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リハビリしたいなと思いまして、ざっくり設計からの書き込みです。
とりあえず思いつくところまで書いてみたので投稿しますです。
とりあえず逃げている。
あてもなく逃げている。
だって、ものすごいガタイのいいおっさんが追いかけてきてるから。
何で鎧を着けてんの?
コスプレなの?
でも、後ろからガチャガチャと金属の音がしてるから本物ぽい。
本物の鎧を着てて、その速さはおかしいだろ。
いいかげん諦めてほしい。
もうそろそろ俺の息も切れそうだ。
なんとか必死だからか、いつもより走れてる。
普段だったらとっくに息が上がっていることだろう。
人間死ぬ気になればなんとかなるもんだ。
ここがどこかも分からない。
少なくとも俺の知ってるところじゃない。
そもそも俺が住んでいたのは千葉の稲毛。
気軽に夢の国のネズミどもに会いに行けるとても素敵な距離だった。
残念なことに過去形だ。
現在進行形でここはどこなんだ。
誰か教えてほしい。
誰かに聞いてみたいけれど今は逃げる方が優先だ。
周りを見るからに建物の造りがレンガぽい。
中世ヨーロッパの街並みみたいだし。
細い路地なんか地面むき出しで舗装すらされてない。
すれ違う人たちもおかしい。
髪の毛がピンク色とか緑色とか青色とか普通にいやがる。
服装なんてもう、いかにも村人とかな感じでダサイのに。
髪の毛カラフルなんだから服装もカラフルでこいよ。
ああ、もう分かってる。
ここは日本じゃない。
いや、地球でもないだろう。
俺だって現役高校生。
この異常事態を推測だってできる。
ここはいわゆる異世界というものではないだろうか。
なにせ俺を追いかけてる鎧のおっさんに獣耳がついてる。
あれは熊の耳だろうか。
たかだかぶつかったくらいで、あそこまで怒らなくてもいいじゃないか。
そもそも言葉が通じない。
俺が「すいません、ここはどこですか?」と聞いた途端、激高しやがった。
「アルルカン、ラター! ココハドコレラ!」
そう言って俺を捕まえようとしてきた。
俺が言った言葉が混ざっていたけれど、あれがまずかったぽい。
とっさに逃げたのだが、追いかけてきて今に至る。
あいつ、しつこすぎだろう。
「ボソワ、ボソワ!」
なんか言ってる。
言葉も通じない。
まだ怒ってるぽい。
止まる理由が見つからねえ。
大通りを走り抜けて細い路地へ逃げ込む。
中は少し入り組んでいるようだ。
これはチャンス。
隠れられそうなところがあったら隠れてしまおう。
細い路地に入りすぐのところを右へと曲がって――行き止まりだった。
終わった。
俺が通ってきた後ろの通路から鎧のガチャガチャという音が近づいてくる。
奴がすぐそこにいる。
捕まったら俺どうなるんだろう。
そうだよ。ここが異世界とか言うのなら俺にチートな能力があるかもしれない。
現にいつも以上に走れてたんだし、そうだよ。
ここで俺の秘められた能力が開花するんだな。
「さあこい、熊野郎!」
何の能力も開花せず、まともに抗うことすらできず、いとも簡単に捕まって、縄でぐるぐる巻きにされて連行されました。
☆
ここは役所なのだろうか?
なんだか規律正しいというか、皆さんの服装も統一されてるというか。
似たような恰好をしている。
遠巻きに縄で縛られた俺を物珍しそうにジロジロと見ている。
「ミニー?」
なんか気の良さそうなおじさんが声をかけてきた。
夢の国のネズミか?
それなら知ってるぞ。確実に違うだろうけど。
「……言葉が分からないです」
「バレ、バレ」
何がバレバレなんだろう?
「バルゾ、バレ、ケンダリゾ?」
男は自分の口を指差した。
言葉が通じてないのかと聞いているのだろうか?
頷いてみると、男はほっとした顔をした。
あれ、もしかして間違った?
急に放置するのやめてもらっていいですか?
えーと、俺を連れてきた熊男さんにお金の入った布袋を渡してるように見えるんだけど?
熊男は布袋をしまうと、機嫌よさそうな顔をして部屋を出て行った。
もしかして……俺、売られたの? このまま奴隷とかになるの?
とりあえず逃走できそうか周りを探ってみるが、窓は閉まっているし、入り口には鎧着たおっさんが一人立っていて、逃げ場がない。
「ビレン! ビレンゾノレ」
俺に声をかけた男が奥で作業していた誰かに声をかける。
声をかけられたと思われる人が面倒くさそうに顔を上げた。
うは、えらい別嬪なお姉さんだ。
とある性癖に目覚めそうなので、そんな目で俺を見るの止めてもらっていいですか?
「ビレン、コノコ、コロシテ、ボロゾーキン」
「ちょっと待って? 俺殺される?」
何を言ったか分からないが、不穏な空気を感じた俺はもがき暴れた。
ミノムシのごとく、へこへこと出口へ向かいはい進む。
蠢く俺の背中にお姉さんの足がドスンとのしかかり、動きを抑えられた。
「ボロゾーキン」
そう言って、お姉さんは俺に馬乗りになって、俺の頭を鷲掴みした。
これアイアンクローじゃねえか。
何すんだ。やめて、お願い、助けて!
お姉さんが理解不能な言葉をつぶやいた瞬間、頭の中を何かが通り抜けていった感じがした。
お姉さんはアイアンクローを緩めることはなく、俺に聞いてきた。
それはもう流暢な日本語で。
「ねえ斑目優日君、もう言葉分かる?」
なんで言ってないのに俺の名前を知ってるんですか?
ところで言葉は分かりますけど、先にアイアンクローを外してほしいっす。
なんか気づいたら書いてた作品です。
面白くできてたらよいのですが……




