コーヒー一杯分の朝
掲載日:2026/04/19
恨めしくなるほど、晴れ渡っている。
ベッドから渋々と起き上がる。
まだ薄暗い室内はひんやりとしていて、馴染めない。
ため息をつきながら、コーヒーメーカーのスイッチを押す。
追い立てられるような大音量のミル音から、逃げるように洗面台へ向かう。
鏡の中、眉は下がり頼りなく見える。
きっと、眠気のせいだけではないのだろう。
重い気持ちを引きずったまま、体だけがするすると支度を進めていく。
ピーッ。
ふわりとコーヒーの香りが漂ってくる。
いつものカップに注ぎ、ふうふうと冷ます。
そっと口をつける。ほんのり甘く、遅れて苦みが舌に残る。
カップを傾けた先に、先ほどより少し濃くなった青空が見える。
口の中の苦味が強くなった気がした。
カチリと玄関のドアを開ける。
青空が、眩しすぎて、少し嫌になる。




