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博士の日記

作者: 想和
掲載日:2016/10/09


【3月10日】


三丁目の安田さんが高齢出産をしたらしい。しかし腰を悪くしてベビーカーを押すのが辛いからなんとかしてほしい、と頼まれた。




【3月11日】


ベビーカーにエンジンをつけて渡した。




【3月12日】


安田さんから、助かったと感謝された。いい発明かもしれない。近所のママたちにも配ってみよう。



【3月13日】



みなさん使ってくているみたいで、街中でよく見るようになった。



【3月14日】


警察に、これはもはや車両に該当するからナンバープレートつけろって指導された。




【3月15日】


一部の人から、ベビーカーの速度に追いつくのが大変という意見をいただいた。



【3月16日】


さっき交差点で、ひとりで走っているベビーカーを見かけた。




【3月17日】


エンジンを起こす際のキックが固いというクレームを受けた。




【3月18日】


他にもクレームがたくさんきた。ハイオクはきついだの、四人乗りにしろだの、危ないから全部鉄で作ってくれだの、冷暖房やウィンカーが欲しいだの。

なんかむかつく。




【3月19日】


もう意地だ。全部要望取り入れてやる。




【3月20日】


できた完成。

なんかプリウスみたい。




【3月21日】


さらにチャイルドシートを取り付けようとしたら、妻から

『いやベビーカーにチャイルドシートって』

と言われた。


確かに本末転倒だ。


恥ずかしい。妻も冷めた目で見ている。


しかしここで気付いてよかった。明日からしっかり仕事をしよう。




【3月22日】


チャイルドシートにエンジンとタイヤ取り付けていたら、妻から離婚しようと言われた。


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