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デッドエンド・グノーシス  作者: 深津 弓春
第一章 手に入れるべき力 
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2 プレロマのランカー達


 「ソーテール」の施設の中を歩き出口に向かう途中、笑い声をいくつかセオの耳は拾っていた。押し殺しながらも、どこかわざわざ聞かせるようなせせら笑い。

 セオにとっては聞き慣れたものの一つだった。デミウルクの駆動音と同じく、セオの生活の各所にしみついたものの一つ。ソーテールの施設に出入りし、何度もログインテストに挑む難民を少し離れて嘲笑う声である。

 嘲笑や悪罵は体にも心にも既に馴染み切っていた。数年前、家も家族も故郷の町もなくしてこの都市に辿り着いた頃から、セオにとってそれらの声は日常の一部であり続けていた。

 遠巻きに蠢く視線や囁きを無視して歩き続け、エントランスにほど近い通路に出た辺りで、横合いから声がかかる。


「おいおい、また来てたのか、万年デミウルク止まりのトキオウ人が」


 知った声だった。無視しても反応しても面倒なことにしかならない声だ。シンプルな白色光の電灯の下で立ち止まって顔を向けると、見知った顔の男が立っていた。ややくすんだ茶色の髪と、ミルクを混ぜたコーヒー色の瞳の青年だった。ティムガッドの人間は皆概ねブラウン系の髪と瞳を持つ。彼もまたその一人だった。


「エルマー、来てたのか」

「ミーティングでな。主要なグノーシスプレイヤーは呼ばれてたんだよ、今回のアルコーンのことで。常にない大きな群だったってんでな」

「そっちは……ヴィクトール、か」


 彼の背後にもう一人立つ男の姿を認めて、セオは軽く体を強張らせた。エルマーの後ろにいるのは大柄でがっしりと鍛え上げられた肉体をもつ短髪の男であり、ティムガッドで知らぬ者のいない有名人だった。


「そう、トップランクの英雄と、ランク上位の俺、それに他にも腕利きがな」


 誇りと皮肉を混ぜたような声音でエルマーが答えた。


 エルマーの言葉通り、ヴィクトールはグノーシスプレイヤーの頂点に立つ男だった。ゲーム時代の名残の一つ、グノーシスでの戦闘成績に応じて更新されるプレイヤーランクにおいて、プレロマ全土のプレイヤーの中で常に首位に輝き続けて既に数年が経つ、生ける伝説として全世界の都市にその名の轟くNPCでありプレイヤーである。

 エルマーもまた十位前後に位置するランカーである。一定期間ごとに更新されるランクにおいて上位をとり続けるには安定して多数のアルコーンを撃滅するしかない。彼も実力者には違いなかった。


 ヴィクトールは、剣呑な気配を発するエルマーの脇を通り抜け、セオにもちらと一瞥を寄越しただけで歩き去ってしまう。何となしに目で追うが、すぐにエルマーの声が意識を引き戻してくる。


「これで何度目だ? お前がここにPCとのログイン目当てで来るのは。デミウルクで地面這いずり回るだけならまだしも、グノーシスなんてのは分不相応も大概だとは思わないのか?」

「新しく登録された『プレイヤーのいないPC』へのログインテスト希望は、都市住人ならだれでも出せることになっていて――」


 セオは努めて機械的に返答しようとしていた。自分がルール通りにことを行っているのだと。同時に、エルマーという目の前の二十歳そこそこの男がそうした事実を求めているわけではないことも分かっていた。実際、彼はセオを遮って声のボリュームを一段高めた。


「何が都市住人だ、外から勝手にやってきた厄介者どもが」


 吐き捨てられる。憎々し気に歪められた相手の瞳に自らの砂色の明るい髪と翠の瞳が映り込んでいるのをセオはどこかやるせない思いで認めていた。セオだけでなく一定の人々を括った物言いに無駄と知りつつ抗弁する。


「勝手にってわけじゃない。元々住んでいた都市が滅んで仕方なく各地に散った民の一部がここティムガッドにやってきたってだけで」

「だけ、だって? 大量に押し寄せて街にきったねぇ貧民街まで作って、今現在何人のトキオウ系住人が住んでるか知ってるのか? そのうち何人が正式に認められていないままになし崩しに都市に滞在しているクソッタレ不法住人か」


