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時関  作者: 空端 明
13/13

いつもの金曜日

「ねえ、暑いんだけど……。」

「うん……今秋だよね……もう九月も終わるよね……?」

「なんでこんなことになってんの……。」



 あれから一週間後の金曜日、僕達はいつも通りに教室で有意義な放課後を……送ろうとしたができなかった。他のグループに先を越されてしまっただけなんだけど。今週は行動力のあるメンバーが特別教室の掃除が割当たっていたので、元々不利だった。

「また~!」

 今日もまた、別のグループが教室を占拠していた。実際、月曜日に空いていたのは奇跡に近い。話を聞いたら、みんな別の所に遊びに行っていたらしい。

 さてこれからどうしようか、と相談していたときに。

「じゃあ、近くの公園行こうよ~。」

 流石和輝。とんでもない提案をしてきた。小学校低学年かよ。

「あ、私ブランコしたいかも。」

 まさかの同意者が!

 美汲が笑顔で応えていた。

「よし、じゃあ決定~。」

 だから、他の人の話も聞けって。

 和輝はもう、玄関に向かって歩き出している。

「お、おい、待てよ。」

 笛芽もいつもに増して自由な和輝に焦っている。

「え?」

 早く行こうよ、という期待の表情を向けられた。

「……たまにはいいか。」

 抗議するのも面倒くさくなった。

「じゃあ、出発ー!」



 という訳で、まさかの公園行きが決定した。ちなみに僕ら、制服のままである。何やってんだろう、僕ら。

 和輝と美汲が先頭を切り、瑠菜が追いかけたので、笛芽(てきが)と僕もあとに続いた。


 そういえば、この道を行って着くのは、前に黒関に連れて行かれた公園でもあるな……。

 ああ、苦い思い出だ。ところで、結局彼はどうなったんだろう? 最後には倒れていたわけだし、無事ではないと思うけど……。

「なあ、勇玖。」

「何?」

「そういや、お前、日曜何してた?」

 えっ、もしかしてあの日のことは覚えていて、僕のことも見られていたのか?

「なんで今更。日曜は……あっ、宿題地獄の最終日じゃん。そりゃ、宿題やってたよ。」

「だよなあ。」

「笛芽はやらなかったの? もしかして、どっかで遊んでいた?」

 そういや、あの日笛芽は何をしていたんだろう。

「いや、やってはいたさ。でもちょっと気分転換にお菓子を買に行ったんだけどな、途中からよく覚えていなくて。」

「……。」

「……。」

「なんで僕に訊いたの?」

「んー、なんとなく?」

「ふうん。」


「ちょっとお二人さん、なーに話してんの!」

「あ、瑠菜。」

「前の二人、盛り上がってるわねえ。」

「はは……そうだね。」

「俺たちさ……大人になってもこんなアホなことやってんのかね。」

「さあ……そのときにならないと分からないよ。」

 今の僕は、それを知る方法があることを知っている。黒関が圧縮と言っていたやつだ。でも、いったい何のためにその手段があるのかは謎だし、使おうとも思わない。


「ねっ、見えてきたよ!」

 美汲が振り返る。

「ああ、そうだね。」

 黒関が結局どうなったかなんて、知ったことではない。

 でも、今後この時間の能力に関わらなければ、きっと一生無縁のことだ。そうなることを、願うのみ。


 今が、この現実が、僕にとっての一番なんだ。



                                         終

お付き合いありがとうございました!無事、完結です。

最後の方で、いくらかフラグが刺さったままですが、ごめんなさい、続編の予定はないです……。

あと、感想も受け付けております。

よみにくかったとか、続編書けやおら!とか、続編はいいからフラグの解説だけしろ!とか、本当に何でもいいです!!

よかったら、活動報告も見てみてね。

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