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手紙

 頭が痛いです、次いでに胃も痛いです。

 この状況は、私のデリケートな生え際に悪影響を及ぼします。

 パーティ終了後、関係者を集めてキヨキ聖皇国からの手紙の内容を確かめる事になりました。

 入っていた手紙は二通、一通はせい君で、もう一通はフィルからだそうです。

 英ちゃんの手紙は日本語で書かれていたので、ネサンスの皆様に余計な疑いを持たれない様に冨楽先生に代読をお願いしました。

 富楽先生の表情が手紙を見るなり曇り始めました。


「先生、どうされたんですか…(わたくし)、目眩がしてきましたわ」

 館老さんは手紙を除き込むなり、頭を抑えながら座り込んでしいました。


「読みます…赤井さん気をしっかり保って下さい

『正牙久しぶりだね!!元気にしてるかい?

 僕は優しい妻達や可愛い子供達に囲まれて幸せに暮らしているよ。

 僕の国は正義を大切にした平和で楽しい国なんだけど、困った事に周りの国が戦争を仕掛けてくるんだ。多分、嫉妬してるんだと思うんだ。

 そこで正牙にお願いがあるんだ。正義と平和の為、また一緒に戦って欲しいんだ…正牙なら水臭い事を言うなって怒るかもしれないけど、僕も王様だからけじめは必要なんだ。

 王様って辛いよね…

 P・Sフィルも正牙に会いたがってるよ、久しぶりに三人で笑い話をしたいね』

以上です。赤井さん、大丈夫ですか?」

 

 はい、大丈夫じゃないです。

 英ちゃん、場が固まちゃったじゃないですか。

 代読した冨楽先生は顔を赤くして精神にダメージをおっています。


「ショウガ、清木って中学生なのか?俺でも もう少しまともな手紙を書けるぞ」

 私の隣に座っている久郎も気まずそうな顔をしています。


「いや、俺達と同い年の二十八才の王様だよ」 


「兄貴、妻達だって気持ち悪いよ。それにフィルってショウちゃんが寝取られた彼女でしょ?三人で笑うって自信はどこから来るんだろ?」

 かこちゃん、きっと英ちゃんの頭の中にあるお花畑から来ているんだと思います。


「アカイが味方に着くのを微塵も疑ってないな。水臭いじゃなく違う意味で怒られるって思わないのかよ」

 シェルムは苦虫を噛み潰した様な顔で虚空を睨んでいます。


「英ちゃんの周りはイエスマンしかいないから、裏切られるって感覚が欠如してるんだと思うよ。次の手紙にいきましょ」

 

 フィルの手紙も日本語で書かれていました。

 日本語なら暗号にもなるから当たり前なんですけどね。

 代読は寺柳さんがしてくれる事に…呆然としている寺柳さんの顔を見る限り、なんとなく内容は想像が着きます


「敦子さん、大丈夫ですか?…赤井さん、今の貴方には満中さんが着いてます。満中さん、赤井さんをしっかり支えて上げて下さい」

 フィルの手紙を読んだ館老の顔はみるみる青ざめていきました。


「それじゃ読みますね

『セイガ久しぶりだね、貴方がにエレメンに来ていると聞いて驚きました。

 もう聞いてると思いますが、我がキヨキ聖皇国は嫉妬と羨望から悪辣な隣国と戦争状態にあります。

 恐らく美しく気高い私の愛する夫ヒデオを妬んだんですね、悲しい事です。

 しかし、正義は私達にあります。

 ジャンティー・ミゼル様も絶対に味方してくれます。

 だって偉大なる聖皇ヒデオ・キヨキがいるんですもの。

 この状況に貴方がエレメンに来たのもジャンティー・ミゼル様の思し召しだって夫と喜んでいます。

 P・S貴方から習ったら日本語でしたが、不安だったのでヒデオに見てもらいました。可笑しい所があっても笑わないで下さいね』

…赤井さん、なんかごめんなさい」


 はい、近況も健康も心配されなかった元彼です。

 いや、元彼を味方に引き込みたいんなら、嘘でも今でも愛してますとか書きましょうよ。

 あんなんじゃ、紅葉(かのじょ)が居なくても敵国に着いちゃいますよ。


「それでセイガさんはどうするんですか?」

 ナトゥーラ様の問い掛けに、みんなが固唾を飲んで私を見ています。


「今、一番の驚異はキヨキ聖皇のアーツロンギングです。次はおりやんの無限魔力。だから私はまずロンギングに対抗する手段を考えます。平行して紅葉や冨楽先生達の強化を行います、人質にでも取られたら不味いですからね。そしてある程度の目星が着いたら私が単独でキヨキ聖皇国に行ってオリヤンを救出してきます」

 おりやんの協力がなければ紅葉達を日本に帰せないんですし。


「分かりました、セイガさんには研究室を提供します。必要な機材や素材があれば遠慮なく仰って下さいね。訓練に着いては我が国の騎士団等で対応しましょう。それとセイガさん、時間稼ぎの為にもキヨキ聖皇国へは一筆したためて下さい」

 動き出しました、もう後には戻れません。

 もし、日本に戻れるとしてもキヨキ聖皇国を滅ぼしてからです。

 

――――――――――――――


 おりやんを救い出す算段は、既に出来ています。

 問題はロンギング、いくつか服案はありますが実験結果を確かめる方法がありません。

 顕微鏡でもあれば確認出来るんでしょうが、一から作る自信はないですし時間がないです。

 

(まずはおりやんを救う手段だな。欲しい素材をナトゥーラ様に提出してと)


「魔石を加工した時にでる粉ですか?それなら研究所でも大量に出ますけど…研究室でも捨ててますよ。それを何に使うんですか?」


「おりやんを助けるのに使います。無限魔力は私達がキヨキ聖皇国に勝つ為に欠かせまんし、敵に使われたら被害は甚大です…何よりみんなを日本に帰すには私一人だと無理ですから」


「あれだけ貴方を慕ってくれる恋人がいると言うのに申し訳ありません」

 王族であるナトゥーラ様が私に頭を下げてくれました。

 同じ王族でもキヨキ聖皇国とは大違いですね。


「これは私の我が儘ですから。紅葉達に汚れて欲しくないって我が儘です。それで紅葉に嫌われるんなら仕方ありません」

 どうも私は幸せな恋愛とは無縁な人間な様です。

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