 トキオウ、という名前にセオの胸中のどこかが軋む。かつての故郷の町の名前であり、今は滅んでどこにもない。生き残った住人の多くが、ここティムガッドに流れ着いた。


「ティムガッドは他の都市国家と同様、難民の受け入れに関するプレロマ全土での協力体制に賛同している。だから皆来たんだ」


 プレロマに点在する都市国家は、都市単位で生活しつつも当たり前に相互に協力体制を築いている。反発や時に争いもあるが、アルコーンという脅威を前にしては協力するしかないという点も多い。

 アルコーンという外敵が当たり前に存在するこの惑星プレロマで、都市の滅亡はままあることだった。グノーシスプレイヤーの数は世界全ての町を守るには足りず、特に小さな町は救援が遅れればあっさりと滅ぶ。

 だからこそ、いざ自らの都市に何かあった時のため、相互の救援や防衛協力、そして亡国の民の受け入れに関してはティムガッドを含め多くの都市が賛同し協力していた。どんな都市もアルコーンの存在で思うようには発展できない中、労働力は貴重だったし、倫理的人道的観点からも相互扶助の観点からも難民は積極的に受け入れ助けるべし、というのがプレロマ世界のスタンダードになっているのだ。


 だが、何事にも建前というものはある。着の身着のまま滅んだ都市から逃げてきたNPCの群を哀れに思う者もいれば、厄介だと顔をしかめる者もいる。できれば面倒は他人に押し付けて憐れむポーズだけをとっていたい、という人間も多く存在する。

 辿り着いた都市であれこれと理由をつけて住民権を出し渋りされ、そのために不法な滞在とみなされて、行く場所もなく彷徨い、挙句には迷惑だと罵られる。トキオウ難民がそんな目に遭うところを、セオはここティムガッドで何度も見てきていた。


「――それに、ティムガッドは労働力の受け入れも欲していた。俺たちはそれに応えて」

「寄生してるだけだろうが」


 エルマーの脚が突き出され、セオのすぐ傍の壁を蹴りつけていた。重い振動音が響き、周囲の視線が集まる。


「つい先日も街中で抗議集会やらかしてたよな、お前らのお仲間がよ。楽して豊かな都市に寄生して自分の故郷にも帰らず迷惑かけて、更に文句まで言うのか、トキオウ人は」

「あまりに不当な扱いが多すぎるんだ。住人と認定されてすら就労や居住で差別的な扱いが多くあるし、そのせいでまともに生活できない人間が沢山いる。実情を見ずに配給を打ち切られたり拒否されたりして動けなくなるまで痩せる人間や、幼児にすらまともに医療を受けさせられない人間がいる。些細なことから因縁つけられて都市警備に拘束されたり尋問されたり時に拷問めいた扱いまで受ける者がいる。そういう、嫌がらせで難民を都市から追い出すような動きに都市の公的機関すら協力する節がある状況なんだ」


 法も人倫もあって無きが如し扱いが当たり前に存在する。「汚い貧民街」とやらもあの手この手で都市がトキオウ民の自由な居住や就労を妨害したがために仕方なく形成されたものだった。


「てめぇらが犯罪者集団だからだろ。何が嫌がらせ、差別的、だ。盗み犯し殺すクソどもに当たり前の扱いがあるってだけだろ」


 ティムガッドにおけるセオたちトキオウ系の住人の犯罪率は特段高くはない。貧民が多いためにいくらか富裕層よりは高い程度だった。対して、無辜のトキオウ人を痛めつけた一般人や官憲の類がまともに処罰を受けない現状もある。

 そういう諸々を反論する暇もなく、エルマーは大声でセオに如何に自分たちがトキオウ人のせいで迷惑を被り、彼らが傍若無人な集団であるかをまくし立てる。


「まず順番が逆だろ。都市の言うことを聞き、素直に従ってはじめて何かを主張するべきだろ。まずは恭順しろよ。なんでお前らは抗議から始めるんだ? 都市に従わず、文化を乱し、元々の住民に敬意を払わず、生活を保障しろってか? 冗談じゃない。土下座して許しを求めるならならまだしもなにを当然の権利のように求めてんだ、寄生虫が。嫌なら帰れ、滅んだトキオウだって土地はそのままだ。金と良い暮らし目当てに帰れないふりして不法に都市に流入して、俺たちに負担かけて、挙句に弾圧だと抗議する。トキオウの民は嘘と乞食だけが得意なのか?」


 声とともにヒートアップしたのか、腕を伸ばしてセオの胸を突き飛ばす。背後の壁に背を打ち付けて呼気が吐き出される。続けてシャツの襟元を掴まれ、そのまま壁に押し付けられる。


