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勇者は ひねくれておられます。  作者: かっぱのお皿
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最初の始まり

「努力は裏切らない。」

この世界の誰かがそう言った。その言葉は、努力に報われなかった者を、努力を重ねた者を勇気づけ、堕落した者に喝をいれた。

しかし、すべてが心を突き動かされたかというとそれも違う。

ここにいる、腐った眼と根性を除けば、いたって平凡な高校生な空。

・・・俺もそんな感動したかった組のヤツだ。



おれには、血の繋がっていない兄と母がいた。兄は昔から病弱で、

母に愛されていた・・・俺の分まで。

俺は、小学、中学、高校の今まで成績トップだった。家族の皆から、一目おかれていた存在だった。優しい兄はそのことをほめてくれた。

そんな高1の夏、兄は家で倒れ、入院した。今回はかなり酷かったからか家族全員が呼ばれた。

俺は走って兄の病室に駆け込んだ。

そこには、目を閉じた兄の力無く織られた指を力強く握り締め、頬に涙を流す父と母。場違いなほど、賑やかに揺れるカーテンと心電図からの嘲笑にも似た音が鳴り響いていた。

状況が飲み込めず頭が真っ白になった俺に母は

「どうして!!なんで、あの子なの?あなただったらよかったのに・・」

そんな事はどうでもよかった。

兄が死んだのだ。


愛をくれた兄が。


優しい兄が。


いつも笑顔だった兄が。



兄は二度と息をしない・・・

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