現実的な日曜日
翌朝(?)、昼間の明るさの中で目を覚ました。ボーっとした頭で起き上がって、空気圧によって現実に引き戻される。
そっか。時間が止まっているんだった。何時間ぐらい寝たのかな。
電波時計ではないので、僕の体に触れている時計は、僕と同じだけ時を刻む。が、寝る前に腕時計を見ておくのを忘れた。今、時計は十二時を指している。アナログなので午前なのか午後なのかも分からない。体感でいうと、すっきりしているし、八時間寝れたんじゃないかな。
お腹は普通に空いていたので、買った当時からずっと放置していた菓子パンを食べた。そういや昨日(?)もおととい(?)も二食しか食べてないや。当然足りないので、昨日のカレーを食べよう。そういえば、時間が日曜日で止まっているわけだから、母さんがカレーを作ったのが土曜の早朝だとすると、ずっと二日目のカレーが食べられるわけだ。なんか嬉しい。
そして、更にいいことがあった。炊飯ジャーに入れっぱなしの、多めに炊いておいたお米が、なんとまだほんのりと温かかったのだ! これには相当驚いた。ラッキーじゃん。もしやと思い、ルーの入った鍋をさわってみる。おおお! こっちの方がもっと温かいし。ささっとお皿に盛り、味わって食べた。
そのあと習慣で歯を磨こうとして、水道から水を出すときの疲労感を思い出し、気が引けたので止めた。お茶でも飲んでおこう。
それから僕は、今日まで引き伸ばしていた数学に取りかかった。別に分からないわけじゃないんだ。ただ、集中していなかっただけだから!
よし、いい加減、今日中に終わらせよう!
二時間後。腕時計は二時または十四時を指している。全三十二問中、昨日解いた二問のほかに、もう十五問解けた。ここまではいいんだ。もともとやっていなかったワークは、見開き一ページ分なのだが、その左側の半ページはどちらかというと基礎的な内容で、比較的解きやすいのだ。それに変わって右側半ページは、少し手間がかかったり、文章を読み解いたりしないといけないので、いつも時間がかかる。あと十五問。ちょっと休憩したら、またがんばろう。
僕はスナック菓子を口に運びながら、小一時間ほどぼーっとしながら休憩した。なにも考えないって本当に最高だと思うよ。
それから僕は宿題という現実に戻った。
結論から言おう。僕はこの日のうちに、数学のワークを終わらせることができました! 有言実行。やったね!
ただ、右側の応用問題は、まず始めに時間をかけながらも五問はまとめて解けたのだが、五問目でまたもや集中力が切れつつあった。それからは、二問解いてはトイレに行ったり、一問解いてはソファで休んでみたり。いつもならテレビを見たりするけど、それだけは時が止まっているのでしなかった。休憩するために疲れるってアホじゃん。
一問解くための時間もかなりかかったが、その一問を解くまでにも時間がかかった。最後の一問はやけくそで、一つ目の定義っぽいところ以外、全部赤ペンで写した。これじゃだめだろ。でも、無事今日中に終われたんだから、よしとしよう!
僕は、辺りは昼間の明るさにもかかわらず、夕ごはん(?)のカレーを楽しみにしながら、ノートを閉じるのだった。
またもや蛇足的な回ですね。
あとがきに書くのはズルいと思いますが、この話は読まなくても、今後のストーリーに差し支えないと思います。たぶん。