俺と養父との絆の物語(後編)
俺の実父はそんな極悪人だったからやはり、ろくな死に方をしなかったようだ。母に聞くところによると、夜大酒を飲み酔っ払って道路の真ん中で寝ているところを車に跳ねられてほぼ即死の状態で亡くなったらしい。やはり極悪人の実父らしい最悪な最期だったと思う。なので俺は実を言うと実父の顔を知らない、母は当時の写真を一枚も持っていなかった、だから俺は実父の顔を一度も見た事がない。でもそんな事は別にどうだっていい。実父の事なんてほぼ俺には何も関係がない。供養はちゃんとしようとは思っているが、
自分のしてきた悪い行いにより、そんな最悪な最期になってしまったのだから、自業自得である。
だから俺は今でも大好きで尊敬して止まない養父のところに来ました。お袋
は養父のところに来る前にも何人かとお見合いをしたようだが、俺みたいなこぶつきのお袋の事など本気で好きになってくれる男など誰もいませんでした。そう後に俺の養父になってくれる
大好きな親父以外に誰もいませんでした。俺の大好きな養父はそんな不幸過ぎる俺とお袋の事が、たぶん優しい優しい人だから可哀想過ぎてきっと放っとけなかったんだと思う。俺の大好きな養父とはそういった義の心、慈悲の心の非常に強い真の男、男の中の男であった。俺はそんな養父の事が今でも大好きだし貴方の息子になれて俺が成人するまで、本当に血の繋がった息子以上に面倒をみてもらったと思っています。本当にありがとう、親父。俺は
本当に優しくて思いやりがあって、本当に家族思いの貴方をマジで尊敬して
いました。俺は今もそんな貴方のような真の男になりたくて、毎日を懸命に生きています。俺は様々な困難や試練が襲い掛かるたびに、こんな時貴方ならどうしただろうかと、いつも貴方の事を思い出し貴方にお祈りをしてきました。そして俺は、貴方が俺が真剣に悩む時いつもこっそり陰で力を貸してくれて俺の事を助けてくれてた事をちゃんと知っています。俺は貴方には
生前いつも素直になれずに反抗的にばかりしていた事しか思い出せないけど本心ではいつも貴方に感謝していました。俺は生前貴方ともっともっと仲良くすれば良かった素直に貴方のアドバイスに従えば良かったと今になって思います。本当に本当にごめんなさい。
俺は生前貴方には全然親孝行できなかったけどその分、貴方の愛して止まなかった俺のお袋に貴方の代わりにもうイヤって言うほど(笑)親孝行するつもりでいます。だから、どうか俺たち家族の事を遥か遠くから見守っていて下さいね。