店長のいない日曜日
「おい! 弁当買ったんだけどさ、お箸ついてないんだけど!!」
「あ、すみませーん!!」
とある日のバイト中。
「なんだよテメェ! オレに手で弁当食えってか!?」
「いやいや滅相もない! 手ではなく口で食べろと言ってます。犬みたいに」
「はあああぁぁぁ!!?」
理不尽店員VS正当性のあるクレーマー!!
「しまったぁぁ!! 東久留米さんのとこにクレームがきた!!」
びにこん。。
第6話「決戦、あさひVS客! の巻」
「だいたいお箸付け忘れたくらいで怒らないで下さいよ! 私はドジっ子属性目指してますから、ここはやれやれみたいな感じで・・・」
「お前何いってんだ!? こっちはお前にクレームつけてんだよ!!」
もはや恒例となった、東久留米さん名物、正当性のあるクレームを理不尽で潰すの図。
これでよく東久留米さんはクビにならないよなぁ。
「だって私、店長の弱みを握ってますし」
こいつ・・・
で。
「おい! 店長呼べ! バイトじゃ話にならん!」
「残念でした。今店長は裁判所です!」
「じゃあ責任者はいねぇのかよ!」
「いますよ。おーい、平壌店長代理!!」
・・・しーん。
一方、事務所の中↓
「やめてぇ! ここで俺を呼ばないでぇ!!(超小声)」
「・・・あれ? 先輩がこない?」
「早く責任者を呼べっていってんだよコラぁ!!」
「すみませーん! なんか先輩トイレにでも行ったのか、返事がないんですよね。あ、これがいわゆる返事がない、ただの屍のようだ、ってやつですね!」
「は? 何言ってんだよ? 意味わかんねぇ」
「え? 知らないんですか? どんだけアナログ人間なんですかあなた?」
「・・・う、うるせぇ!!!!!!!!!」
客、激昂!!
どこで激昂してんだよ、客。
「うわぁ・・・これは・・・もしかして、怒りましたか?」
「見りゃ分かるだろぉ!!!!」
「うーん・・・微妙ですね」
「何がだよ!!!」
「怒ったのなら目が赤くなるとか、髪が金色のツンツンになるとか・・・」
「何の話!!?」
おお・・・これは東久留米さんのペースだ!
客がツッコミにまわっている!!
「だいたいあなたはなんで怒っているんですか? 怒りの根源は?」
「箸だろ!」
「あ、そうでしたね」
「なに忘れてんだよ! シバくぞ!!」
「芝食う? ゆーあー草食?」
「おれは人間だ! 雑食だよ!!」
答えたよ!!?
「雑食ですか・・・ふぅん」
「だから何だよ!!」
「なんでもないよ!」
「なんでお前が怒ってんだよ!!?」
「しらねぇよ!」
「なにちょっと可愛くキレてんだよ!!」
「えへへ! ごめーんちゃいな!」
「ぶりっ子かよ!!」
「ドジっ子だよ!」
「どっちでもいいよ!!!」
「よくないよ!」
「ががががあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
客、精神に100のダメージ。戦闘不能。
勝者、東久留米あさひ!!
「いえーい!!」
「・・・なんだ、これ」