第10章
この章の登場人物
白井 グルメウイーク記者
キリ(キリ) キリカフェオーナー
ぷろぺら(ぷろぺら)
吉田(吉田)ぷろぺら有人 元リスナー
__BGM__
車内(SE
ば
「3人目の友人は茨城なのね どんな人なんだろう・・・」
キ
「彼女と同じ職業らしいよ ナースだって言ってた 昨日君が寝てるときに電話して
確認しておいたんだ 今日は夜勤だから朝5時過ぎにそこに書いてある病院に
来て欲しいって言ってた それにしても大変な仕事なんだねナースって」
ば
「長野と茨城じゃ全然離れてるけど どうやって知り合ったんだろう? ネットかな?」
キ
「多分そうじゃないかな? 会ってみれば色々分ると思うけど・・・」
ば
「ここから茨城までだと どの位かかるの?」
キ
「多分3時間半位かなぁ・・・その前に例の倉庫に行ってみようかと思うんだけど」
ば
「そうね まだあそこに有るのかしら・・・ミサイル」
キ
「多分まだあるんじゃないかな? 移動するのも大変そうだし・・・よし次のインターで
降りよう 少し変装した方がいいと思うから・・・」
ば
「変装? なんか楽しそう 何がいいかなぁ メイド服とかいいなー・・・」
キ
「まじめに考えてる? ボクが選んであげるよ・・・ピッタリのを」
__BGM__
ば
「何でこんな格好なのよ これじゃ中学生じゃない! しかも男の子・・・
もっとオシャレな格好が良かったのに」
キ
「その格好ならカップルに見えないだろ? 野球帽似合ってるよ 兄弟で
お台場に遊びに来てるって感じだろ? アレじゃないかな? 写真の建物・・・」
ば
「そうみたい ここからは歩いて行きましょう 車のナンバー憶えられたら厄介だし」
キ
「君 足は速い?」
ば
「まかせて!」
キ
「よし 行くぞ・・・・キリ イッキマーース!」
ば
「ギャグ?? 」
__BGM___
ば
「案外警備が手薄なのね? もう置いてないんじゃない?」
キ
「静に!・・・よし こっちから回ろう・・・あそこの窓からなら見えるかも?」
ば
「こんなに簡単にいくなんて・・・どう? 何か見える?・・・ちょっと・・・
背が届かないんだから教えてよー」
キ
「・・・・・・まずい事になったみたい・・・」
ば
「えっ? 何?? 」
キ
「窓の向うに銃をもったオジサンが居てさー 目があちゃった・・・」
ば
「じゃあ・・・3・2・1で走るよ 3・2・GO!」
__BGM__
ば
「はぁ はぁ・・・焦ったー・・・ で 何か見えたの?」
キ
「はぁ はぁ はぁ ちょっとまって はぁ・・・ 君 速いんだね はぁ・・・
ミサイルはそのままだった ブルーシートがかかってたけど・・・間違いないよ」
ば
「やっぱりキリさんが言った通りね 多分テロ実行当日に移動させるんだよ」
キ
「はぁ・・・やっと落ち着いてきた・・・じゃあこのまま茨城に向かおう・・・
あー ビビッた・・・」
__BGM__
キ
「寒くない? ヒーターの温度上げようか?」
ば
「大丈夫・・・星がきれいだなぁって思って・・・あれ オリオン座だよね・・・
東京じゃあんまりきれいに見えないから」
キ
「ゴメンね 中途半端な時間だから車内泊になちゃったね・・・あっ出てきた
彼女が吉田さんだよ」
吉田
「ごめんなさい こんな時間に・・・」
キ
「いえいえ どうぞ乗ってください」
吉田
「彼女やっぱり事件に巻き込まれてたんですね・・・忠告したのに・・・」
ば
「吉田さんは知ってたんですか? ソミスたちの計画を」
吉田
「彼女から色々聞いてたから・・・それに 彼女に頼まれてソミスについて
色々調べてたんです・・・彼女と連絡が取れなくなる3日前の事でした・・・」
回想シーン
ぷろぺら
「わたし なんかヤバイ事に首突っ込んじゃったみたい・・・」
吉田
「ヤバイ事って?」
ぷ
「この前言ってたソミスさんなんだけど・・・テロを計画してるみたいなのよ」
吉田
「あなた映画の観すぎなんじゃない? そんな事あるわけないじゃん」
ぷ
「わたし見ちゃったの・・・彼が仲間たちと会ってた倉庫で とんでもない物を・・・
ミサイルだったのよ 冗談じゃないの・・・でね 彼の部屋に遊びに行ったとき
こっそり彼のパソコン見ちゃったの そうしたらテロの計画が書いてあった・・・
原子力発電所と 首相官邸を同時に攻撃するって・・・もう怖くなちゃって
ねえ どうしたらいいと思う?」
吉田
「警察に言えばいいじゃない!」
ぷ
「そうだよね・・・そうしなきゃいけないよね?・・・でも そしたらソミスさんは
どうなるの? 逮捕されるんでしょ?・・・わたしが彼を売るって事?
出来ないよ! そんな事・・・ 愛してるんだもん・・・」
吉田
「気持ちは分るけど・・・しかたないじゃない・・・ あなた 男運が悪いって
自分で言ってたじゃない? 今回もフラれたんだってそう思いなさいよ」
ぷ
「そうだよね・・・わたし男運無いから・・・でも最後に思い出だけは作っておきたいの
来週彼と旅行に行くんだー 北陸に美味しいもの食べに行こうって・・・
それが終わってからでもいいよね? 仕事ばかりなんだもん そんな思い出が
一つぐらい自分の人生にあったってバチは当たらないよね?」
吉田
「・・・わかった・・・行っておいでよ 思いっきり楽しんでおいでよ・・・
でも 絶対にやけを起こしちゃダメだよ まだまだ出会いはあるんだから
きっとあなたにピッタリの王子様が 迎えにきてくれるよ・・・」
ぷ
「そうだといいけど・・・色々ありがとう・・・吉田にはいつも感謝してるよ
わたしが初めて放送したときからレスくれて・・・」
吉田
「懐かしいねー 今みたいなデブキャラじゃなかった頃だよね
最近わたしも放送してるんだよ 時々だけど」
ぷ
「知ってるよ・・・いいリスナーさんが多くて 羨ましいよ 今日はありがとう
帰ってきたら放送するから・・・またレスしてよね じゃあ・・・」
回想シーン終わり
ば
「やっぱり ぷろぺらさんは死ぬ気だったのかもしれない・・・」
吉田
「わたしが止めなかったから・・・でも彼女きっと幸せだったんだと思う・・・
このまま時間が止まって欲しいって・・・そう思ってたのかも・・・」
キ
「だからって・・・許せないよ・・・絶対 そんな彼女の心を踏みにじるなんて・・・
ソミスとその組織 必ずぶっ壊してやる!」
__BGM__