「なあ、帰れよ。何で帰らない?」


 リピートされるフレーズに、セオは最後に見た故郷の姿を想起する。あらかた破壊し尽くされ、崩れて燃えた建物の群と、その間のガレキ塗れの道路に横たわる二度と動かない人々の姿。今はもうただ廃墟が広がるばかりで、守備のためのソーテールとソーテール擁するグノーシス部隊もいないどころか、全域がアルコーンの勢力圏内であり、インフラも破壊されきって飲み水すら確保に苦労する土地となっている。


 トキオウが今どういう場所かは、誰でも知っている。エルマーとてニュースなどで知っているはずだった。常識だったし、特にグノーシスプレイヤーのような防衛戦力の人間なら詳しく知っていて当然である。

 知っていて尚、こいつは言うんだろうな、帰れと。考え、セオは内心だけで苦々しく嗤う。


「お前の態度もおかしいよな、セオ」


 表情には出さなかったつもりだが、溜まった不満や憤懣や嘲りの色は隠しきれなかったらしい。セオの顔を覗き込んだエルマーの顔が、より色濃い憤怒に染まっていく。


「俺が誰だか知ってるだろ。エルマー・シュンクラーシス。シュンクラーシス家だぞ。俺の家のような名家が多くの金を収めてこの都市は成り立ってるんだ。俺たちに生かされてるのがお前ら流民なんだよ。だってのに、なんだ? その態度は」


 襟元の手を離される――と思いきや、離した腕が振りぬかれ、セオは側頭を殴りつけられていた。続けて足元を蹴りつけられて床にこかされる。


 死ね、という率直な思いが、瞬時に意識を埋め尽くして全てに滲む。


 痛みと、なにより強い憤激が湧きあがる。直ちに反撃して、目の前の男を張り倒して踏みつけて骨の一、二本でも折り砕いてやりたいと強く思う。そこまでやっても、何人かのトキオウ系住人の受けた悲惨な扱いや恥辱に比べれば蚊に刺されたようなものなのだ。

 だが、セオは訓練とデミウルクでの実戦を通して鍛え上げた筋力と反射神経と格闘術を発揮することなどなく、黙って立ち上がる。反撃すればどうなるか、分かっていたからだった。


 エルマーは生粋のティムガッドの住人であり、しかも政治経済に影響力の高い名家の次男坊だった。しかも都市では何より敬意を向けられる立場――グノーシスプレイヤーである。

 セオがこうしてどう見ても立派な暴行傷害を受けていても周囲の人間は遠巻きに見て黙っているだけだが、セオがエルマーを軽く平手打ちでもすれば、あっという間に都市警備が飛んできてパフォーマンス交じりの派手な制圧が行われるだろう。事はそれだけで済まず、同じトキオウ系の難民や住民に対するバッシングと一層の弾圧が追加される。


 セオはゆっくり身を起こしながら、周囲をそれとなく見回す。善良そうな、普通の人間たちが、離れた位置から無表情にこちらを見ている。あるいは、見もせずに、何事もないかのように談笑しながら行き交っている。


(これが一番辛いかもな)


 考える。直接の加害や暴言は強烈なストレスを与えてくる。だがそれにも増して精神に亀裂を入れるのは、悲惨な目に遭わされているというのに助けてくれないどころか、無関心に、当然に、変わらずそこにある自然でも見るかのように悲惨さをスルーする人々の姿だった。迫害と、迫害への無関心は、同じくらいに痛く辛い。トキオウが滅んだ後の七年間で、セオは嫌というほど両者を味わい、実感していた。


「お前らを助ける義理は俺たちには存在しないんだよ。その必要もない。お前らはお前らの嘘でここにいるだけだ」


 最早誰に語っているのかも怪しい独り言めいた文言を唱えて、エルマーは立ち上がったセオにもう一度拳を振り上げる。 

 暴力のための動作を正面から見ながら、セオは黙って考えていた。こいつは、世界を単純化したいのだろうか、と。面倒な難民も、手を差し伸べるべき弱い立場の人間もいない、わざわざそういう手間をかけなくていいという世界を勝手に妄想し、それに反する存在は不当で嘘つきで寄生的な者だと決めつけてしまいたいのだろうか、と。だとしたらそれは、


(なんて楽なんだ)


 人間を人間として見ず、世界を世界として見ない。世界とも人とも摩擦せずに楽さに浸る方法。エルマーのような人間の態度は、かつてセオが教わった「大事なこと」の対極にあった。

