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見せたくない過去と別れた訳

お気に入りが千を越えてました、ビビってます

 エレメンに行くのは良いです、良いですけど、覚悟がいるんですよね。

別に魔物や盗賊が怖い訳じゃありません。

私がエレメンに喚ばれたのは魔王を倒す為でした、私の他に同い年の男の子が3人喚ばれたんですよね。

…ぶっちゃけ、エレメンには私の若気の至りと言うか厨2病の証が残ってるんです。

このままじゃ大人になった友達と元カノに厨2病の思い出を披露する羽目になります。

だって、魔王を倒した勇者パーティの中で唯一日本に帰って来たのが私だけなんですから。


_________________


 私もエレメンに行くとなると買い物の予定を変える必要があります。


「私は家から取ってくる物があるので3人で買い物をしててもらえますか?」


「ここからお前のアパートまで車で10分ぐらいだろ?経験者がいた方が買い物もはかどるから俺達も付き合うよ」

久郎が、そんな事気にすんなよみたいな笑顔を浮かべて余計な提案をしてきました。


「僕も構わないよ。まだ時間もあるし、紅葉も良いよね」


「私も大丈夫です」

このままじゃ、日本で黒歴史のお披露目会をする羽目になります。


(直ぐに済むから車で待っていて下さい…これなら見せずに済みます)


アパートに着いたら、あえてゆっくりと車を駐車しました。


「直ぐに済むから…」「ショウガ、わりい便所貸してくれ」

久郎はそう言うと私の返事も聞かずに車から降りました。


「兄貴、紅葉もいるんだよ。紅葉ごめんね、デリカシーの無い兄貴で」

「夏子ちゃんとお兄さんって仲が良いんですね」

口ではあんな事を言ってますが、かこちゃんは普段から久郎にベッタリですから当たり前の様に車から降りました。

そうなると当然紅葉も車を降りるんですよね。

…紅葉、頼みますから迷わず私の部屋を目指すのは止めてください。

そりゃ2ヶ月前まではお泊まりに来てた部屋でしょうけど。

私が部屋のをドアを開けると、久郎はそのままトイレに直行。


(おじさんのアパートの玄関前に女子高生が2人で待機してるのは社会的に不味いですよね)


「2人とも入って下さい」

どうせ、ばれるんですからもう自棄です。


「それでショウガは何を取りに来たんだ?あれか、異世界に行く前にエロ本を始末しようとしたのか?それなら悪い事をしたな」

ちなみに私のベストコレクションは紅葉の手で廃棄処分されています。


「違うつーの、エレメンに持っていくにしても重量的に制限があるだろ?それを解決出来る物を取りに来たんだよ」

それは押し入れの奥に封印してある段ボールの中に入っています。

私が独り暮らしをしてから10年です。ですから段ボールには埃が積もってました。

ちなみに段ボールにはフェイクで卒業証書と書いてます。

中に入ってるのは皮で作られた黒いリュックサック、ちなみに留め具は杖やドラゴンを模してあります。


「ショウガ、この無駄に格好をつけたリュックはなんだ?」


「これは時空系の魔法式を利用する事で中に大量に物をしまえるんだよ。しかも中に入れた物は時間が停まったままになるんだぜ」

自分で作った厨2なマジックアイテムの説明って辛いんですね。

ちなみにこのリュックはブラックドラゴンの皮を惜しみなく使用しています。

…昔の私に言いたいです。

リュックの持ち手にファイヤーパターンはやめなさいと。


________________


 次に私が目指したのは業務スーパー。

「ショウガ、業務スーパーで何を買うんだ?」


「塩は絶対に必要だから大量に買い込むぞ。それと醤油に油も必要だしカロリーを直ぐにとれるチョコやキャラメルも買う。野営を考えて缶詰も買っておけば便利だ」

塩はキロ単位で買いたいんですよね。

だから時空リュックの封印を解いたんですよ。

それとここであれを買っておきますか。

あいつがもう一度食べたかったって言ってた日本のお菓子を。

その他にはお酒や乾パンを買い込みました。

________________


 いよいよエレメンに行く日が来ました。  

そして待ち合わせ場所に着くと奴がいたんです。

私と紅葉が別れる原因となった男が、名前は富楽竜(ふがくりゅう)

知的でクールなイケメンな先生ってゲームのキャラじゃないんですから。

富楽は潮騒高校の数学の先生。

富楽は紅葉との待ち合わせ場所に来てこう言いました。


「うちの生徒に付きまとうのは止めてください。良い年をして恥ずかしくないんですか」


それから紅葉と連絡がとれなくなったんですよね。

…待ち合わせ場所にいるって事は富楽もエレメンに行くんですかね?

それにしてもスーツを着て異世界に行くなんて随分と余裕なんですね。

…なんか、私ひがんでるみたいです。


________________


 富楽先生は私にこう言いました。


「君との交際がバレたら彼は社会的地位を失うんですよ。良いんですか?」

そして私はせい君を守る為に別れたんです。

せい君から来るメールでせい君が哀しんでるのが分かって返事を返せないのは、すごく辛かった。

最後に来たメールは゛今までありがとう。頑張って゛、悲しくて悔しくて何回も何回も泣きました。

どうして、あの時先生には関係ありませんって言えなかったのかと。

でも、エレメンに行けば生徒も先生も関係ありません。

私はエレメンでせい君にもう一度気持ちを伝えるんです。

今でも愛してますって。

富楽竜→ふらぐたつです。

他のキャラはこんなのりになります。

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[気になる点] >次に私が目指したのは業務スーパー。 「ショウガ、業務スーパーで何を買うんだ?」  ◇ ◇ ◇  『業務スーパー』は、株)神戸物産の経営する実在する店ですよね。  『業務“用“スー…
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