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とある先輩の店長代理

「この豚野郎っ!! さあ餌が欲しけりゃブヒィと鳴きなさいな!!」


「どうしたの東久留米さん!? そして店長はなんで土下座してるの!?」


「お願いします東久留米女王陛下! どうか、どうかケイトの事は妻には内緒に・・・」


「はっ? それが豚が女王にモノを乞う態度なのかい? 笑わせるなこの豚ちゃんめっ!!」


「ぶひぃ!! お、お願いします女王陛下! どうか、どうか妻だけには・・・」


「甘いわっ!!」


パシンっ!!


「ぶひぃぃぃいいいいいいぃぃぃいいぃぃぃ!!」


「あはははは! さぁ、もっと鳴きなさい! その汚い声でね!!」


「・・・俺、ここでのバイト、辞めようかな」




びにこん。。


第2話「地位を欲する者の滑稽さときたら」




「先輩知ってます? 店長、離婚調停期間に入ったらしいですよ?」


「結局お前奥さんにバラしたのか!!?」


ドSもいいところな東久留米あさひ、高1。


「さて先輩、店長は今日弁護士との面会の日なのでこのコンビニには来ません」


「ひでぇ、お前悪魔だな」


「なので今日は私と先輩の2人でこの時間を切り盛りしなければなりません」


「・・・ま、まぁ、そうだな」


「なのでこの時間帯の責任者を私たちの中から決めなくてはならないのであってですね先輩」


「せ、責任者?」


「いわゆる時間帯責任者、店長代理ってヤツです」


「っ!!?」


て、店長代理!!


「は・・・あ・・・ぁぁ・・・!!」


「・・・先輩?」


店長代理。


その言葉に平壌大志は軽い高揚感を覚えていた。


(て、店長代理・・・な、なんてカッコイイ響きなんだ・・・!!)


平壌くんは店長とか社長とか会長とか、地位のある言葉や階級が好き。


「・・・大丈夫ですか先輩? 大丈夫? ねぇ先輩、生きてる?」


「・・・ハっ!!?」


我に返った平壌。


「蘇生しましたね。三途の川はどんな感じでしたか?」


「え? なに? ・・・ってそんな話ではなくて!!」


「はい?」


「お、おれ、時間帯責任者になる!!」


「おお、本当ですか先輩!? それはありがたいです!!」


「おれ、店長代理になる!! 店長代理・・・うぉう!!」


「なんか乗り気ですね。さすが先輩、店長代理の平壌先輩!!」


「平壌店長代理・・・か、カッコイイな・・・!!」


「でも先輩なら店長代理ってよりも総書記とか第一書記の方がしっくりきますよね」


「ん? なんか言った?」


「いえ、なんでもないです!!」


そして、


「じゃあ平壌店長代理、大阪出張頑張ってきてください!!」


「おおう!! 任せろ!! 俺は店長代理だ、大阪出張だろうが北海道だろうが行く・・・ん?」


「明日午後1時から関東、関西店舗の担当社員と店長は本社のある大阪で年に1度の定例大会議がですね」


注意、ここ関東はS県の大きな宮の町。


「・・・お、大阪!?」


「はい。頑張ってきてください! 店長は明日も弁護士さんとの面会らしいので、その店長代理として、大阪へ」


「・・・うそ?」


「本当です」


「・・・おれ、1抜けた」


「・・・もう本部へファックス送信しました。ウチの店舗からは平壌大志が会議に行くと、今、まさに」


「・・・おぅ!!?」


ピー!!


事務所に置いてあるファックスが、送信完了の音を発した。


「・・・いつの間に、送ってた?」


「うふふふふ!!」


「・・・おれ、明日学校なんだが」


「うふふふふ!!」


「・・・マジか」


「お土産は讃岐うどんでお願いします!!」


「それ四国」







次回新キャラ登場(予定)!!

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