローグ
ここはまるで天国のようであった。
辺り一面が花のじゅうたんになっており、甘い香りが心地よい。
淡い日差しがカーテンのように僕たちを取り囲み、風車が僕たちを見守っていた。
「・・・・・」
僕は目の前で寝ている女の人の顔を見る。
人形のような綺麗な顔立ちをしていた。この景色によく似あった顔である。
名は、カナン・ジュエル。
人類最後の英雄。
そして、僕の大切な友人。
僕が追いつけなっかた憧れの存在。
彼女は寝てしまっている、安らかに。
僕は英雄にはなれない。
だけど、いつも思う。転生するたび思うのだ。
僕は英雄に触れたい。
英雄にはなれなくても、才能がなかったとしても、僕は才能がない奴として、英雄の背中に触れてみたい。
僕は英雄になれない。
それでいい。
僕が英雄の陰になれるのなら。