 引き絞られた拳が、溜めた力をセオに向けて振り下ろす――直前、


「やめなさい!」


 裂帛といっていい、静止の声が響き渡った。


 エルマーやヴィクトールが出てきた通路の奥から、一人の少女が歩み出でる。姿勢が良く、セオと同じくらいの背丈のすらりとしたシルエットが二人に近づく。腰にまで届きそうな長く癖のない髪と、シャープな印象のある相貌が特徴的で、目も髪もティムガッド人としてはやや珍しい、明るい赤茶色をしていた。光に透かした紅茶のような色だ。

 彼女の背後には、もう一人同じような体型の女性が控えていた。こちらは左右に分けた長い藍色の髪を垂らし、同色の瞳を穏やかそうに細めている。


「アリシア……それに、ピスティスか」


 エルマーが呻き、セオを離して振り返る。


「今すぐ離れなさい、エルマー」

「アリシア、俺は――」

「あなたが底抜けの恥知らずであることは知っているけれど、それ以外に何か言うことでも?」


 冷えた刃物でも振り下ろすような口調に、エルマーが声を一瞬つかえさせる。まごつきながら、彼は「こいつはトキオウ人だぞ」とこぼす。

 アリシアはずいと更に歩み出て、エルマーを正面から突き刺すように睨む。


「知っているけど、何か? 問題はあなたでしょう。このことは都市警備はじめ各所に知らせておくから」

「ざけんなよ、大体俺の家がそんなことを――」

「遠くからでもよく聞こえていたけれど、『俺が誰だか知ってるだろう』、って? なら、私のことも誰だか知ってるでしょう、ランク一二位の、シュンクラーシス家のエルマーさん?」


 皮肉をふんだんに盛り込んだ言葉に、エルマーが固まる。びたりと動きを止めて小さく肩だけが震えるように上下する様はほとんど滑稽と言ってよかったが、皮肉を言った本人であるアリシア自身は笑みも優越感も全く顔に浮かべてはいなかった。むしろ、自分で自分の言葉に堪らない不快を感じている、といった様子だった。


 アリシア自身が今現在ティムガッドでヴィクトールに次ぐ有名なプレイヤーであり、多少の変動はあるものの常にランク五位以内にいることも、どういう家の出であり何を抱えているのかも、セオは知っていた。だからこそ、この助け舟に申し訳なさを感じてしまう。

 と、横合いからまた別の声がかかる。


「エルマー、そんくらいでいいんじゃないの? もう割とつまんない感じするよ」


 気怠く間延びした、あくび交じりの声音だった。


「アキネートス、お前」

「先行ってたけど、いつまで待っても来ないから。もう怠いだけでしょ、ここいても」


 はちみつ色の髪と瞳を持った、エルマーより外見の年若そうな少年だった。享楽的な、明るくも緩んだ表情が薄く軽い笑みを貼りつけるように浮かべている。

 アキネートス、という名の彼は、エルマーのPCだった。同じように、アリシアの傍に控えるピスティスもまた、アリシアのPCである。エルマーとアリシアは二人とも、セオと違いログインに成功した人々、つまりPCと二人一組になれた、正規のグノーシス・プレイヤーというわけだった。都市の主要なグノーシスプレイヤーもPCも、セオは記憶していた。デミウルク乗りとして、そしていつか自分もプレイヤーになろうという人間として。


 エルマーはなおも収まりがつかない様子だったが、結局アキネートスに連れられてセオから離れていった。小さく悪態をつきながら、遠ざかっていく。


「ごめんなさい、セオ。早めに止められなくて」


 セオに向き直ったアリシアが、目を伏せて、芯から申し訳なさそうに謝っていた。


「大丈夫? あいつにまた叩かれていたようだけど」


 気遣わし気に、優しく手を伸ばしてくる。ちょうどエルマーに殴打された側頭辺りをそっと撫でるアリシアに、セオは軽く息を吐いて苦笑した。


「別にどうってことない。というか――」


 周囲を軽く見まわして、セオは嘆息した。先ほど暴言と暴行を受けていても皆スルーしていたというのに、今は好奇の視線や敵意の視線といったものがちらほらと二人に向いていた。

 当然か、と目の前のアリシアを見て思う。目鼻立ちの整った彼女はただいるだけで目立つ少女で、その上に上位ランカーの花形グノーシス・プレイヤーなのだ。ファンも多い。

 本来ならばどこの馬の骨とも知れない貧民で難民のデミウルク乗りなどが会話するなどあり得ない相手だ……と世間一般にはそんなところだろうかと考え、セオはもう一度肺の中の空気を細く吐き出していた。


「行こう。ここじゃ目立ちっぱなしだ」

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