戦利品
二人の冒険者の話。
「そうだね。今回はユニークアイテムが出るかな?」
ユニークアイテムとは、ダンジョンボスが稀にドロップする固有の効果を持った武器や装備のことである。
身に着ければ一騎当千の剛力を得られるような非常に強力な装備から、少しだけ嗅覚が鋭くなる装備など、効果は様々だ。
中には一生遊んで暮らせるほどの値段で取引されるものもあるという。
冒険者がダンジョンに潜る理由のほとんどはこのユニークアイテムのためだ。
「う~ん、そろそろ出てほしいよな~。
最後に出たのはエルダートレント倒した時だっけ?」
「そうそう。トレントジョウロね、畑の水やりに使うと作物の育つスピードが1.5倍になる効果の。
冒険では使わないからってハレがタダで近くの農村の人にあげちゃったやつ。」
「タ、タダではあげてないだろ。美味しいご飯から宿まで貸してくれたんだから!」
「あれは街の取引所だったら金貨5枚はくだらない代物だったよ、きっと」
「あーあー何も聞こえない!」
二人はスケルトンキングの残骸を探る。
すると、中から黒い表紙の本が出てきた。
「これは…魔導書かな?」
「お~ユニークアイテムほどではないけど当たりじゃん。
どんな魔法?」
魔導書を開き、中を確認する。
「これは…闇魔法だね。適性がないから僕じゃ使えないや。」
「あらら~残念。1金貨くらいで売れるかな?」
「相場はそれくらいだね。未発見の魔法だったらもうちょっと高く売れるかも。」
魔法には使用適性がある。
火、水、雷、土、風、光、闇。
ほとんどの人に適性がある、火と水。
雷、土、風は使える人が少しレアで、1000人に1人くらいの割合だそうだ。
光と闇はさらに少ない。
「今回かかった費用がポーション代に食費で50銀貨くらいだから、費用は回収できた感じだ~」
「そうだね、一安心だ。
…おや、これはピアスかな?」
「おおっユニークアイテムだ。いいねいいね!
早く街で鑑定してもらおうぜ~!」
髑髏の形をした黒色のピアス。
髑髏の目が時折緑色に淡く光っている。趣味は悪いが、効果は期待できそうだ。
「そうだね。あとは…うん、もう何もなさそうだ。
よし、帰ろう!」
ダンジョンのボスを倒すと、入口まで転移できる床が現れる。
それを踏んで、二人はボス部屋を後にした。
――――――――――
~数日後 商業都市レクア~
「それでは…ダンジョン、攻略お疲れさまでした~~!かんぱ~~い!」
「お疲れ様。乾杯。」
「いや~今回は久しぶりに大収穫だったねえ!」
テーブルの上には豪勢な料理と酒、中にずっしりと入っていそうな金貨袋が乗っていた。
都市の名前は、とある商業施設をもじって作りました。




