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勇者との再会

旅行前なので短めです

 昔の私なら躊躇せず、城に乗り込んでいたでしょう。

 でも伝説の魔法使いも今や有給希望を取るのにも躊躇ってしまうサラリーマン。

 きちんとアポを取ってからお城に行きます。

 何しろ、私は英ちゃんの仲間になる為にキヨキ聖皇国に来た事になってるんですから。

 私が今日着ていくのはブッカブッカのローブ。

 ナトゥーラ様に用意してもらった魔石の粉に魔法を掛けて、身に纏わせれば完成。


「すいません、面会をお願いした赤井ですが」

 私が声を掛けたのは城門を守護している騎士の方々。

 イケメン揃いで派手な服を着ているからホストみたいですが、ちゃんとした騎士らしいです。

 きっと騎士の方々は驚くに違いありません。

 あのジャスティスファングが気軽に声を掛けたんですから。


「見学希望か?それじゃあそこに並んで」

 …結果、驚いたの私でした。

 キヨキ城を見学する人達に混じりながら城内へと入りました。

 ここまで出迎えは一切なし。

 城内は、お約束の真っ赤な絨毯が敷き詰められ、豪華な調度品で溢れ返っています。

 そしてお香を大量に焚いてるらしく、甘ったるい匂いに包まれていました。

 見学者と一緒に広いエントラス来た時です。

 

「セイガ、久しぶり。僕だよ、英雄」

 声は二階にあるバルコニーから聞こえてきました。

 そこにいたのは、大勢の女性。

 メイドさんと女性騎士や女性魔法使いに女性格闘家…早い話が女性だけで構成されたキヨキ聖皇親衛隊。

 私が英ちゃんの姿を確認しようとすると、親衛隊が二手に別れました。

 その間から登場したのはキヨキ聖皇一家。


(さて、我らが勇者はどんな大人になって…マジか!?)

 そこにいたのはチャラいおじさん。

 パッと見は昔と変わりませんが、目は濁り目蓋はだらりと垂れ下がっていました。

 服は豪華なシルクを使っていますが、ダボダボでスエットみたく見えます。


(酒色に溺れ過ぎて、顔がふやけてしまったんだな)

 それでも私より、イケメンなのは事実。

 そしてフィル達はヤンママ化していました。

 派手な化粧に露出度の高い扇情的な服。

 海で大音量で音楽を流して花火をポイ捨てしまくるDQNファミリーみたいでした。


(客を迎えるのになんて格好をしてるんだか…あー、あの甘ったるいお香は性行の匂いを消すためか)


「キヨキ聖皇、お久しぶりです」


「セイガ、そんなかたっ苦しい言葉を使って、どうしたんだ?僕達は友達じゃないか」

 友達を上から平然と見下ろしながら良く言えますね…いえ、これは演出なんでしょう。

 偉くなっても昔の仲間に気さくに声を掛ける王様。

 でも、立っている場所が身分の違いを現すと。


「私は一介のサラリーマンですから…立場を弁えていますよ」

 この悪趣味な演出は誰が考えたんでしょうか?


――――――――――――


 辛いです、もう帰りたいです。

 英ちゃんに促されてやって来たのは、城内にある舞台。

 何でも、私に部下を披露したらしいんですが…。


(キヨキ四天王にキヨキ五将軍、キヨキ炎激隊にキヨキ五本槍…キヨキ真四天王にキヨキ裏三賢人、つ、疲れる)

 もう名称の大安売り、ワゴンセールです。


「次に出てくるのは僕の腹心の部下だよ。セイガに憧れている魔法使いなんだ。憧れが強過ぎてセイガの真似をしてるんだよ」

 出てきたのは私とは似ても似つかないインテリ系イケメン。


「私の名前はイビルファング。キヨキ聖皇を襲う邪悪は私の牙が砕いてみせます」

 一番真似して欲しくない所を真似しちゃいましたね。

 それとイビルファングさん、貴方はどう見ても二十代前半。

 もう卒業どころか若手を諌める年齢ですよ。


「な、中々頼りになりそうな青年ですね」


「ああ、あいつを含めた真キヨキ勇者パーティーが僕の自慢さ」

 真勇者パーティーですか。

 私達は用済みと。

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