冒険者になる
日付でいうと本日3本目。これを投稿した時にはすでにPVが80を超えていました…本当にありがとうございます。モチベーションになりますので、ブクマ、評価などよろしくお願いします。
移動している間、俺はライにこんなことを聞いてみた。
「ライってどのくらい強いの?」
純粋な疑問。土属性のドラゴンの頂点に立っていると言うライは、どのくらいの強さなのか。
≪どのくらいと言われると難しいですが…まあ、僕はだいたい国3つの全軍と互角に戦えるくらいです≫
「マジかよ」
≪マジです≫
改めて俺はとんでもないバケモノを使役してしまったのかもしれない。
≪見えてきましたね≫
「おーあれか」
あれが別名(最初の町)と言われるナヤハタか。何故最初の街と言われているかと言うと、この街の付近にはスライムみたいなレベルが低い人でも狩れるような魔物しか出ないから、この町から冒険者を始めるひとが多いからだそうだ。
近くまで行くと、ライは地上に降り立った。
「え、ここで降りるの?」
≪人間の町に直接行くとすごい混乱が起こりますからね…≫
「そっか。でも、俺1人だと何もできなさそうなんだけど…」
≪これをつけていれば僕も入れるので大丈夫です≫
そう言って何か空中をゴソゴソしたと思ったら首輪を出した。異空間収納って奴かな。あとで教えてもらおう。それにしても首輪って…
「犬みたいだな」
言ってからはっと気づく。これはライを侮辱しているような物だと。でも、ライはそんなに気にしていないようだった。
≪実際犬みたいなものですから≫
なんて言ってけろっとしている。良かった…
「じゃあ入ろうか」
町に入ってみると、結構な人で賑わっていた。殆どが、物騒な剣や斧、弓などを携えている以外は、割と日本に近かった。
「さっさと冒険者になろう。俺は腹が減った」
≪承知しました。しかし、依頼を達成するまでお金はもらえませんよ?≫
「あっ」
なんで忘れてたんだ俺。そりゃそうだろう。そこでショックを受けていると、周りの視線が自分達に集まっていることに気付く。
「な、なあ。なんか俺たち見られてないか?」
≪当然です。ドラゴンテイマーなんて初めて見たのでしょう。僕も初めて見ましたし…。しかも、僕と話しているのは念話です。周りの人には聞こえていません≫
「えーとつまり?」
≪御主人様は1人で喋っているキチガイと思われています≫
「…。行こう」
≪はい≫
そんなこんなで冒険者が集まる場所、ギルドに到着した。そこでもやはり俺たちに注目してる。もう町で慣れてきていたので、俺たちは無視して受付へ向かう。
「あのーすみません。冒険者になりたいんですけど…」
「…えっあっはい。少々お待ち下さい」
慌てて奥は消えていく女の人。超絶美人…胸も良い感じ。
≪御主人様顔に出てます≫
そうライに言われてニヤニヤしていたことに気づく。
「い、いやこれは…」
そんな言い訳をしているうちに、受付の人が戻ってきた。
「お待たせしました。こちらが申請書になります。後は、証明写真とあなたの血を流してくだされば登録完了です」
「分かりました」
俺たちは申請書を書くために、空いている席に座る。申請書には、色々な決まりごとが書かれていた。
冒険者は、街の危機などに対応しなければならない
命を落としても文句は無い
などなど…因みにランクというものがあるらしく、SS.S.A.B.C.D.E.F.G.Hの10段階。もちろん最初はHからで、自分のランクより上のランクの依頼は受けられない、と言った決まりもあった。
で、申請書の内容は…
「名前と、年齢、そして職業か…」
職業の枠には、(テイマーの場合、使役している生き物を書いてください)と書いてある。
≪ドラゴンで良いのでは?僕を見て嘘だとは思わないでしょう≫
少し悩んでいたらライが助言してくれた。
「そうだな…よし、これで行こう!」
で、かけたから受付に戻って登録をした。
「登録が完了しました。あなたはこれで冒険者です。これが証明書。これを使えば通信とかもできますので、ご活用ください」
「ありがとうございます。早速依頼を探してきます!」
「うーんどれにしよう…」
≪正直なんでも良いではありませんか。Hランクの依頼なんてどれも薬草の採取とかそんなのばかりですよ≫
「それもそうか。決めた」
≪思ったから決めるの早いですね…≫
若干呆れも入っているライの声を聞き流しながら、受付に向かう。そしたらさ、いるわけだよ。
異世界転生冒険者あるあるその1 いきなり絡んでくるヤンキー
「おいこらガキ」
「はい?」
「てめえ、ドラゴンなんて連れて良いご身分じゃねえか。どっから買ってきたんだ?」
「いや、こいつは買ったんじゃないで[てめえみたいなガキに使われるのはかわいそうだから、俺がもらってやるよ!]…え」
≪面白い思考してますねこの人≫
自分のこと言われているのにライはいたって平静だ。
「じゃあな」と言って、ライを繋いでいるリード?を俺から奪い取るヤンキー。急にそんなことがあったからポカーンってなっちゃったけど、ライはやれない。
「待て」
「ああ?!」
「そいつは俺のドラゴンだ。絶対に渡さない」
「へっどうせお前のところにいたってこいつの真価を発揮できnグハッ」
一瞬何が起こったかわからなかったが、ライが尻尾でヤンキーに攻撃したようだ。
≪心外ですね。あなたのところよりも御主人様の方がよっぽど僕は真価を発揮できます≫
「なっこいつ喋って…」
≪念話ですけどね。そういうわけでさようなら≫
「ラ、ライお前…」
≪なんでしょうか≫
「い、いやなんでもない…」
めちゃくちゃつえー…さっきも言った気がするが、こんなやつ使役してるのが俺で良いのか?
≪因みに攻撃まで少し間があったのは僕が連れていかれそうになったら御主人様はどうするのかと思い、実感しました。試すような真似をして申し訳ありません≫
「それは良いけど」
≪では、その依頼をさっさと済ませましょう≫
なんで俺は目立ってしまうんだろうか…もうちょっと自然にこの世界に溶け込めたら良いのに。
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名前 ライ
種族 岩皇龍
HP 46852
MP 51237
力 38901
守り 70030
素早さ 61287
称号 土属性の頂点に立つ者
神龍の加護
ケイの従者
八皇龍
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ライのステータス紹介でした。