第百二十一話◆02編:メール機能も勿論備えるゼロツー
第百二十一話
マラソン初詣から帰って来た俺なのだが、去り際に残された剣の言葉が耳に残って仕方がなかった。
「……今度、兄から大切な話があると思います」
兄から……つまり、満から何か俺に大切な話があるということなのだろう。って、大切な話ねぇ……なんだろうか。
「あ、零一お帰り」
「ああ、ただいま……」
「なんだか浮かない顔なのね。もう初詣に行って来たんでしょ」
「ん、まぁ、そうだけどな……ちょっと気になることがあってな」
「あ、わかった。おみくじが大凶だったんでしょ。その程度なんて子どもねぇ」
「……」
全く、結構昨日はしんみりしたような感じだったのに一日で変わっちまうものだな。まぁ、いまだにしんみりしたような状態だったら俺のほうも調子が狂うわけなのだが。ちなみに、俺のくじ運は絶好調で『大吉』であった。『想い人と接近する年』とのことで『探し物を見つけることが出来る』ということでもあった。想い人がおらず、探し物などしていない俺にとってこの大吉はいかがなものだろうか。
―――――――
正月料理を食べ終え、俺は自室にこもっていた。鈴音さんと達郎さんからお年玉をもらったためである。佳奈と一緒に親戚の集まりへと旅立ったため、俺はお留守番だ。一緒に来ないかと誘われたがなんだか会いに行く必要もないと思ったためである。
「……暇だな」
『ゼロワン様、ご友人から数通のメールがきています。暇ならこのメールの返信をしてはいかがでしょう』
「それもそうだな。すっかり忘れてた……」
メール受信数三十。
「……」
『凄い数ですね。ちなみに吉田満様、笹川真様、笹川栞様、湯野花朱莉様からのメールです。ついでに言うなら先ほどポストの中にニア・D・ロード様からの年賀状が届いております』
「普通は四通程度だろ……何でこんなに多く来ているんだよ……」
『どうやら、同じ内容のメールが何度も送信されたようですね。分刻みで笹川栞様より送られているようです』
なるほど、確かに見てみれば笹川栞と表示されたメールが多い。しかも、内容はどれも同じだ。
「圧力をかけているつもりだな」
『これはゼロワン様にも同じようなことをしろという圧力でしょうか』
「いや、普通に早くメールを返せ、馬鹿野郎ってことだろうな。さっさと返しておくわ……ゼロツー、返しておいてくれ」
『了解しました』
音声入力が出来るところは結構いいよなぁ。楽だし。
『一度に三十件分送信完了しました』
「待った、誰がそんな事をしろといったんだ」
『ゼロワン様、誰にでも失敗はあるものです……メールが返ってきました』
「……」
確かに、ゼロツーが言ったことは正しいことだ。人間、誰しも失敗はあるさ。
「お前は機械だけどな……で、メールは誰からだ」
『知っていて聞くなんて……笹川栞様からです』
「……」
開いてメールを確認することにした。いや、そりゃあ怖いさ。だって、あの笹川栞ちゃんだぜ……吊るされて、殴られて、蹴られて悶絶……している満の姿が何故か頭に浮かんだ。
「……ありがとうって何でだろうな」
『きっと、返信してくれたことについてでしょう』
「……変なの」
付き合いは確かに短いがやっぱり、笹川のことはよくわからないな。
『ゼロワン様、今の言葉も笹川栞様に返信完了しました』
「それは完全に余計だっ」
『受信完了、笹川栞様より三学期を楽しみにしておけとのことです』
「……」
冬休みの終わりは笹川の拳の始まり。『鉄のブックマーク』という名前は伊達ではないな。
年賀状が届かなかったとき、子どもながらにショックを受けていましたよ。ええ、がっかりというか寂しかった……最近は送ったとしても皆メールで返してきますからね。それはそれで悲しいです。一生懸命絵を描いたのにっ……と誰かに愚痴をこぼします。む、そういえばもうストックしていた小説が十話以下になってしまいました。下手にリミッターを解除できない状況です。ああ、それと最近ライトノベルを買って読んでないなぁと思いました。半年……一年ぐらいかなぁ。漫画は絵でライトノベルに比べると短いから損した気分になるんですよ。文読んでいるほうが暇つぶしになるからそっちのほうがいいという考えですね。しかし、漫画とか小説とかそういったもの全てにいえるのですが最終的にバッドエンドで終わるのは気分的に沈みますね。ラブコメの小説を書くために勉強しようとギャルゲーに走ってそれがシリアスもの、そして選択肢ミスりまくってバッドエンド……もう、放棄して太鼓の達○やら鉄○やらで憂さ晴らしをした苦い過去があったりします。あれは一週間ぐらい引きずった気がしますね。皆さんも気をつけましょう。久しぶりに言うことなのですが感想、評価、その他何かありましたら(要望など)メッセージなどでどうぞ。四月九日金曜、九時十分雨月。




