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ぷろぺら殺人事件  作者: ハイダウェイ
10/16

第10章

この章の登場人物


白井ばにぃ グルメウイーク記者

キリ(キリ) キリカフェオーナー

ぷろぺら(ぷろぺら)

吉田(吉田)ぷろぺら有人 元リスナー

__BGM__


車内(SE


「3人目の友人は茨城なのね どんな人なんだろう・・・」


「彼女と同じ職業らしいよ ナースだって言ってた 昨日君が寝てるときに電話して

 確認しておいたんだ  今日は夜勤だから朝5時過ぎにそこに書いてある病院に

 来て欲しいって言ってた それにしても大変な仕事なんだねナースって」


「長野と茨城じゃ全然離れてるけど どうやって知り合ったんだろう? ネットかな?」


「多分そうじゃないかな? 会ってみれば色々分ると思うけど・・・」


「ここから茨城までだと どの位かかるの?」


「多分3時間半位かなぁ・・・その前に例の倉庫に行ってみようかと思うんだけど」


「そうね まだあそこに有るのかしら・・・ミサイル」


「多分まだあるんじゃないかな? 移動するのも大変そうだし・・・よし次のインターで

 降りよう 少し変装した方がいいと思うから・・・」


「変装? なんか楽しそう 何がいいかなぁ メイド服とかいいなー・・・」


「まじめに考えてる? ボクが選んであげるよ・・・ピッタリのを」


__BGM__



「何でこんな格好なのよ これじゃ中学生じゃない! しかも男の子・・・

 もっとオシャレな格好が良かったのに」


「その格好ならカップルに見えないだろ? 野球帽似合ってるよ 兄弟で

 お台場に遊びに来てるって感じだろ?  アレじゃないかな? 写真の建物・・・」


「そうみたい ここからは歩いて行きましょう 車のナンバー憶えられたら厄介だし」


「君 足は速い?」


「まかせて!」


「よし 行くぞ・・・・キリ イッキマーース!」


「ギャグ?? 」


__BGM___



「案外警備が手薄なのね? もう置いてないんじゃない?」


「静に!・・・よし こっちから回ろう・・・あそこの窓からなら見えるかも?」


「こんなに簡単にいくなんて・・・どう?  何か見える?・・・ちょっと・・・

 背が届かないんだから教えてよー」


「・・・・・・まずい事になったみたい・・・」


「えっ? 何?? 」


「窓の向うに銃をもったオジサンが居てさー  目があちゃった・・・」


「じゃあ・・・3・2・1で走るよ   3・2・GO!」


__BGM__


「はぁ はぁ・・・焦ったー・・・ で 何か見えたの?」


「はぁ はぁ はぁ ちょっとまって はぁ・・・ 君 速いんだね はぁ・・・

 ミサイルはそのままだった ブルーシートがかかってたけど・・・間違いないよ」


「やっぱりキリさんが言った通りね 多分テロ実行当日に移動させるんだよ」


「はぁ・・・やっと落ち着いてきた・・・じゃあこのまま茨城に向かおう・・・

 あー ビビッた・・・」


__BGM__



「寒くない? ヒーターの温度上げようか?」


「大丈夫・・・星がきれいだなぁって思って・・・あれ オリオン座だよね・・・

 東京じゃあんまりきれいに見えないから」


「ゴメンね 中途半端な時間だから車内泊になちゃったね・・・あっ出てきた

 彼女が吉田さんだよ」


吉田

「ごめんなさい こんな時間に・・・」


「いえいえ どうぞ乗ってください」


吉田

「彼女やっぱり事件に巻き込まれてたんですね・・・忠告したのに・・・」


「吉田さんは知ってたんですか? ソミスたちの計画を」


吉田

「彼女から色々聞いてたから・・・それに 彼女に頼まれてソミスについて

 色々調べてたんです・・・彼女と連絡が取れなくなる3日前の事でした・・・」


回想シーン


ぷろぺら

「わたし なんかヤバイ事に首突っ込んじゃったみたい・・・」


吉田

「ヤバイ事って?」


「この前言ってたソミスさんなんだけど・・・テロを計画してるみたいなのよ」


吉田

「あなた映画の観すぎなんじゃない? そんな事あるわけないじゃん」


「わたし見ちゃったの・・・彼が仲間たちと会ってた倉庫で とんでもない物を・・・

 ミサイルだったのよ 冗談じゃないの・・・でね 彼の部屋に遊びに行ったとき

 こっそり彼のパソコン見ちゃったの そうしたらテロの計画が書いてあった・・・

 原子力発電所と 首相官邸を同時に攻撃するって・・・もう怖くなちゃって

 ねえ どうしたらいいと思う?」


吉田

「警察に言えばいいじゃない!」


「そうだよね・・・そうしなきゃいけないよね?・・・でも そしたらソミスさんは

 どうなるの? 逮捕されるんでしょ?・・・わたしが彼を売るって事?

 出来ないよ! そんな事・・・  愛してるんだもん・・・」


吉田

「気持ちは分るけど・・・しかたないじゃない・・・  あなた 男運が悪いって

 自分で言ってたじゃない? 今回もフラれたんだってそう思いなさいよ」


「そうだよね・・・わたし男運無いから・・・でも最後に思い出だけは作っておきたいの

 来週彼と旅行に行くんだー  北陸に美味しいもの食べに行こうって・・・

 それが終わってからでもいいよね? 仕事ばかりなんだもん そんな思い出が

 一つぐらい自分の人生にあったってバチは当たらないよね?」

 

吉田

「・・・わかった・・・行っておいでよ  思いっきり楽しんでおいでよ・・・

 でも 絶対にやけを起こしちゃダメだよ まだまだ出会いはあるんだから

 きっとあなたにピッタリの王子様が 迎えにきてくれるよ・・・」


「そうだといいけど・・・色々ありがとう・・・吉田にはいつも感謝してるよ

 わたしが初めて放送したときからレスくれて・・・」


吉田

「懐かしいねー 今みたいなデブキャラじゃなかった頃だよね

 最近わたしも放送してるんだよ 時々だけど」


「知ってるよ・・・いいリスナーさんが多くて 羨ましいよ 今日はありがとう

 帰ってきたら放送するから・・・またレスしてよね   じゃあ・・・」


回想シーン終わり


「やっぱり ぷろぺらさんは死ぬ気だったのかもしれない・・・」


吉田

「わたしが止めなかったから・・・でも彼女きっと幸せだったんだと思う・・・

 このまま時間が止まって欲しいって・・・そう思ってたのかも・・・」


「だからって・・・許せないよ・・・絶対  そんな彼女の心を踏みにじるなんて・・・

 ソミスとその組織 必ずぶっ壊してやる!」


__BGM__


 





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