第七十一話◆:調査
今回、後書きで重要なお願いがあります。
第七十一話
今回、俺の標的となったのは友人である湯野花朱莉である。まぁ、友人といえるかどうかは定かではないし、若干、危なさそうな趣味をお持ちのナイススタイルな女子高生だ。彼女は俺のお隣のお隣のクラスであり、担任教師もすぐさまわかった。そして、職員室の担任教師の机の引き出し、メインではなく、右の一番下の一番手前に担任している生徒達の個人情報がぎっしり詰まった書類が置かれているというわけである。
まぁ、この程度ならすぐ見つけることが出来る。次は、職員室が一番空く時間帯、隙を見せやすい時間帯だ。放課後、それこそ夜になって学校に忍び込むのが一番なのだがこれは面倒だ。ここは掃除の時間帯にターゲットを絞ることにした。この時間帯ならば箒を持って突っ立っていれば掃除をしに来たと大体の先生が思うだろうからな。他の生徒達は首を傾げるだろうがどうせ、顔も見せないようにそむけているから万事大丈夫だろう。
さて、能書きはこのぐらいにして……俺は早速掃除時間を告げる放送が流された後に戦闘区域へと足を伸ばしたのだった。
―――――――
引き出しからあっさりと書類を取り出してざっと上から見通していく。脳内にばっちり記憶してそれを戻す事無く、他の先生に声をかけて手渡す。勿論、このときは先ほど抜き取った別の生徒の個人情報の書類と共に渡すのだ。
「これ、落ちていましたよ」
「ん、ああ……わかった」
そういってそれを通りすがりの先生は受け取った。俺は職員室を後にして男子トイレへと向かう。
向かう途中で鬼が待っていた。
「……雨乃」
「……笹きゃわっ…いきなり鳩尾に……げほっ」
計二発の拳を鳩尾に頂いて、俺はひざを床へと落とす。どこかで試合終了を告げるゴングが鳴り響いた気がした。
笹川に引きずられながらも、俺は脳内にて先ほどの情報をしっかりと復唱し、刻み込む。住んでいる場所はわかった。今日中に其処へと赴くとしよう。
廊下の端のほうにいるほかの女子から笑われながらも、引きずられ続ける。
「今日、居残りで掃除だから」
「……マジかよ」
このまま何処かに売り飛ばされるかもしれないな。今の俺って子牛みたいだ。
―――――――
「ふぅ……ここか」
笹川と満による追いかけっこがあったのだが割愛する。ともかく、壁を乗り越えて俺がやってきたのは『湯野花探偵事務所』とぼろい看板が置いてある、看板よりぼろい建物だった。
ぴんぽ~ん
チャイムを鳴らし、しばし待つ。
「……」
俺はもう、直接湯野花朱莉の父親に話を聞くことにした。ここ一週間の湯野花朱莉の行動はどれも不規則なもので、誰かを尾行し、一度は警察に追い掛け回されている。俺に電話がかかってきたこともあったがそれを無視して尾行を続けていると誰もいないところで『零一の馬鹿ヤロー』と叫んでいた。本当に人は見た目で判断してはいけないな。
「……出ないな」
ぴんぽ~ん、ぴんぽ、ぴんぽ~ん、ぴぴぴぴぴん、ぴんぽ~ん……
「……」
チャイムを何度も押しても出てこない。電気メーターはまわっているためにいることは間違いないだろう。
→チャイムを連打する。
扉を壊す。
とても大切なことがありました。この小説を読んでくれている方にお願いがあります。零一とはずばりどんな人間か…それが今回のお題となります。かなりお世話かけてしまいますが、感想ではなくメッセージの方でお願いしたいのです。感想でしたら他の方も読めてしまうため、第一印象を変えてしまう恐れがあるからです。重ねてお願いしますが、一つよろしくお願いします。三月十日水曜、七時四十四分雨月。