第百十二話◆ニア編:ガラスよりも強い人
第百十二話
自室からの大きな音に少しだけびびりながらも静かに扉を開ける。
机、タンス、本棚、ベッド…部屋として最低限の家具はどれも静かなはずだった。
いや、窓ガラスが割れてベッドに誰かが突っ込んでいなければの話だ。静かなはずがない、あんな大きな音がしたのだから。
「あ、零一」
「ニアかよ……」
其処にはクノイチの姿をしたニアが俺のベッドに突っ込んでいた。
「何してるんだよ、こんなところで」
佳奈が部屋にいるために大きな声を出さないように助け起こす。砂やら何やらが体中についていて汚れていた。ざっとみたけど怪我などはしていないようだ。
「久しぶりに会うけど何処に行ってたんだ」
「ちょっと揉め事とかが会ったから解決してきた。こっちに今帰って来たから挨拶しに来たんだ」
「そりゃ嬉しいけどよ……」
「あ、窓ガラス突撃してわっちゃったぞ……悪い」
「……お前に怪我がないならそれでいいけどよ……」
「安心しろ、ニアは其処までやわじゃないぞ」
普通、窓ガラスに突撃して割ったというのなら怪我の一つぐらいしていてもいいはずなんだけどなぁ。それだけニアが丈夫だって言うことなのだろうか……。
「まぁ、ともかく……もう外も暗いからまた今度来いよ」
「ん~、そうだな」
あっさりと引き上げた。珍しいな……ごねて終わりかなと思ったんだが……
「で、これはどうしたものだろうか……」
窓ガラスが割れている……俺の所為ではなくニアの所為なのだ……
―――――――
「って、窓ガラスが割れているじゃないっ」
「あ、ああ……音を聞きつけていったときにはすでに割れていたんだ」
ウソは……ついてないから大丈夫だよな。
「割れた窓ガラスの大きい破片は集めて外に出した。小さい奴は掃除機で吸ったから一応大丈夫だとは思うぜ」
「警察来て貰おうか……」
「い、いや……何も盗られたりはしていないから安心していいぜ」
そういうと佳奈はベッドのほうへと首を動かす。
「……あ、凄く汚れてるわよ」
「本当だぁっ」
これは盲点だったっ。窓ガラスの処理を急いでいたためにこんな灯台下暗し的なことになっているとはっ。
「しかも、なんだか人型に汚れているし」
「……」
「ただいま~」
「あ、お母さんだ」
――――――――
結局、なんだかんだあって(人間の力ではどうしようもないような不可視の力を感じたと佳奈は語っている)佳奈の話を聞くには至らなかったわけである。
「……とても大切な話かぁ……」
防犯上のため、割れた窓ガラスのところには本棚やらなんやらが置かれている。風が入ってこないようにダンボールや新聞紙で穴を隠してはいるのだが……まぁ、気になるのはちょっとした隙間風の音ぐらいだろうか。
「……なんだろうな」
想像してみることにしよう。
「実は私、男だったの」
「なるほど~」
って、違うな。俺と佳奈にとって大切な話じゃないからなぁ。この案は却下だ。
「実は私、零一の事が好きなのっ」
「ないない、それはない」
佳奈が俺のことを好きだというのなら……どうだろうなぁ。違うよなぁ。
「……もしかして……朱莉のことが好きだとか……」
以前、朱莉のことを好きだと言ったが男が女を好きというそっちの好きと勘違いしていたのかもしれない。そして、その結果として……ああ、零一も朱莉のことを好きなんだぁと誤解して……朱莉と佳奈は百合の関係にっ……
「それもないか」
自分のしょぼい想像力にため息しか出てこねぇ。一体全体、何なんだろうな。
「……」
悶々していても仕方がない。また今度聞く機会でもやってくることだろう。
いちいちニア編とかどうのこうのつけていますが正直、まだ不必要なんじゃないかなぁと思っています。だって、この編つけるの無意味です。これが関係してくるのは雨乃零一が二年生になってからです。またきちんといいますがそれぞれが独立していると思っておいてください。そういえば今日、『鉄拳6』を買おうか悩みました。ええ、CPUぐらいしか勝てませんけどね。それと、嫌な記憶を思い出しました。『ヨガファイア』にはめられて終わるという記憶を思い出したのです。火を噴くし、手は伸びるし……素人と玄人はやはり、差があるのでしょう。友人を恨みました。技の練習に初心者を使うのはひどいっ。あ、ちなみに今回の更新は感想を頂いた分です。ふっ、久しぶりに短編小説を書いてみたいものですね。四月二日金曜、




