さぁ、探検は続く
左に歩いていると中庭に出た。芝生が生えているが対して何も無いので、そのまま中庭を突っ切って先へ進んだ。すると、古めかしい扉があった。が、それは開かなかったので引き返した。
再びチャペルの扉の前に戻る。今度は右へ行こう。右へ進んでいくと、あのチャペルの扉のように大きな扉があった。開けてみると、図書室の様なところだった。
「証書を見せて頂けますか?」と背後から声がした。
「証書?何ですかそれは?」
「あなた方はこのギルドの団員ではないのですか?」
「いや、本登録担当課に今日の昼過ぎに行くことになっていて、暇つぶしで来てるんですけど…」
「なるほど…嘘ではないようですね。」
「え?」
「私は人の嘘を見破る能力を持っています。」
「そうなんですか…それで、ここは図書室ですか?」
「そんなところですね。ですがここには娯楽本のみならず、魔導書、歴史書、エイナムに関する本などが多くあります。そのため、我々は智蔵と呼んでいます。」
「グリモワールギャザリング…」
センスの欠片もないような切って貼ったカタカナ語の典型的なヤツだ…
まぁ、暇つぶしに本でも読もうじゃないか。
「ここの本を読むのは自由なんですか?」
「本登録が済めば、ですがね。」
ちくしょう、暇つぶし出来ないじゃないか…
「ところで、本登録も済んでないのに何故ここへ?」
「暇つぶしの散策がてらにちょっと…」
「なるほど…」
「で、聞きたいことがあるんだけど…」
「いいですよ。どうせ私は暇ですし。」
「この地域の歴史について、大まかで良いから教えてくれ。」