第15章
この章の登場人物
白井 グルメウイーク記者
中野外務大臣(未定)フリー・トマソン日本支部長
ソミス(ソミス)
あずさ(ぷろぺら)
隊員B(未定)DNP隊員
中野
「クソッ!・・・もう少しだったのに・・・その車に乗れ!」
ば
「痛い!何すんのよ!」
中野
「お前という人質が居れば 警察も下手なことは出来んからな・・・
この爆弾のスイッチを押せば大惨事になる ん?・・・なんだ? 何で女が乗ってる?」
ば
「彼女は関係ないでしょ! ここで降ろしてあげて! 病人なのよ」
中野
「何だか分らんが人質は多いにこした事は無い 運が悪いと思って道連れになって
もらおう」
ば
「バカなこと言わないで! 彼女は瀕死の状態を助けられて やっと歩けるように
なったのよ! なんでもう一度死ななきゃならないの? 人質は私だけで
充分でしょ!」
中野
「静かにしてろ!・・・わしだ中野だ 作戦は失敗した 一先ず出直して
次の作戦に移る ボートを水晶浜に着けろ・・北に向かう
そうだ・・・人質を連れているから奴等も手出しは出来ん」
ば
「北って・・・・まさか?」
中野
「そうだ 経済的に困窮している彼らにとって 我々が送っている石油は
咽から手が出るほど欲しいものだ 逆らうことなど出来んわけだ」
ば
「そんな事やってたの! 日本を裏切ってたのね!政治家のくせに・・・」
中野
「バカな国民に感謝しなきゃな はははっ よし着いた 降りるんだ!」
ば
「この人はいいでしょ ちゃんと歩くことが出来ないんだから!」
中野
「お前も降りるんだ! 来い! フラフラ歩くんじゃない!」
ば
「彼女は記憶喪失なの! 言葉もはっきり分ってないのよ 足手まといになるだけでしょ?
開放してあげて!」
中野
「そういう事なら・・・ここで始末しておいてやる・・・」
そ
「中野さん・・・お久しぶりです・・・」
ば
「あなたは!・・・どうしてここに?・・・・・・地下施設に居るはずじゃ・・・」
中野
「おお ソミスじゃないか 今までどこに居たんだ 連絡もせんと」
そ
「DNPに監禁されてまして・・・腕時計の無線で浜にボートが来るって聴いたんで
ちょっと逃げ出してきました 警備の連中が一斉に居なくなったんでね・・・
何かあったんですか?」
中野
「お前には言ってなかったが・・・今日 原発を破壊する計画だったんじゃ
DNPに阻止されてしまったが・・・とりあえず 北に一度逃げて次の計画に移る」
そ
「わかりました・・・ところで・・・この女たちはどうします?」
中野
「向うに着くまでのお守りだ こっちの女は役に立たんからここで始末していく」
そ
「その仕事私にやらせてもらえませんか? こいつ東尋坊で殺すつもりだったんですよ
自分から海に落ちたんで てっきり死んだものだと・・・
自分の不始末は自分でつける・・・それが俺の主義なんですよ」
中野
「まあ いいだろう わしも殺生はあまり好きじゃない お前に任せよう」
そ
「じゃあ ちょっと銃をお借りして・・・」
中野
「貴様!何を・・・・」
銃声
そ
「悪いな・・・間違って 引き金を引いちまったよ」
中野
「おまえ・・・・裏切ったのか?・・・なぜこん・・・な・・・こ・・・・・・」
ば
「ソミス・・・助けてくれたの?」
そ
「同じ女を2度も殺せるかよ・・・あずさ・・・生きてたんだな・・・良かった」
ば
「彼女は記憶を失ってるの・・・事故現場から20キロも離れた場所で救助されたのよ
生きていたのが奇跡だわ」
そ
「じゃあ・・・彼女のこと頼んだぜ・・・」
ば
「あなたはどこに行くの?」
そ
「やり残したことが多すぎてよ・・・ちょっくら片付けてくるわ」
ば
「そんな爆弾持って・・・どこへ?・・・あなたまさか?・・・」
そ
「日本支部のアジトを消してくるだけだ・・・なーに・・・どうせ俺は狙われてる」
ば
「あずささんはどうするの? このままにしておくの?彼女自分から落ちたんでしょ?
あなたに殺させたくなかったから・・・そんな彼女を置き去りにするの?」
そ
「もう 俺には・・・何も出来ない・・・」
銃声(ライフル音)
そ
「クソっ ボートが近づいてきてる! 早く車に乗るんだ! 走れ!こっちだ!」
銃声(ライフル音)
ば
「きゃー! ソミスさん!」
そ
「あずさ! 大丈夫か?!」
ぷ
「・・・ソミス?・・・」
ば
「あずささん! 記憶がもどったのね?!」
そ
「さあ・・・行くんだ!」
ば
「あなたも・・・何それ・・・酷い出血・・・あずささんをかばった時に・・・」
そ
「ああ・・・当たっちまったなぁ・・・早く行けよ! あいつらが上陸したら
これでフッ飛ばしてやる・・・」
ば
「そんな事できない!・・・早く乗って!」
そ
「なあ・・・もう俺は長くはもたない・・・自分で分るさ・・・あずさだけは・・・
助けたい・・・行ってくれ・・・さあ・・・」
ぷ
「・・・わたし・・・ここに居る・・・一度死んだんだもん・・・何も怖くない
彼と一緒に天国へ行くの・・・そしたらきっと幸せになれる・・・
あっちでやり直すよ・・・二人で」
そ
「おいおい・・・アッチに行ってまで付きまとう気かよ? ウザイから行けよ
クソッ・・・上陸してきやがった! 早く行かないか! 二人とも!」
__サイレン音___(SE
隊員B
「白井さん! お怪我はありませんか?」
ば
「この人が私たちをかばって・・・あのボートから狙撃されたの」
隊員B
「あいつらは完全に包囲しました 爆弾は?」
そ
「これだ・・・開けるときは・・・この解除ボタンを押してからだ・・・気をつけろよ
そろそろ・・・限界みたいだ・・・あずさ・・・ありがとな・・・
今度は・・・一緒に放送できるといいな・・・・じゃあ・・・な・・・・・・」
ぷ
「いやだ・・・置いて行くなよー・・・連れて行けよ・・・一人にするなよ・・・
ソミスぅ・・・・・・」
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