夢に焦がれて夢乱す。
言葉を交わすだけで
こんなに私は乱れるのに、
あなたに触れるこの指が
その接面にだけ血が通う。
生きる意味を問われたなら
あなたなんだと格好つける。
寸分の類いなくそう言えたなら
私はこうして生まれてこない。
その悩むことこそ改めて噛み締めることを
許されたゆとりと言うものか。
毒があっても手を伸ばし、
棘があっても伸ばし続ける。
腕に無数の傷を刻みながら
これが生きることだと強がって、
夜空にあなたを思い出す。
蛍と、向日葵と、ワンピース。
傍らに想うことくらいは
許されるだろうか。
淡い甘味の文字を紡いで
日にちただただ数えてる。
吐き出す煙の行く先の暗い夜空は
たったひとつの蜘蛛の糸